米国政府高官・ソロモン諸島と初の戦略対話(3月29日)
米国のホワイトハウスは28日、南太平洋のソロモン諸島と政府高官による初の戦略対話を行ったと発表した。ソロモン諸島を巡っては去年、中国が安全保障に関する協定を締結するなど影響力を強めていて米国としては関係を強化して巻き返しを図りたい考え。
戦略対話には米国側からホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)のキャンベルインド太平洋調整官や沿岸警備隊、それに国務省の高官らが出席し、ソロモン諸島側と海洋資源の保護や経済発展、教育などについて議論を交わした。...
全部読む
米国のホワイトハウスは28日、南太平洋のソロモン諸島と政府高官による初の戦略対話を行ったと発表した。ソロモン諸島を巡っては去年、中国が安全保障に関する協定を締結するなど影響力を強めていて米国としては関係を強化して巻き返しを図りたい考え。
戦略対話には米国側からホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)のキャンベルインド太平洋調整官や沿岸警備隊、それに国務省の高官らが出席し、ソロモン諸島側と海洋資源の保護や経済発展、教育などについて議論を交わした。その結果、ソロモン諸島の大学を支援していくことや年内に再び対話を開催することで一致したという。
ソロモン諸島を巡っては中国が去年、安全保障に関する協定を結ぶなど影響力を強めていて、米国はこれに対抗するため先月、現地に大使館を開設している。米国としては戦略対話を続け関係を強化することで中国に対して巻き返しを図りたい考え。
米国政府の高官らはこのほかにもパプアニューギニアやバヌアツ、フィジーなどの島しょ国を訪問していて、南太平洋で影響力を拡大させようとする中国をけん制した形。
閉じる
「TikTok」CEO初証言“中国政府に流出の事実ない”(3月24日)
世界で10億人以上の利用者がいるとされる中国の企業が運営する動画投稿アプリ「TikTok」。短い動画や検索ツールとしての使い勝手のよさが若い世代に人気となっている。ただ、欧米を中心に世界で禁止の包囲網が広がっている。
その理由は、中国政府に利用者の個人情報が流出しているのではないかという懸念。米国議会下院の委員会は23日、公聴会を開き、TikTok・チュウCEOが、利用者のデータの取り扱いなどについて初めて証言した。...
全部読む
世界で10億人以上の利用者がいるとされる中国の企業が運営する動画投稿アプリ「TikTok」。短い動画や検索ツールとしての使い勝手のよさが若い世代に人気となっている。ただ、欧米を中心に世界で禁止の包囲網が広がっている。
その理由は、中国政府に利用者の個人情報が流出しているのではないかという懸念。米国議会下院の委員会は23日、公聴会を開き、TikTok・チュウCEOが、利用者のデータの取り扱いなどについて初めて証言した。
チュウCEOは「中国政府が米国利用者のデータにアクセスしたなどという証拠はない」と述べ、対応策を強化すると強調した。
一方、公聴会では去年、米国の経済誌「フォーブス」の記者などの位置情報をTikTokの親会社の社員が不正に入手しようとしていた問題にも触れられ、“同じことが米国の一般の利用者に行われないという保証がどこにあるのか”などと、チュウCEOが詰め寄られる場面もあった。
別の議員からも厳しい意見も出るなど、公聴会はおよそ5時間半にわたって開催されたが、双方の主張の隔たりは埋まらなかった。ジョージタウン大学・アヌバムチャンダー教授は“政治的な背景がある”という見方を示した。
閉じる
米国・バイデン大統領・ホワイトハウス高官“中国・習主席との電話会談に意欲”(3月14日)
中国ではきのう国の重要政策を決める全人代全国人民代表大会が閉会し、習近平国家主席が3期目の新しい体制を本格的にスタートさせた。
米国のホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は13日記者団に対し「バイデン大統領は全人代の閉会後、習主席との電話会談を行いたいという意欲を示してきた。いずれ行われると思う」と述べた。
一方、日程については決まっていないとしている。またバイデン大統領も同じ日、英国のスナク首相との首脳会談の冒頭、記者団から習主席と話すのかと問われ「そのつもりだ」と答えた。...
