【スポーツの神様】
夢と希望・国民栄誉賞に輝いたアスリートたち(10月21日)
女子選手として史上初めて五輪4連覇を果たしたレスリングの伊調馨に20日、首相官邸で国民栄誉賞の授与が執り行われた。「試合より緊張しています」と、神妙な面持ちの世界女王は着物姿で表彰式に臨んだ。その紫の振り袖には桜の柄があしらわれ、帯はメダルと同じく黄金色に輝いていた。メディアへの露出が多い吉田沙保里は、イベントなどでドレスアップして登場する場面も多いが、伊調のこのように美しく着飾った姿を見るのは貴重な機会だ。...
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女子選手として史上初めて五輪4連覇を果たしたレスリングの伊調馨に20日、首相官邸で国民栄誉賞の授与が執り行われた。「試合より緊張しています」と、神妙な面持ちの世界女王は着物姿で表彰式に臨んだ。その紫の振り袖には桜の柄があしらわれ、帯はメダルと同じく黄金色に輝いていた。メディアへの露出が多い吉田沙保里は、イベントなどでドレスアップして登場する場面も多いが、伊調のこのように美しく着飾った姿を見るのは貴重な機会だ。マスコミ対応が苦手という彼女は、TV出演はおろかインタビュー記事なども余り多くは受けない。しかし、ともにレスリング界をリードしてきた吉田がリオで4連覇を逃した後は、伊調も取材に積極的に応じる姿を目にするようになったと感じる。この日も表彰式の前の着付け中に民放のカメラの前で心境を語った。「私も格闘技をしていますけど、着物を見るといいなって思うときはすごくたくさんあった」ひたすらレスリングに精進し、技を探求し続けてきた彼女が明かした女性らしい一面。その凛とした和服姿は日本中の人々の心に強い印象を残したに相違ない。
今回で合計23人と1団体にのぼる国民栄誉賞授与。このうちアスリートは10人と1団体と、実に半数近くを占める(このほかも過去にプロ野球の福本豊、イチローが受賞を打診されたが固辞している)。「なでしこジャパン」の団体での表彰から、吉田沙保里・大鵬・長嶋茂雄・松井秀喜と続き、これで何と5人連続してスポーツ界からの選出となった。授与の条件は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったもの」だ。如何にスポーツが私たちの生活に大きな影響を与えているかということの表れだろう。様々な競技を通じ、この国に夢と希望が更に広がっていって欲しい。
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求められる“アスリート・ファースト”とは…(10月20日)
連日テレビを賑わせている東京五輪の競技会場問題。18日、IOCのトーマス・バッハ会長が来日し、都庁で小池都知事らとの会談を行った。目下、一番の懸案はボート・カヌー会場の見直し問題。「海の森水上競技場」について、整備費用が膨大になることから見直しも検討しているという都知事側に対し、バッハ会長は「選ばれた後に競争のルールを変えてはならない」と当初案の変更に対して釘を刺した。
現在「海の森水上競技場」の代替案としては「宮城・長沼ボート場」と「埼玉・彩湖」が挙げられている。...
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連日テレビを賑わせている東京五輪の競技会場問題。18日、IOCのトーマス・バッハ会長が来日し、都庁で小池都知事らとの会談を行った。目下、一番の懸案はボート・カヌー会場の見直し問題。「海の森水上競技場」について、整備費用が膨大になることから見直しも検討しているという都知事側に対し、バッハ会長は「選ばれた後に競争のルールを変えてはならない」と当初案の変更に対して釘を刺した。
現在「海の森水上競技場」の代替案としては「宮城・長沼ボート場」と「埼玉・彩湖」が挙げられている。それぞれ一長一短があるとされるが、ここにきて各候補地から整備費の大幅な圧縮が提言されるなど、さながら誘致合戦の様相を呈してきた。更にIOC側から韓国・忠州市のボート競技場が提案されたとの一部報道もあり、事態は一段と混迷の度合いを深めている。
この一連の騒動に最も心を痛めているのはボートの競技団体、そして何よりも競技者だろう。ボート界の第一人者・武田大作はTV局の取材に対し「東京周辺でやってもらいたいというのが選手の気持ち」と心情を吐露した。武田選手は現在42歳。日本最多5回の五輪出場を誇る。リオへの出場はならなかったが、地元開催の東京五輪を目標に現役を続行している。真に「アスリート・ファースト」であるなら、競技選手の意見はもっと尊重されるべきではないのか?
