米下院共和党議員、トランプ政権に不利となる捜査を続ける特別検察官を指揮する司法省副長官を罷免する運動展開【米・英国メディア】
ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領の首脳会談が7月16日、1年振りに実施された。しかし、その直前、2016年米大統領選への不当介入容疑で12人のロシア軍容疑者(ロシア軍参謀本部情報総局の諜報部員)が、ロバート・マラー特別検察官によって起訴された。タイミングが最悪であることもさることながら、同特別検察官がトランプ政権を脅かすような捜査を続けることに異議を唱えている下院共和党議員らが、同特別検察官を指揮するロッド・ローゼンスタイン司法省副長官を罷免する運動を展開している。
7月14日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』政治ニュース:「下院共和党議員、ローゼンスタイン副長官罷免の運動を展開」
米政治誌『ポリティコ』によると、下院共和党議員の3名が、早ければ7月16日にも、ロッド・ローゼンスタイン司法省副長官を罷免するよう求める提案を議会に提出するという。
同記事によると、下院自由連盟会長のマーク・メドウズ議員(ノースカロライナ州選出)やジム・ジョーダン議員(オハイオ州選出)らは、ローゼンスタイン副長官が指揮するロバート・マラー特別検察官チームによる大統領選ロシア介入疑惑の捜査の進め方への不満や、また、反トランプ派とみられる連邦捜査局(FBI)捜査官による捜査が偏っているとの証拠を秘匿していること等を理由に、同副長官の罷免要求について下院共和党議員団が支持するよう求めている。...
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7月14日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』政治ニュース:「下院共和党議員、ローゼンスタイン副長官罷免の運動を展開」
米政治誌『ポリティコ』によると、下院共和党議員の3名が、早ければ7月16日にも、ロッド・ローゼンスタイン司法省副長官を罷免するよう求める提案を議会に提出するという。
同記事によると、下院自由連盟会長のマーク・メドウズ議員(ノースカロライナ州選出)やジム・ジョーダン議員(オハイオ州選出)らは、ローゼンスタイン副長官が指揮するロバート・マラー特別検察官チームによる大統領選ロシア介入疑惑の捜査の進め方への不満や、また、反トランプ派とみられる連邦捜査局(FBI)捜査官による捜査が偏っているとの証拠を秘匿していること等を理由に、同副長官の罷免要求について下院共和党議員団が支持するよう求めている。
なお、それと同じ日の7月13日、同副長官は、マラー特別検察官の捜査に基づき、大統領選不当介入容疑で、ロシア人諜報部員12人を起訴した旨発表した。
同副長官は、ロシア人グループの容疑は、サイバー攻撃による不当介入によって大統領選を妨害しようとした罪だが、現段階では、米国人がその犯罪に関わったとの証拠はないとする。
7月15日付英『ジ・インディペンデント』紙:「共和党下院議員、大統領選不当介入容疑でロシア人12名の起訴が発表されるや否や、その捜査を指揮する“ローゼンスタイン副長官を罷免すべく準備”」
ローゼンスタイン副長官の罷免を画策しているのは、下院情報委員会委員長のデビン・ヌーンズ議員(カリフォルニア州選出)、自由連盟会長のメドウズ議員及びジョーダン議員で、彼らは今年4月頃から、同副長官の罷免について話題にしていた。
ただ、専門家によると、主要閣僚や高官の罷免には上院議員の3分の2以上の賛同が必要で、共和党51:民主党49の現状では困難だとみている。
なお、共和党の動きについて民主党議員団は、マラー特別検察官チームの捜査を妨害するための脅しだと非難している。何故なら、トランプ大統領が事ある毎に、同特別検察官チームの捜査は政治謀略がはたらいた“魔女狩り”だと批評していることもあり、トランプ政権に肩入れするための策謀だとしているからである。
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マラー特別検察官チームの一人がヒラリー・クリントン候補に献金した事実がまたも判明し、捜査対象のトランプ陣営に追い風?【米・英国メディア】
4月14日付