全部読む
中国ではきのう国の重要政策を決める全人代全国人民代表大会が閉会し、習近平国家主席が3期目の新しい体制を本格的にスタートさせた。
米国のホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は13日記者団に対し「バイデン大統領は全人代の閉会後、習主席との電話会談を行いたいという意欲を示してきた。いずれ行われると思う」と述べた。
一方、日程については決まっていないとしている。またバイデン大統領も同じ日、英国のスナク首相との首脳会談の冒頭、記者団から習主席と話すのかと問われ「そのつもりだ」と答えた。
米中両国は米国本土の上空を飛行した中国の気球の問題などを巡り対立を深めているが、サリバン補佐官はバイデン大統領は中国との競争は望んでいるが衝突も新たな冷戦も望んでいないと述べ、対話を重視する姿勢を改めて強調した。
閉じる
G20外相会合・米中外相会議行われず(3月4日)
インドで今月1日から開かれたG20外相会合では米国・ブリンケン国務長官や中国・秦剛外相らが出席した。米中両国の外相はこれまで対話の継続で一致し国際会議の場を利用して会談を重ねてきたが米国国務長は2日、今回のG20外相会合ではブリンケン国務長官と秦外相との会談は行われなかったと明らかにした。
ブリンケン長官は“先月、中国の偵察用気球が米国本土を飛行した”として非難し、予定していた中国訪問を延期した。...
全部読む
インドで今月1日から開かれたG20外相会合では米国・ブリンケン国務長官や中国・秦剛外相らが出席した。米中両国の外相はこれまで対話の継続で一致し国際会議の場を利用して会談を重ねてきたが米国国務長は2日、今回のG20外相会合ではブリンケン国務長官と秦外相との会談は行われなかったと明らかにした。
ブリンケン長官は“先月、中国の偵察用気球が米国本土を飛行した”として非難し、予定していた中国訪問を延期した。
一方、秦外相はロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領の訪中に対応するとともに全人代・全国人民代表大会開催に向けてG20外相会合終了後、速やかに中国に戻ったと見られる。
また米国が中国に対しロシアへの軍事支援を行わないよう繰り返しけん制する中、会談を行っても双方の立場の隔たりを埋めるのは難しいと判断し会談を見送った可能性もあり、米中両国の溝の深さが改めて浮き彫りになった形。
閉じる
米国高官「中国企業・ロシア側に衛星画像提供」(3月1日)
米国国務省でアジア政策を統括するクリテンブリンク国務次官補は議会下院外交委員会の公聴会に出席した。「ウクライナに軍事侵攻を続けるロシアに中国がどのような支援をしてきたのか」を議員から問われたのに対し「中国はロシアとの経済的なつながりやロシアからの購入を増やしている」と指摘したうえで「ロシアを援助しているとしてわれわれがリストに載せた中国企業の1社はロシアの民間軍事会社のワグネルに人工衛星からの画像を提供していた」と述べた。...
全部読む
米国国務省でアジア政策を統括するクリテンブリンク国務次官補は議会下院外交委員会の公聴会に出席した。「ウクライナに軍事侵攻を続けるロシアに中国がどのような支援をしてきたのか」を議員から問われたのに対し「中国はロシアとの経済的なつながりやロシアからの購入を増やしている」と指摘したうえで「ロシアを援助しているとしてわれわれがリストに載せた中国企業の1社はロシアの民間軍事会社のワグネルに人工衛星からの画像を提供していた」と述べた。
そのうえで「中国がロシアに軍事支援をすれば結果が伴うことになる」と述べ、制裁も辞さない姿勢を示し中国をけん制した。
米中関係について「中国は国内ではより抑圧的に、対外的にはより攻撃的になりつつあり、米国の外交が試されている」と認識を示した。
「米国は価値観と利益のため断固立ち上がるが中国との衝突や新しい冷戦を望んでいない」と述べ、中国との関係が先鋭化しすぎないようコントロールしていきたいとの考えを示した。
閉じる
「米中覇権争い」内の検索