中国・湖北省全域「封鎖管理」・「全人代」異例の延期か(2月17日)
中国当局は最も状況が深刻な湖北省以外の地域では新たな感染者が12日間連続で減少し、感染の勢いは収まりつつあるとしている。
しかし、おとといの発表で死者の数は1665人となった。
感染者の数は6万8500人で、湖北省ではおとといも1800人余りが新たに確認されるなど、依然厳しい状況が続いている。
こうした中、湖北省の当局はきのう省内の全域を対象に住民の外出を厳しく制限、最も厳格な封鎖管理を行う通知を出した。...
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中国当局は最も状況が深刻な湖北省以外の地域では新たな感染者が12日間連続で減少し、感染の勢いは収まりつつあるとしている。
しかし、おとといの発表で死者の数は1665人となった。
感染者の数は6万8500人で、湖北省ではおとといも1800人余りが新たに確認されるなど、依然厳しい状況が続いている。
こうした中、湖北省の当局はきのう省内の全域を対象に住民の外出を厳しく制限、最も厳格な封鎖管理を行う通知を出した。
自ら陣頭指揮をとって対策を進める姿勢を見せる習近平国家主席だが、今、悩ましい事態が生じている。
向こう1年間の重要政策などを決める全人代(全国人民代表大会)の開催が危ぶまれている。全人代に先立って開かれる地方レベルの会議は相次いで延期されている。
全人代は毎年3月5日に開幕することが慣例で、仮に延期されれば、極めて異例な事となる。
また、4月には習主席の国賓としての日本訪問を控え、影響も懸念されている。
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新型肺炎・中国の部品届かず・パソコン修理にも影響(2月17日)
新型コロナウイルスの感染拡大で中国から一部の部品が届かないことからパソコンの修理にも影響が出ている。
東京・秋葉原でパソコンの修理を手がける店では新型コロナウイルスの感染拡大で部品を作る中国の工場が稼働を停止していることなどから液晶パネルの一部や電源の差し込み口といった部品が入荷できておらず、在庫がなくなったものもある。
店によっては、国内の同業の会社との間で足りない部品を融通し合うといった対応をとっているが、修理の内容によっては納期が見通せないものも出てきている。...
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新型コロナウイルスの感染拡大で中国から一部の部品が届かないことからパソコンの修理にも影響が出ている。
東京・秋葉原でパソコンの修理を手がける店では新型コロナウイルスの感染拡大で部品を作る中国の工場が稼働を停止していることなどから液晶パネルの一部や電源の差し込み口といった部品が入荷できておらず、在庫がなくなったものもある。
店によっては、国内の同業の会社との間で足りない部品を融通し合うといった対応をとっているが、修理の内容によっては納期が見通せないものも出てきている。
また、パソコンの内部を修理する際に必要な洗浄用のアルコールについても品薄になって入手が難しくなっている。
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新型コロナウイルス感染拡大・中国外相“西側は偏見捨てるべき”(2月16日)
中国の王毅外相はミュンヘン安全保障会議で演説し新型コロナウイルスの感染拡大の抑え込みに自信を示したうえで西側は制度が異なる中国への偏見を捨てるべきだなどとして中国への批判を強める米国などに反論した。
そのうえで「今回の感染拡大は各国の運命が緊密につながっていることを示している」と述べ。感染症対策のためにも世界は多国間主義を強めるべきだという考えを強調した。
そして、中国の政治制度を正当化した。...
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中国の王毅外相はミュンヘン安全保障会議で演説し新型コロナウイルスの感染拡大の抑え込みに自信を示したうえで西側は制度が異なる中国への偏見を捨てるべきだなどとして中国への批判を強める米国などに反論した。
そのうえで「今回の感染拡大は各国の運命が緊密につながっていることを示している」と述べ。感染症対策のためにも世界は多国間主義を強めるべきだという考えを強調した。
そして、中国の政治制度を正当化した。さらに「世界が堅持するべき多国間主義は一国主義と相いれない。大国は自国を優先すべきでなく共同の利益を守る責任がある」などと述べ名指しを避けながら米国を批判するとともに中国は世界各国と共同で発展したいという立場を強調した。
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新たな段階に入った「新型コロナウイルス」対策(2月16日)
新型コロナウイルスを巡っては先週、国内で初めて感染者が死亡し、感染経路の特定に向けた手がかりが見つからないケースが各地で出ている。
加藤厚生労働相は「これまでとは異なっている状況という認識を示し、どういう状況に来ているか専門家に判断をもらわれなければならない。高齢者と基礎疾患のある人は適切なタイミングで受診してもらう環境を作りたい」と述べた。
きょう夕方に開く政府の専門家会議で症状に不安がある人がどういったときに医療機関を受診すべきかなど分かりやすい基準をまとめる考えを示した。...
