【あの一言】
イラン・サウジアラビア・外交正常化
日本経済新聞客員編集委員・脇祐三 シェール革命で米国の中東の資源への依存度が低下したとよく言われるが、これをサウジから見れば、米国が一番重要な顧客ではなくなったということを意味する。代わりに中国がナンバーワンの顧客になったということ。最大の輸出先となった中国は去年の12月に習近平国家主席がサウジを訪問し、多極化する世界の中の主要な独立勢力と位置づけた。
2023/03/13 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
日本経済新聞客員編集委員・脇祐三 UAEはイスラエルとの国交正常化させる一方でイランとの関係修復も進めていた。これは米国に全面依存できない時代のリスクヘッジで、地域の中で友好関係のチャンネルを増やすという策。今サウジアラビアは石油政策でロシアと連携し、中国とのパートナーシップを拡大し、イランとの関係修復を目指している。これもある意味リスクヘッジ外交のようなもの。米国との同盟をやめるということではない。現段階で中国は中東とかシーレーンの安全保障を担う能力も意思もインフラもない。
2023/03/13 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
日本経済新聞客員編集委員・脇祐三 今回の中国の仲介については、実はサウジとイランは3年くらい前からイラクやオマーンの仲介で協議を重ねて正常化に近づいていた。中国が一から仲介して交渉をまとめたわけではないのに、仕上げのところが中国の手柄になってしまっている。米国にとっては極めて悩ましい展開。
2023/03/13 BSテレ東[日経モーニングプラスFT]
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