バスケットボール界の救世主・八村塁と渡邊雄太(9月18日)
日本男子バスケットボールの世界ランキングは現在49位。2020年の東京オリンピックで開催国枠が与えられるためにはランクを大きく上昇させることが必須となっている。そのためにも是が非でも勝ち取らなければならないのが来年のワールドカップの出場権だ。
その大事なアジア第1次予選で日本代表AKATSUKI FIVEは初戦から4連敗を喫し、絶体絶命の崖っぷちにあった。そこに現れた救世主が八村塁だった。この来年NBAドラフトでの上位指名が有力視される20歳の新鋭が加入し、最強のライバル・オーストラリアを撃破。...
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日本男子バスケットボールの世界ランキングは現在49位。2020年の東京オリンピックで開催国枠が与えられるためにはランクを大きく上昇させることが必須となっている。そのためにも是が非でも勝ち取らなければならないのが来年のワールドカップの出場権だ。
その大事なアジア第1次予選で日本代表AKATSUKI FIVEは初戦から4連敗を喫し、絶体絶命の崖っぷちにあった。そこに現れた救世主が八村塁だった。この来年NBAドラフトでの上位指名が有力視される20歳の新鋭が加入し、最強のライバル・オーストラリアを撃破。その後台湾も下し、13日の2次予選のカザフスタン戦でも八村が大車輪の活躍。チーム最多24得点を叩き出し、ホーム・アルマトイで大声援を受けて戦う強豪を85-70で打ち破った。迎えた17日、東京でのイラン戦。大田区総合体育館には満員の観客が詰めかけた。
快進撃を支えるもう一人の若き希望の星は渡邊雄太だ。八村より一足早く7月にNBAグリズリーズとの契約を結んだ23歳。カザフスタン戦では初めて八村とともにコートに立ち、2m超のツインタワーが誕生した(八村2m4cm、渡邊2m3cm)。これまで何度も苦杯をなめさせられてきた相手に八村・渡邊のコンビが華麗にディフェンスを切り裂く。八村のノールックパスを受けた渡邊のレイアップシュートは大会公式サイトでも絶賛。世界ランク25位の格上に70-56で完勝し、4連勝で遂に予選成績を4勝4敗の五分に戻した。
日本バスケの隆盛に向けて日々努力してきたバスケットボール協会。それだけに先日のアジア大会における4選手の不祥事は軽はずみと言ってはすまされない過ちで、ファン・関係者に大きな失望を与えた。アジア大会でもメダルを逃す結果に終わり水を差す形とはなったが、その蹉跌を乗り越えるための大きな勝利となったのは間違いない。
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バドミントン・桃田賢斗ジャパンOP優勝!(9月17日)
「相性の良い体育館だと思ったし、オリンピックに向けて自信になった」東京2020のバドミントン会場として使われる武蔵野の森総合スポーツプラザでの戴冠は良いイメージトレーニングになったかもしれない。バドミントンのジャパンオープンで各種目の決勝戦が行われ、男子シングルスで桃田賢斗がタイのフェトラダブを2-0で下し日本人男子として初のジャパンオープン優勝を決めた。
桃田が「世界選手権よりも勝ちたかった」というジャパンオープン。...