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新型コロナウイルスを巡っては先週、国内で初めて感染者が死亡し、感染経路の特定に向けた手がかりが見つからないケースが各地で出ている。
加藤厚生労働相は「これまでとは異なっている状況という認識を示し、どういう状況に来ているか専門家に判断をもらわれなければならない。高齢者と基礎疾患のある人は適切なタイミングで受診してもらう環境を作りたい」と述べた。
きょう夕方に開く政府の専門家会議で症状に不安がある人がどういったときに医療機関を受診すべきかなど分かりやすい基準をまとめる考えを示した。
加藤厚生労働相は「重篤化、死亡者を出さない、減らす、これに努力をして行きたい。的確な情報をタイムリーに出すことで国民に安心してもらう。先手先手で手を打っていきたい」と述べた。
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これまでの疫病発生と蔓延(2月16日)
中国・武漢発の新型コロナウイルス肺炎「Covid-19」が猛威を振るっている。致死率はそれほど高くはないが、感染速度が異常に速く、感染力が強いのが特徴である。全体のパイの中の死亡者数は今後も増え続けていくとみられ、大変な事態だ。高齢者は特に危険である。今後もこうした疫病が流行ると思われるが、現代社会を見ていく上で今回見られたような新顔ウイルスが突然蔓延するという恐怖感は今後の世界を見るときに大きな問題となるだろう。...
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中国・武漢発の新型コロナウイルス肺炎「Covid-19」が猛威を振るっている。致死率はそれほど高くはないが、感染速度が異常に速く、感染力が強いのが特徴である。全体のパイの中の死亡者数は今後も増え続けていくとみられ、大変な事態だ。高齢者は特に危険である。今後もこうした疫病が流行ると思われるが、現代社会を見ていく上で今回見られたような新顔ウイルスが突然蔓延するという恐怖感は今後の世界を見るときに大きな問題となるだろう。
こうした疫病には、これまでどんなものがあったのか。見ていきたい。古く時代を遡ると14世紀や17世紀の欧州で猛威を振るったペスト(黒死病)がある。皮膚が黒くなって死亡するため黒死病という名前がついた。この病気の治療時に医者が感染予防のためにかぶっていたマスクがガスマスクの原型となったとも言われている。一方、1817年にガンジス川下流のベンガル地方で発生したコレラも有名である。代表的な経口感染症の1つで急性の激しい下痢を伴う腸管感染症だったが、致死率は高くなかった。スペイン風邪の存在も忘れてはならない。1918年に米国で広まり、当時の地球の人口の約半分である6億人に感染し、4000万人から5000万人ほどの死者を出した。スペイン風邪は鳥インフルエンザの1種類と考えられており、人類が遭遇した最初のパンデミックと言われている。それまでヒトに感染しなかった鳥インフルエンザウイルスが突然変異し、受容体(レセプター)がヒトに感染する形に変化するようになったことで感染するようになったものと考えられている。1976年にスーダンのヌズラで発生したエボラ出血熱はザイール(現コンゴ)にあるエボラ川が名前の由来の疾病で全身の出血などのほか、臓器の壊死という恐ろしい症状を引き起こすことで知られている。「アウトブレイク」として映画化もされた。致死率は50パーセントから89パーセントで、感染力はそれほど強くはない。1981年、米国ロサンゼルスの同性愛者や麻薬使用者の間で流行った奇妙な病気AIDSも恐ろしい感染症である。極端に痩せていくのが特徴で、血液から感染する。HIVというヒト免疫不全ウイルスが原因である。この病気は中部アフリカ各地で古くから見られる痩せ病という疾病であった。2002年に流行した肺炎を伴うSARS(重症急性呼吸症候群)は野生動物を介し、中国・広東省で広がったウイルスである。中国はこの時、初期対応に失敗し情報を隠蔽したとして国際社会から猛批判を受けたが、今回の新型コロナウイルス(2020年)でもそれに近い対応をした。2012年にサウジアラビアでの感染が確認されたMERS(中東呼吸症候群)はヒトコブラクダを媒介して伝染した病気と言われている。SARSもMERSもいずれもコロナウイルスの仲間である。
これまでみてきた疫病の発生エリアをよく見てみるとアフリカや中国など野生動物が多く生息する地域に偏りが見られ、より詳細な研究が待たれている。人々が自由に飛行機や船、鉄道で行き来するグローバル時代の今、地球規模での疫病の蔓延と発生を防ぐ手立てを考え、協力していく姿勢が世界各国に求められている。
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