【ウクライナ情勢】
ロシア“4州併合”手続き強行・ゼレンスキー大統領“併合無効”(10月5日)
ロシアのプーチン政権はウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南東部・ザポリージャ州、南部・ヘルソン州の4州を併合すると一方的に定めた文書や関連法案について、議会下院に続き4日上院にも提出して可決した。プーチン大統領はこの文書に署名するなど法的な手続きを強行し、領土防衛を名目に侵攻を継続する方針。
一方、ロシアのショイグ国防相はプーチン大統領が踏み切った予備役の部分的導入について、これまでに20万人以上が軍隊に入ったと発表。...
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ロシアのプーチン政権はウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南東部・ザポリージャ州、南部・ヘルソン州の4州を併合すると一方的に定めた文書や関連法案について、議会下院に続き4日上院にも提出して可決した。プーチン大統領はこの文書に署名するなど法的な手続きを強行し、領土防衛を名目に侵攻を継続する方針。
一方、ロシアのショイグ国防相はプーチン大統領が踏み切った予備役の部分的導入について、これまでに20万人以上が軍隊に入ったと発表。そして招集した兵士らを将校の元で訓練し侵攻部隊に加える考えを示している。
それに対し、ウクライナ大統領府は一方的な併合を無効だとする大統領令にゼレンスキー大統領が署名しロシア側を強くけん制した。先月30日に行った国家安全保障国防会議の結果、プーチン大統領と交渉するのは不可能だとして交渉を行わないことを正式決定した。
ゼレンスキー大統領はプーチン政権が一方的な併合に踏み切ったことに強い不信感を示していて、領土奪還に向け徹底抗戦をしていく構え。
こうした中、米国・バイデン大統領はゼレンスキー大統領と電話で会談をし、約900億円の軍事支援を新たに行うことを明らかにした。ホワイトハウスによるとバイデン大統領はロシアによるウクライナ領土の一方的な併合を決して認めないことを強調したうえで、ロシアンの軍事侵攻に対する自衛のため必要な限りウクライナを支援し続けることを約束したとしている。
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ウクライナが東部要衝奪還“完全に敵を排除”(10月3日)
2日、東部ドネツク州の要衝リマンを奪還したことを明らかにしたゼレンスキー大統領。大統領は、さらなる領土の奪還に強い意欲を示していて、ドネツク州に隣接する東部ルハンシク州のハイダイ知事は2日、SNSに、「この地域でも大規模な奪還作戦が始まる日は近い」と投稿した。
一方、ロシア国防省は1日、リマンを巡って包囲される脅威があるとして、部隊を撤退させたと発表し、プーチン大統領に強い忠誠心を示す武闘派の側近が軍部を痛烈に批判するなど、内部で不満が表面化している。...
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2日、東部ドネツク州の要衝リマンを奪還したことを明らかにしたゼレンスキー大統領。大統領は、さらなる領土の奪還に強い意欲を示していて、ドネツク州に隣接する東部ルハンシク州のハイダイ知事は2日、SNSに、「この地域でも大規模な奪還作戦が始まる日は近い」と投稿した。
一方、ロシア国防省は1日、リマンを巡って包囲される脅威があるとして、部隊を撤退させたと発表し、プーチン大統領に強い忠誠心を示す武闘派の側近が軍部を痛烈に批判するなど、内部で不満が表面化している。
こうした中、プーチン大統領は2日、ドネツク州を含むウクライナ東部や南部の4州を併合するための関連法案や、批准を求める条約だとする文書を議会下院に提出した。この中では、ロシアが併合する領域を、今の4つの州のそれぞれの行政単位での境界線だとしていて、ウクライナ側がロシアの侵攻を食い止め統治できている領土についても、ロシア領だと主張することになる。
また、ウクライナ南東部にあり、ロシアが占拠しているザポリージャ原子力発電所も完全に支配下に置く構え。さらに併合する地域の軍の部隊は、ロシア軍に組み込まれるとしているほか、ウクライナの通貨フリブニャの流通を年内で廃止する方針も示され、ロシア支配の既成事実化を一方的に進めようとしている。法案や文書は3日から4日にかけて、下院と上院での審議を経たうえで、プーチン大統領が署名し、併合の手続きを完了させる見通しで、ウクライナ軍の反転攻勢を受ける中にあっても、一方的な併合を強行する構え。
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ロシア軍“要衝リマンから部隊撤退”(10月1日)
ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は東部の要衝リマンから部隊を撤退させたと発表し、ウクライナ軍が奪還を進めている。リマンとされる映像では、兵士がウクライナの国旗を掲げている。
ウクライナ・ドネツク州の要衝リマンは鉄道など交通の重要拠点とされ、ロシア軍はことし5月に掌握後、ここを足がかりの1つとして隣接するルハンシク州を含めた東部ドンバス地域への侵攻を続けてきた。
反転攻勢を強めるウクライナ軍は、リマンの奪還に向けて包囲を進め、1日には部隊をリマンの市街地にまで進めたことを明らかにしている。...