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「相性の良い体育館だと思ったし、オリンピックに向けて自信になった」東京2020のバドミントン会場として使われる武蔵野の森総合スポーツプラザでの戴冠は良いイメージトレーニングになったかもしれない。バドミントンのジャパンオープンで各種目の決勝戦が行われ、男子シングルスで桃田賢斗がタイのフェトラダブを2-0で下し日本人男子として初のジャパンオープン優勝を決めた。
桃田が「世界選手権よりも勝ちたかった」というジャパンオープン。この大会は世界バドミントン連盟のワールドツアーで唯一の日本開催大会だ。しかし37年の歴史の中で未だ日本人男子選手の優勝はシングル・ダブルスともになかった。桃田は準々決勝で北京・ロンドン五輪連覇の林丹と対戦。自身の憧れの選手を相手に真っ向勝負し、ストレート勝ちを決めた。子供の頃から目標としていたレジェンドを倒し勢いに乗るとそのまま頂点へと上り詰めた。
一方、女子シングルスは奥原希望が決勝進出。世界選手権を制したキャロリーナ・マリンと戦い、フルセットまでもつれ込む激闘となったが惜しくも敗れ準優勝となった。これでマリンは直近5年間の世界選手権と五輪を4回制したこととなるが、その最強女王を昨年の世界選手権で破ったのが奥原だ。2020東京に向けて二人のライバル対決は続いていく。男女シングルスに加え女子ダブルスでも福島由紀・広田彩花ペアがアジア大会で敗れた中国ペアにリベンジし優勝を決めた。リオ金メダルのタカマツペア(高橋・松友)がまさかの初戦敗退、世界選手権金の永原・松本ペアもベスト8で姿を消す中、最高の結果を残した。熾烈な代表選考争いが予想される女子ダブルスの行方にも益々熱い視線が注がれそうだ。
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札幌から復興のプレーボール宣言・五輪招致は?…(9月16日)
震度7を記録した北海道胆振東部地震から9日。北海道日本ハムファイターズが本拠地・札幌ドームに帰ってきた。11日・12日に予定されていたマリーンズ戦は観客への安全等を考慮して中止されていたが、14日からのバファローズ戦からホームゲーム再開となった。試合前には栗山監督と選手全員によるビデオメッセージが流された。
「皆様と心を一つにして“HOKKAIDO PRIDE”を胸に秘め、そして背負い、全力でプレーすることを誓います」(選手会長・中島卓也)、「微力ではありますが、きょうを復興へのプレーボールとすることを誓います」(中田翔)。...
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震度7を記録した北海道胆振東部地震から9日。北海道日本ハムファイターズが本拠地・札幌ドームに帰ってきた。11日・12日に予定されていたマリーンズ戦は観客への安全等を考慮して中止されていたが、14日からのバファローズ戦からホームゲーム再開となった。試合前には栗山監督と選手全員によるビデオメッセージが流された。
「皆様と心を一つにして“HOKKAIDO PRIDE”を胸に秘め、そして背負い、全力でプレーすることを誓います」(選手会長・中島卓也)、「微力ではありますが、きょうを復興へのプレーボールとすることを誓います」(中田翔)。道民球団として愛されてきたファイターズナインが、復興への思いを語りかけた。
道内全域で続く電力不足への対応は、球場内でも図られた。2台ある外野席上部の大型ビジョンは一塁側だけを使用。コンコース内の大型テレビも消された。球団を挙げての節電対策というとあの3.11を思い起こさせる。道内での電気供給の完全復旧は11月ごろまでかかることが予想されるため、今シーズンいっぱいは対策が継続されることになるだろう。
一方、今回の地震の影響はこんなところにも。札幌市は2026年の招致を目指していた冬季五輪・パラリンピック大会を断念。今後は30年大会に向けた活動に切り替える方針だという。もっとも今年5月の時点で既に30年大会への変更は市議会でも取り沙汰されており既定路線だとも言えるが…清田区の液状化現象など100億円以上の損害が出ているといわれているなか、五輪招致の必要性や意義については改めて問われてくるのかもしれない。
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熱戦!大相撲秋場所・角界の黄金世代を大分析(9月14日)
13日の記事でプロ野球の「松坂世代」について取り上げたが、大相撲の世界にも綺羅星の如く多くの名力士を輩出した年代があるのをご存じだろうか。昭和の時代では「花のニッパチ組」「花のサンパチ組」という昭和28年生まれ、38年生まれの世代が特に有名だった。
今場所限りで定年退職する山科親方(元小結・大錦)はニッパチ組を代表する一人。北の湖、若乃花(2代)の二横綱を筆頭に、人気力士の麒麟児や金城(2代・栃光)など蔵前時代の土俵で活躍した面々である。...
