ハンドボール世界選手権開幕・ビジネス化への価値創出(11月29日)
30日から熊本県で世界女子ハンドボール選手権が開幕する。同大会の日本開催は初めてのことだ。日本女子代表「おりひめジャパン」は来年の東京五輪に開催国枠での出場が決まっている。モントリオール大会以来44年ぶりとなる五輪出場の前哨戦で結果を出し、国内での認知度を高めたいところである。
欧州では高い人気を誇り、プロリーグも存在するハンドボール。08年の北京五輪アジア予選で「中東の笛」問題が起きた時には連日メディアで取り上げられ、当時のエース宮崎大輔は大きな人気を集めた。...
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30日から熊本県で世界女子ハンドボール選手権が開幕する。同大会の日本開催は初めてのことだ。日本女子代表「おりひめジャパン」は来年の東京五輪に開催国枠での出場が決まっている。モントリオール大会以来44年ぶりとなる五輪出場の前哨戦で結果を出し、国内での認知度を高めたいところである。
欧州では高い人気を誇り、プロリーグも存在するハンドボール。08年の北京五輪アジア予選で「中東の笛」問題が起きた時には連日メディアで取り上げられ、当時のエース宮崎大輔は大きな人気を集めた。だが、国民的なブームまでには至らず、日本では未だにマイナースポーツの地位に甘んじているのが現状と言える。男女ともに五輪出場となるこの機会を、競技人気の高まりにつなげたいという関係者の思いは強い。
スポーツ振興のためには、その競技から新たなビジネスモデル、すなわちサービス価値を創出していく必要がある。そこで日本ハンドボール協会が打った手は、スポーツ庁との連携による「SPORTS BUSINESS BUILD」の開催だ。11月22日から2日間にわたって、東京・渋谷で「スポーツの成長産業化」を目指すビジネスのアイデア・サービスが紹介された。ここで披露された数々の事業案のなかから選別し、今後パートナー企業のサポートを得ながら実際にハンドボールの試合や施設などの活動現場で採用していくことになるという。
いま国内のインドアスポーツではバスケットボールがプロ化を成功させ、収益モデルを確立しつつある。ハンドボールがそこに続くことができるか?バレーボール、フットサル、卓球など他の競技団体も大いに参考とすべき試みだろう。
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テコンドーとレスリング・パワハラ問題の対応(11月28日)
国内のスポーツ競技団体でコンプライアンスに関するニュースが続いている。27日、強化方針などをめぐり全日本テコンドー協会と選手側が対立している問題について、外部有識者による検証委員会は金原昇会長と理事の総退陣を発表した。また、金原会長に対し理事再任はないことを伝えたという。発表を受け、金原会長は「これが一番の答えだと思っていた」と答えた。
検証委員会では、新しい理事候補者に現在の理事のメンバーは推薦しないとしており、体制は一新されることとなる。...