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ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は東部の要衝リマンから部隊を撤退させたと発表し、ウクライナ軍が奪還を進めている。リマンとされる映像では、兵士がウクライナの国旗を掲げている。
ウクライナ・ドネツク州の要衝リマンは鉄道など交通の重要拠点とされ、ロシア軍はことし5月に掌握後、ここを足がかりの1つとして隣接するルハンシク州を含めた東部ドンバス地域への侵攻を続けてきた。
反転攻勢を強めるウクライナ軍は、リマンの奪還に向けて包囲を進め、1日には部隊をリマンの市街地にまで進めたことを明らかにしている。ロシア国防省・コナシェンコフ報道官はリマンについて「包囲される教委があるため、リマンから有利な戦線へと撤退した」と述べた。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領は「ウクライナの旗はすでにリマンにある。ドンバスではこの1週間、さらに旗が掲げられるだろう」と述べたうえで、東部のさらなる領土の奪還に強い意欲を示した。
ロシア・プーチン大統領はウクライナ東部や南部の4つの州の一方的な併合に踏み切ったばかりだが、ドンバス地域を完全に掌握するという軍事侵攻の目標がさらに困難になると見られる。
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ロシア軍・東・南部に激しい攻撃(9月30日)
ウクライナ軍が東部や南部で反転攻勢を続けるのに対しロシア軍は東部ドネツク州や南部ミコライウ州で激しい攻撃を続けている。
中でもドネツク州についてロシア大統領府・ペスコフ報道官は掌握が一部にとどまっているとの認識を示し軍事侵攻をさらに続けていく可能性に言及している。
“住民投票”開票・すべて終了・30日に一方的な併合宣言か(9月28日)
親ロシア派勢力はウクライナ東部と南部の支配地域は23日からロシアへの一方的な編入を狙った「住民投票」とする活動を強行。ロシア国営メディアはドネツク州、ルハンシク州、ザポリージャ州、ヘルソン州で開票作業が終了。いずれも編入への「賛成」が80から90%となり反対を大きく上回ったと主張。ルハンシク州親ロシア派指導者パセチニクは「きょうかあすモスクワに行きロシアへの編入を検討するようプーチン大統領と話す準備をしている」とコメント。...
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親ロシア派勢力はウクライナ東部と南部の支配地域は23日からロシアへの一方的な編入を狙った「住民投票」とする活動を強行。ロシア国営メディアはドネツク州、ルハンシク州、ザポリージャ州、ヘルソン州で開票作業が終了。いずれも編入への「賛成」が80から90%となり反対を大きく上回ったと主張。ルハンシク州親ロシア派指導者パセチニクは「きょうかあすモスクワに行きロシアへの編入を検討するようプーチン大統領と話す準備をしている」とコメント。
今回の結果を受け親ロシア派勢力はプーチン政権に編入する要請するものとみられる。プーチン大統領は「住民投票は地域の住民を救出するため行われている」と主張していて、英国国防省はプーチン大統領が30日一方的な併合を宣言する可能性があると指摘。ロシア・マトビエンコ上院議長は来月4日議会上院で併合に関する法案を審議する考えを示した。
こうした中、対応を協議する国連安保理の緊急会合が日本時間午前4時過ぎから始まった。国連・ディカルロ事務次長は「ロシアの支配下地域でウクライナの法的な枠組みが及ばないところで実施したもので真に民意を表しているとは言い難い」と指摘。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領がオンラインで演説し「偽の住民投票の結果は事前に準備されたもの、目的は領土の併合だ、国連憲章に対する最も残忍な違反であり、他国の領土を盗もうとする試みだ」と述べロシア側を強く非難した。
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