確かに日本国内においてボート競技は一般への浸透度は高くないスポーツかもしれない。だが、オリンピックにおいては第2回パリ大会から100年以上採用されている主力競技である。欧州に強豪国が多いためIOC内での影響力も大きい。今後、各方面にしこりを残さないためにも、組織委員会と都がしっかりと団結して、最善の解決策を導き出してもらいたい。
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野球世界一奪還へ向けて・侍ジャパン再び集結(10月19日)
来年3月に行われる第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。その前哨戦となる来月の強化試合(メキシコ戦、オランダ戦)の代表メンバーが発表された。今回のメンバーはメジャーからは選出されず、NPBの選手のみの構成となった。
初選出となったのは、25年ぶりの日本シリーズ進出を決めたカープの鈴木誠也。シーズンでは3試合連続で決勝本塁打を放ち「神(かみ)ってる」が代名詞に。2年前のU-21ワールドカップでは首位打者とベストナインを獲得するなど国際試合での実績も十分だ。...
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来年3月に行われる第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。その前哨戦となる来月の強化試合(メキシコ戦、オランダ戦)の代表メンバーが発表された。今回のメンバーはメジャーからは選出されず、NPBの選手のみの構成となった。
初選出となったのは、25年ぶりの日本シリーズ進出を決めたカープの鈴木誠也。シーズンでは3試合連続で決勝本塁打を放ち「神(かみ)ってる」が代名詞に。2年前のU-21ワールドカップでは首位打者とベストナインを獲得するなど国際試合での実績も十分だ。昨年は選出のなかったマリーンズからは石川歩がメンバー入り。パの防御率ナンバー1投手は「与えられた役割をしっかりと全うしたいと思っています」と意気込みを語る。クリーンナップは今季タイトルを獲得した筒香嘉智、中田翔のW主砲。更に破壊力が増大。厚みのある打線が誕生した。
2013年10月にスタートした小久保裕紀監督体制も丸3年を終える。昨秋のWBSCプレミア12では、準決勝で韓国に大逆転負け。第1回大会での優勝を飾ることができなかった。7回無失点11奪三振と完璧なピッチングをしていた大谷翔平を8回に降板させたが、9回に一挙4点を奪われての敗戦。慣れない中継ぎに回を跨がせた継投策には当時大きな批判が巻き起こった。今回、大谷翔平は二刀流を封印し、打者としての起用に限定するという。ユーティリティープレイヤー揃いの侍達。指揮官は今回も選手起用に頭を悩ませる事になるだろう。
WBC1次ラウンドまで半年を切った。第1回、2回大会を連覇した侍ジャパンは、前回大会は準決勝で敗退し「野球世界一」の称号を逃した。全選手が集まって実戦を戦う機会はこの強化試合の4試合のみ。世界一奪還への戦いが始まる。
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二大スターの凱旋!!一方、国内賞金王は?…(10月18日)
今年で第81回を数える日本オープンゴルフ選手権競技。日本のゴルフ界において日本オープンとは、全米オープンや全英オープンに相当する国内最高権威の「ナショナル・オープン」。日本ゴルフ協会(JGA)主催による、いわゆる日本選手権大会である。
16日まで4日間行われた今大会。5年ぶりとなる松山英樹と石川遼のW出場がリリースされると、前売り券は完売。狭山GCには合計45,000人を上回るギャラリーが詰めかけた。...