Globali「暴君に逆らう共和党議員、トランプ大統領によるマラー特別検察官解任の暴挙を阻止すべく立法化準備」で報じたとおり、反トランプ派とされる共和党議員は、何とかトランプ大統領にまつわる“膿”を出させようと懸命である。しかし、ロバート・マラー特別検察官が率いる捜査チームに、またしても民主党に偏ると糾弾されかねない事態が判明した。すなわち、昨年に米連邦捜査局(FBI)所属弁護士との間で、反トランプ策謀を覗わせるメール交信をした行為で元FBI捜査官が除名されているが、今度は、トランプ陣営選挙参謀トップの訴追事件(マネー・ローンダリング等の容疑)に関わる捜査チーム弁護士が、2008年大統領選挙時のヒラリー・クリントン候補に献金していたことが判明し、トランプ派からの攻撃の対象となっている。一方、同捜査チームは、最初に起訴したトランプ陣営選挙参謀トップの審理に向けて、更に70人の証人喚問を連邦地裁に申請し、トランプ陣営追及に向けて着々と準備している。
5月3日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』政治ニュース:「マラー特別検察官チームの弁護士がクリントン候補への献金者」
ロバート・マラー特別検察官チームに所属する、元バージニア東部地区連邦検事局副検事のウゾ・アソニー氏が、2008年の大統領選挙時のヒラリー・クリントン候補に献金していたことが判明した。
同氏は、マラー特別検察官チームに最近加わった民主党員で、目下、マネー・ローンダリング等の容疑で起訴された、トランプ陣営選挙参謀トップだったポール・マナフォート氏の事件の捜査に関わっている。...
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5月3日付米
『ザ・デイリィ・コーラー』政治ニュース:「マラー特別検察官チームの弁護士がクリントン候補への献金者」
ロバート・マラー特別検察官チームに所属する、元バージニア東部地区連邦検事局副検事のウゾ・アソニー氏が、2008年の大統領選挙時のヒラリー・クリントン候補に献金していたことが判明した。
同氏は、マラー特別検察官チームに最近加わった民主党員で、目下、マネー・ローンダリング等の容疑で起訴された、トランプ陣営選挙参謀トップだったポール・マナフォート氏の事件の捜査に関わっている。
連邦選挙委員会の公式記録によると、同氏は、2010年に連邦検事局に採用される前、オメルベニー&マイヤーズ弁護士事務所に所属していた際、クリントン候補の選挙運度資金として2008年1~4月の間に900ドル(約9万8千円)献金していた。
本紙は今年2月、現在20名に及ぶマラー特別検察官チームに共和党員は一人もいないと報じている。そして、同チーム所属の13人の弁護士が民主党員で、少なくとも12人が民主党候補に献金していることも判っている。
トランプ派は、マラー特別検察官チームが民主党に偏り過ぎていると一斉に非難しているが、同チームを支援する人たちは、マラー検察官自身は立派な共和党員であると擁護している。
マラー特別検察官は、ジョージ・ブッシュ大統領時代の2001年にFBI長官に就任している。
なお、マラー特別検察官チームにおいて、昨年、FBI所属のリサ・ペイジ弁護士と、反トランプ策謀を覗わせるメール交信を行ったとして、同チーム所属のピーター・ストゾック氏(元FBI防諜部副主任)が除名されている。
一方、5月4日付英『ジ・インディペンデント』氏:「マラー特別検察官、マナフォート氏の審理に当り更に70人の証人喚問を申請」
マラー特別検察官はこの程、トランプ陣営の中で最初に起訴したマナフォート氏の審理に備えて、4月の35人に追加して、更に70人の証人喚問をバージニア東部連邦地裁に申請した。
マナフォート氏は、トランプ陣営で大統領選時の選挙参謀トップを務めた政治コンサルタント兼弁護士であるが、昨年10月、マネー・ローンダリング等の容疑で起訴されている。
同連邦地裁で行われる同氏の審理は、7月10日午前10時開廷と発表されている。
なお、マナフォート氏の訴追事件は、マラー特別検察官チームによる2016年大統領選ロシア介入疑惑事件の捜査の一環で判明したものだが、当該疑惑事件に絡む容疑であるかは明らかになっていない。
マナフォート氏の代理人弁護士は、同氏は潔白であるし、また、起訴された事案は当該ロシア疑惑事件に一切関わっていないとコメントしている。
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