10月17日、その日の朝は雨だった。それではということで、先にショッピングを済ませ、午後12時28分市川駅発の総武緩行線に乗り、西船橋駅で東葉高速鉄道に乗り換え八千代緑が丘駅に向かった。
駅に着くと、バスに乗り、「京成バラ園」を目指し、そこに1時半ごろ到着した。
雨が降りしきる園内に入ると、雨を避けられかつ園内を見渡せる場所を見つけ、そこで三脚を拡げ、動画カメラを据え付けた。
秋薔薇のシーズンであったが、さすがに人の数は少なく、それでも時折ファインダーに大きな傘が写しこまれた。
雨に濡れる薔薇の花を追いかけ、普段お目にかからない情景に刺激を受け、カメラを回した。
それでも、固定する景色から脱したいと思い、雨の真っただ中に、傘をさして歩き始め、いつもの「リオサンバ」周辺に行きカメラを回した。
「リオサンバ」は一段と、妖艶なその姿を雨の中に際出せていた。その周辺の赤や白、ピンクの薔薇の花は、雨に濡れ、一段とその美しさを増していた。何よりも全く人影が無く、そのバラたちを独占できたことが、収穫であった。
丁度、ハロウィーンの準備をしていた建物に入り、大きな万華鏡のような飾り物セット(光とバラのインスタレーション)やアイスクリーム畑の造形も独り占め状態で、撮影できた。雨の日の恩典だった。
そろそろと出口に向かい、そこを出ると道路の反対側にバスが来ているのを見かけ、小走りに行くと、奇跡的にもバスが待っていてくれた。
「助かった」と思い、大急ぎで、座席に座り、八千代緑が丘の駅へと向かった。手足は相当に冷たくなっていたが、タイミング良くバスに乗れたので、帰りの旅程は、かなり短い時間で済んだ。
市川駅で時間を見ると、午後3時10分ごろであった。駅を出ると既に雨は上がっていた。厚手のカラーシャツにビニールコートを羽織っていたが、震えそうに寒かった。
17時頃、夕闇の情景がどうなっているかが気にかかり、西の空を見てみると、朝からの雨模様状態から抜け出し、厚い雲が夕闇を面白く演出していた。
<京成バラ園・総集編>
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