【隅田川シーズンズ】
蝉しぐれが聞こえ始めた昭和記念公園・そこには小型のヒマワリが(その216) 7月28日、その日の朝8時半頃、JR市川駅を総武緩行線に乗って、お茶の水駅で中央線青梅特快に乗り換え、西立川駅直結の昭和記念公園まで出かけた。
その日の公園は、前日順延した、花火大会を催す準備で追われていた。 その中をしばらく歩くと、小型の向日葵が群生している花畑に着いた。 先週行った、佐倉の向日葵と比べると、小粒な向日葵が、しかし行儀良く整列していた。 手前の赤や黄色の野花と強烈な個性の向日葵のコンビネーションが、その花畑を特徴づけていた。 しかも、空が青く、白い雲が浮いていた。 やっと本格的な夏が、やってきたと肌に感じた。 炎天下で、ビデオカメラを回していると、額に汗が滲んできて、帽子を忘れた頭には、容赦なく直射日光がガンガンと当たってきた。 「やっと今年も夏が来たか」と頭の中で呟くと、なぜかその発汗が心地よく感じた。 周りの人々も、久しぶりの「夏」を楽しんでいるように感じた。 その夏の代表的花である、向日葵もドンピシャの存在であった。 夏に咲く花は、そうはなく、この季節の花を探すのは、なかなか大変である。 しかも、今夏は、冷夏で、その花が本当に咲いているかどうか、いつもひやひやものである。 やっと巡り合えた、向日葵と一緒に咲いている草花に感謝をし、汗まみれになりながら、カメラを回した。 小さな子を連れて、カメラマンに写真を撮らせている親子連れがいた。 子供は、その状況を飲み込まず、いやいやをし続けていた。 この炎天下でも、集まってきた人々は、盛んにカメラを手にしていた。 世はまさに、カメラブームである。 暫らく撮影を楽しんだ後、予定の電車に乗れるようやや急ぎ足で、西立川の駅を目指した。 それほど湿度が高くなかったが、それでもTシャツには、汗が滲んでいた。 その日はそのまま、帰途に就いた。 蝉しぐれがうるさい程に聞こえていた。 戻る |