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13日の記事でプロ野球の「松坂世代」について取り上げたが、大相撲の世界にも綺羅星の如く多くの名力士を輩出した年代があるのをご存じだろうか。昭和の時代では「花のニッパチ組」「花のサンパチ組」という昭和28年生まれ、38年生まれの世代が特に有名だった。
今場所限りで定年退職する山科親方(元小結・大錦)はニッパチ組を代表する一人。北の湖、若乃花(2代)の二横綱を筆頭に、人気力士の麒麟児や金城(2代・栃光)など蔵前時代の土俵で活躍した面々である。オールドファンには何とも懐かしい四股名だ。13日、山科親方は国技館で会見を行い、協会から花束を手渡され労いを受けた。すでに北の湖や金城は鬼籍に入ってしまった。今後は健康に留意されて、末永く新たな人生の日々を謳歌していただきたい。
横綱・双羽黒、北勝海(現・八角理事長)に大関・小錦、関脇・寺尾などを擁した「サンパチ組」の時代を経て、次に大きなムーブメントを起こしたのが「花のロクイチ組」(昭和61年度生まれ)だ。再起をかけた今場所、序盤を5連勝で終えた横綱・稀勢の里や大関の豪栄道。今の幕内の土俵を盛り上げている勢に栃煌山、宝富士のほか、海外勢では碧山(ブルガリア)、魁聖(ブラジル)などもこの年度の生まれである。
そうなると未来を担う“新世代“に注目したいところ。大関獲りに向け5連勝と好発進の御嶽海、そのライバルを自認する同期の北勝富士の平成4年組。先場所敢闘賞を獲得した朝乃山、豊山(残念ながら5日目から休場)の平成5年度生まれなどが期待大ではなかろうか。新時代の足音はもうすぐそこまで近付いている。
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“松坂世代“の最強左腕…杉内俊哉が引退表明(9月13日)
平成最後のプロ野球シーズン。また一人、一時代を築いた選手が球界を去る。ジャイアンツの左腕・杉内俊哉が12日、都内で引退記者会見を行い胸の内を語った。
「心から後輩を応援するようになったというか…勝負師として違うかなというのは感じました」通算142勝77敗。2005年には最多勝と最優秀防御率の二冠を達成し、パリーグの左投手としては史上初めての沢村賞を獲得。史上最速の2000奪三振達成など華々しい活躍をしてきた杉内も、この3年間は登板機会なし。...
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平成最後のプロ野球シーズン。また一人、一時代を築いた選手が球界を去る。ジャイアンツの左腕・杉内俊哉が12日、都内で引退記者会見を行い胸の内を語った。
「心から後輩を応援するようになったというか…勝負師として違うかなというのは感じました」通算142勝77敗。2005年には最多勝と最優秀防御率の二冠を達成し、パリーグの左投手としては史上初めての沢村賞を獲得。史上最速の2000奪三振達成など華々しい活躍をしてきた杉内も、この3年間は登板機会なし。ついに現役生活に幕を下ろすこととなった。
杉内は1980年生まれ、いわゆる「松坂世代」だ。松坂大輔とはともにチームを代表するエース、良きライバルとして競ってきた。盟友ともいえる存在の引退に松坂も寂しさを隠しきれない。「高校時代に甲子園で対戦してからずっと強く意識してきた仲間。自分の中で最高のライバルだと思っている(松坂)」杉内のプロ初先発となった試合の前日、すでに鮮烈なデビューを飾っていた松坂に電話でアドバイスを求めた逸話は有名だ(余談だがこの際の発言に対戦球団への配慮を欠く内容があったために物議を醸した)
各種タイトルのほかWBCなどで栄光を手にした一方、ベンチで激高して両手を骨折したり、ホークスからの移籍時にフロントとの厳しい対立を引き起こしたりとゴシップにも事欠かなかったことも忘れられない。多岐にわたり野球ファンに強烈な印象を残した選手でもあった。
9日には同じ松坂世代の村田修一も独立リーグで引退試合を終えた。松坂自身は来季の現役続行を宣言。13日には20年前、彼らが競い合った甲子園での先発が決まった。この日は奇しくも松坂の誕生日。38歳でのマウンドとなる。
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