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国内のスポーツ競技団体でコンプライアンスに関するニュースが続いている。27日、強化方針などをめぐり全日本テコンドー協会と選手側が対立している問題について、外部有識者による検証委員会は金原昇会長と理事の総退陣を発表した。また、金原会長に対し理事再任はないことを伝えたという。発表を受け、金原会長は「これが一番の答えだと思っていた」と答えた。
検証委員会では、新しい理事候補者に現在の理事のメンバーは推薦しないとしており、体制は一新されることとなる。新理事の一人に、境田正樹委員長は男子プロバスケットボールBリーグ・千葉ジェッツの島田慎二会長の名前を挙げた。島田会長はbjリーグ時代の2012年に千葉ジェッツの社長に就任。経営難にあったジェッツを域密着の強化などの改革案を打ち出し、現在Bリーグトップの観客動員力を持つ球団へと再建したことで知られている。増田委員長は「彼は別格」と大絶賛。「400社のスポンサーを集め、千葉で愛されるチームを作った」とその経営手腕を高く評価した。ほかにも関係者によると、日本フェンシング協会の太田雄貴会長、五輪柔道銀メダリストの田辺陽子氏らも候補に浮上しているという。団体の垣根を越えた協力による改革の行方に注目したい。
その一方で、パワハラ問題が再燃しているのがレスリング界だ。女子57キロ級・東京オリンピック代表に内定している川井梨紗子は27日、出身地の石川県レスリング協会の会長から嫌がらせを受けていることを告発。女性蔑視発言や身内が嫌がらせを受けていると明かした。レスリング協会を巡っては、伊調馨選手らにパワハラを行ったとして処分された栄和人氏の至学館大学レスリング部監督の復帰が先週発表されたばかり。五輪で複数の金メダル獲得が有望視されるトップ選手らが当事者なだけに、一大学や地方組織の問題だけにとどまらない深刻な事態だ。日本レスリング協会自身のコンプライアンス教育の在り方がいま再び問われている。
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NPB AWARDS2019・新人王&功労賞(11月27日)
前日のベストナインの発表に続き26日、プロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2019」がグランドプリンスホテル新高輪「飛天」の間で執り行われた。球界を代表する豪華な顔ぶれが居並ぶなか、MVPはセ・リーグがジャイアンツ・坂本勇人、パ・リーグは西武・森友哉はその栄誉に浴した。坂本は26日の記事で触れた通り、チームリーダーとしてキャリアハイの成績を残した点が評価。森はパの捕手としては城島建司以来となる受賞である。...
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前日のベストナインの発表に続き26日、プロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2019」がグランドプリンスホテル新高輪「飛天」の間で執り行われた。球界を代表する豪華な顔ぶれが居並ぶなか、MVPはセ・リーグがジャイアンツ・坂本勇人、パ・リーグは西武・森友哉はその栄誉に浴した。坂本は26日の記事で触れた通り、チームリーダーとしてキャリアハイの成績を残した点が評価。森はパの捕手としては城島建司以来となる受賞である。
今年大きな注目が集まったのがセの新人王争いだ。スワローズ2年目、19歳の村上宗隆は10代での最多本塁打記録となる36ホーマー。打点も高卒2年目最多記録の96打点をマークした。一方、タイガースの大卒ルーキー近本光司は1年目でリーグ新人最多記録となる159安打放ち、36盗塁で盗塁王のタイトルも獲得している。新人離れした記録で歴史的快挙を達成した両名だけに甲乙付け難いところだ。結果は有効投票数299票中、村上が168票を集めたのに対し、近本は129票。僅差で村上がセの高卒野手として31年ぶりとなる新人王に輝いた。近本には新人特別賞が贈られた。一方のパ新人王はホークスのサブマリン・高橋礼が受賞。CS&日本シリーズ、そしてプレミア12でも優勝に大きく貢献したのは記憶に新しい。
最後に今季現役引退した両リーグの功労賞を紹介しておこう。セはジャイアンツ2軍監督に就任した阿部慎之助。パはマリーンズの福浦和也。こちらも2軍ヘッドコーチ&打撃コーチに就任することが決まっている。ともに2000本安打を達成したチーム生え抜き。明日のNPBを背負う新人の育成に手腕を振るうことになる。
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2019プロ野球セ・パのベストナインが発表(11月26日)
25日、今シーズンのNPBベストナインが発表された。セ・パ両リーグともペナントを制したチームから多くの選手が選出されている。その2球団を中心に今年のプロ野球シーンを彩った主役たちの顔を見ていこう。
まずセ・リーグは5季ぶりの優勝を果たしたジャイアンツから最多の3名。投手3冠の山口俊はプロ14年目にして初の受賞となった(これはセ投手では最も遅い初受賞記録である)。カープから移籍の丸佳浩は4年連続5回目の受賞(外野手)を果たした。...