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今年で第81回を数える日本オープンゴルフ選手権競技。日本のゴルフ界において日本オープンとは、全米オープンや全英オープンに相当する国内最高権威の「ナショナル・オープン」。日本ゴルフ協会(JGA)主催による、いわゆる日本選手権大会である。
16日まで4日間行われた今大会。5年ぶりとなる松山英樹と石川遼のW出場がリリースされると、前売り券は完売。狭山GCには合計45,000人を上回るギャラリーが詰めかけた。これは実に昨年の2倍の人数だった。試合は3日目にトップに立った松山が、最終日も絶好調。6Hで4mのバーディーパットを決めると、16Hでは10mのロングパットを沈め、そのまま-5でフィニッシュ。自身初の国内メジャー制覇を達成した。今回の松山は海外メジャー大会で苦しめられ続けているパッティングが見違えるように冴えわたっていた。優勝インタビューでは「日本でなかなかプレーする事はないですが、その中で結果に結び付けることができて良かった」と語り、最高の凱旋試合となった。
石川遼フィーバーが巻き起こった第74回大会(2009)には過去最高のギャラリーが殺到したが、今回はそれに次ぐ観客数。改めて両者への関心の高さを印象付けた。二大スター選手の参戦はマスコミでの扱いも格段に大きい。観客・競技人口ともに減少傾向にあるゴルフ界にとって、まさしく救世主と呼べる存在だろう。
しかし、二人が海外を主戦場とする中、日本ゴルフ界をけん引し続けてきた男の存在も忘れてはいけない。前回に続き2位の成績を収めた池田勇太。池田はこれで国内獲得賞金のトップに立った。今年は「ゴルフ界の起爆剤になれば」という思いで日本代表としてリオ五輪にも出場した。是非、自身初の賞金王を手にして欲しい。
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田中と中田・シーズン男になるのはどちらだ?(10月17日)
2016年のプロ野球日本シリーズの対戦カードが決定した。15日、セ・リーグではカープがベイスターズを下し、25年ぶり7度目の日本シリーズ進出。翌16日にはファイターズが5戦目まで粘ったホークスを振り切り、パ・リーグのファイナルステージを制した。ともにシーズン1位同士の顔合わせ。カープとファイターズが日本一を争うのはこれが初めてだ。
日本シリーズという短期決戦。しかもCSの導入で、より“勢い”に乗っているチームが、一気に頂点に駆け上がるケースが多い。...
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2016年のプロ野球日本シリーズの対戦カードが決定した。15日、セ・リーグではカープがベイスターズを下し、25年ぶり7度目の日本シリーズ進出。翌16日にはファイターズが5戦目まで粘ったホークスを振り切り、パ・リーグのファイナルステージを制した。ともにシーズン1位同士の顔合わせ。カープとファイターズが日本一を争うのはこれが初めてだ。
日本シリーズという短期決戦。しかもCSの導入で、より“勢い”に乗っているチームが、一気に頂点に駆け上がるケースが多い。ここでは両チームのCSのMVPに注目してみよう。先ずはカープのショート田中広輔。4試合で10安打5四球4打点。打率はなんと8割3分3厘という手の付けられない暴れっぷりだった。日本シリーズ進出を決めた第4戦でも4回の出塁を決め、1番打者の役割をしっかりとこなしてみせた。シーズン打率は.265だった田中。「自分でも怖いくらい出来過ぎ」と謙遜するが、シリーズでは最警戒のキーマンになりそうだ。
対するファイターズでは、パ・リーグ打点王に輝いた中田翔がCSのMVPを獲得。こちらも5試合で2本塁打5打点と大車輪の活躍。初回に4点を奪われた第5戦では、直後に反撃の口火となるレフトスタンドへの一発を叩き込む。この試合、全打席で出塁し逆転劇につなげた。お立ち台では自らの打撃に対し「本当に流石ですね」と自画自賛する茶目っ気も見せた。
実は両者とも平成元年生まれの27歳。東海大相模から東海大、社会人のJR東日本を経て、ドラフト3巡目でプロ入りした田中。大阪桐蔭ではスカウトからの注目を独占、4球団の1位指名でファイターズに入団した「平成の怪物」中田。今年の日本シリーズ。この対照的な2人のどちらに野球の女神は微笑むのだろうか?
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