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25日、今シーズンのNPBベストナインが発表された。セ・パ両リーグともペナントを制したチームから多くの選手が選出されている。その2球団を中心に今年のプロ野球シーンを彩った主役たちの顔を見ていこう。
まずセ・リーグは5季ぶりの優勝を果たしたジャイアンツから最多の3名。投手3冠の山口俊はプロ14年目にして初の受賞となった(これはセ投手では最も遅い初受賞記録である)。カープから移籍の丸佳浩は4年連続5回目の受賞(外野手)を果たした。なかでも圧倒的な得票率で遊撃手部門を受賞したのはキャプテンの坂本勇人だ。143試合にフル出場し、自己最多の40本塁打、94打点をマークした。両リーグ通じて最多得票となる294票を獲得したのも納得の数字である。「この賞を励みに来年もチームのセ・リーグ連覇・日本一に貢献できるように頑張ります」と喜びのコメントを発表した。
パ2連覇のライオンズは12球団最多の5名が受賞。昨オフ菊池、浅村ら主力がチームを離れたが、野手に関してはその影響を全く感じさせない重厚な打線を展開した。毎年大物選手の流出が続くライオンズだが、今年も3年連続でベストナインを受賞した不動のセンター・秋山翔吾のポスティング移籍が確実となっている。その場合、コンバートが予想されるのはレフトの金子侑司である。同日、金子の背番号が「7」に変更されることが発表された。ライオンズでは石毛宏典、松井稼頭央が付けていた由緒ある番号。球団の期待の大きさがうかがわれる。これまでも外野手としてだけでなく、セカンドやショートでも重宝されてきたユーティリティープレイヤー。来季、一層の飛躍に注目したい。
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大相撲・白鵬がV43・意外な男の復活も?(11月25日)
一年納めの九州場所。今年最後を締めたのはやはりこの人、横綱・白鵬だった。二日目でいきなり平幕相手に1敗を喫したものの、その後は怒涛の13連勝。一横綱、二大関が休場するなか改めて第一人者としての存在を示した形だ。
その一方で優勝インタビューでは療養中の苦しい胸の内も明かす場面も。「けがに泣きましたしこういう場にもう立てないんじゃないかと。手術して病院のベッドにいる時は不安があった(白鵬)」今年は二度休場に追い込まれた。...
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一年納めの九州場所。今年最後を締めたのはやはりこの人、横綱・白鵬だった。二日目でいきなり平幕相手に1敗を喫したものの、その後は怒涛の13連勝。一横綱、二大関が休場するなか改めて第一人者としての存在を示した形だ。
その一方で優勝インタビューでは療養中の苦しい胸の内も明かす場面も。「けがに泣きましたしこういう場にもう立てないんじゃないかと。手術して病院のベッドにいる時は不安があった(白鵬)」今年は二度休場に追い込まれた。それでも四場所休場し、一度しか優勝できなかった昨年に比べれば横綱としての務めは立派に果たしたと言えるだろう。ちなみに九州場所での優勝は千代の富士に並ぶ最多タイの9回目。横綱として大台の40回目となる幕内最高優勝を飾った。また、今年九月に日本国籍を取得しており、日本人「白鵬 翔」としては初めての賜杯獲得となる。
「若手の壁になりたい」という白鵬。その牙城を揺るがす力士は今年もついに現れなかった。最も近い位置にいるのは朝乃山であろう。今年は五月場所で初優勝。単独の年間最多勝も獲得した。初三役の今場所は11勝をあげて技能賞を獲得している。近年初三役の場所で二桁白星の力士は殆どが大関以上に昇進している。今場所9敗を喫し三役から陥落が決定的な御嶽海に代わり一気に大関獲りの筆頭格に躍り出た。来年は彼を中心に若手が主役になることを願う。
一方、幕下では元大関の照ノ富士が全勝優勝を決めるというニュースも入って来た。大関経験者では初めて序二段まで陥落した照ノ富士だが、来場所は十両復帰となる。序二段まで陥落した元幕内力士が関取にカムバックするのは大相撲史上初めてのことだ。まだ27歳の若さ。朝乃山とは2歳しか違わない。幕内優勝経験もあり、一時は次の横綱最有力候補だった男の復活劇。これで来年の大相撲に楽しみが一つ増えた。
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