オーストラリア、配偶者の永住ビザ申請要件に英語習得(2020/10/08)
移民国家オーストラリアでは、人口の5分の1は英語以外の言葉を話す程移民が多い。政府は社会のまとまりを高めるため、永住者ビザの申請者とその配偶者両方に英語試験を導入するとしている。
10月8日付
『Yahoo』(BBC引用) は「オーストラリアの配偶者ビザに移民法で英語試験追加へ」との見出しで以下のように報道している。
オーストラリアが在住者の永住権ビザ申請の前に、英語試験にパスしていることを条件に加える。国会で承認されると、2021年中旬から適用となる。また、申請者の配偶者にも一定の英語能力を求めることとなる。
この変更を差別的だという批判もあったが、アラン・タッジ移民相代理は、政府は社会のまとまりを築く上で有効としている。...
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10月8日付
『Yahoo』(BBC引用) は「オーストラリアの配偶者ビザに移民法で英語試験追加へ」との見出しで以下のように報道している。
オーストラリアが在住者の永住権ビザ申請の前に、英語試験にパスしていることを条件に加える。国会で承認されると、2021年中旬から適用となる。また、申請者の配偶者にも一定の英語能力を求めることとなる。
この変更を差別的だという批判もあったが、アラン・タッジ移民相代理は、政府は社会のまとまりを築く上で有効としている。スコット・モリソン首相は、配偶者は短期ビザで訪問できる。しかし、永住するなら第一言語を習得すべきだ、と述べている。
近年、政府は移民に厳しい英語スキルテストを課すよう求めている。具体的には、申請者に政府の無料プログラムを通し、500時間の英語授業に参加してもらう等の施策となる。英語能力を必要とする一定の職業や研究職ビザが既にあるが、全ての市民英語試験を受けなければならなくなる。
オーストラリアでは、人口の5分の1は英語以外の言語を話す。シドニーやメルボルン等の都市手では35%超となる。英語が話せず、仕事や社会的スキルが制限される人が100万人いる。一部で、夫が妻を支配したいがために英語を習わせないケースもあることから、政府はこの施策は移民を支配的配偶者から守る効果があるとする。
一方で、この施策を非西洋圏出身者を対象とした人種差別だと批判する都市もある。野党は、この施策は、効果的に非西洋圏移民をはじくことができる白豪主義(1901~1960代までの政策)に遡るような政策だと批判。
ビザを希望するカップルは、今のテストに更にテストが追加され負担に感じているという。今年、コロナ禍により移民の数は第二次大戦後初めて減少に転じると見られている。
10月7日付豪州『シドニー・モーニング・ヘラルド』は「英語が出来なければ、ビザ発行なし。オーストラリアが英語を話せない配偶者のビザを不許可へ」との見出しで以下のように報道している。
政府は、英語を話せないビザの申請者とその配偶者両方に英語試験を導入すると発表。野党はこれを時代錯誤の人種差別だと批判している。
キャンベラに住むインド人の夫がいる移民女性は、今配偶者ビザを申請中。コロナ禍で国境が閉鎖され、インドから帰れんなかった夫に代わり働きながら1歳の息子を育てているが、オーストラリアが求める理想の移民像に不信感を抱いている。国がコミュニティに合う配偶者をえり好みし、貧困な環境からの移民を歓迎しないというメッセージがあるでは感じるのだという。ビザの手続きに2年かかり、最低8千ドル手数料が追加で必要となる。
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中国がオーストラリアの中国国営テレビ局のキャスターを拘束(2020/09/01)
オーストラリア外務省によると、オーストラリアの中国国営テレビの英語ニュースキャスター、チェン・レイ(Cheng Lei)氏が中国当局に拘束されたという。中国の新年の党大会などの政治報道や、企業や大使館などのイベントの司会で中国でも有名な人物だという。中国とオーストラリアは、貿易や安全保障問題を巡り緊張関係が続いている。
8月31日付豪
『ABCニュース』は「オーストラリアの中国政府系英語ニュース局CGTNのアンカー、チェン・レイが中国で拘束される」との見出しで以下のように報道している。
中国政府系英語ニュースの有名なキャスターが中国で拘束され、豪州と中国の関係に新たな問題が生じている。
ペイン外相によると、、8月14日にチェン・レイ(Cheng Lei)氏が中国当局に逮捕されたとの正式な通達があり、先週豪州の外交官がビデオ電話で会話を許されたという。...
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8月31日付豪
『ABCニュース』は「オーストラリアの中国政府系英語ニュース局CGTNのアンカー、チェン・レイが中国で拘束される」との見出しで以下のように報道している。
中国政府系英語ニュースの有名なキャスターが中国で拘束され、豪州と中国の関係に新たな問題が生じている。
ペイン外相によると、、8月14日にチェン・レイ(Cheng Lei)氏が中国当局に逮捕されたとの正式な通達があり、先週豪州の外交官がビデオ電話で会話を許されたという。
同氏の友人が数週間メッセージに返信がないことを心配し、局の同僚の間で懸念が広がっていたという。
CGTNで8年のキャリアがある局ホームページからは同氏の紹介動画が削除されていた。
起訴はされていないが、特定の場所で監視された状態にあるという。正式逮捕の前に、捜査官が弁護士や外部からの接触を断ち、最大6か月間容疑者を投獄や尋問可能。
チェン氏の支援者は、司法手続きを進めているという。
同氏の小さな子ども達はメルボルン市内の家族のもとにおり、家族は声明を出している。
チェン氏はCGTN局で司会者やレポーターとして8年務め、中国の新年の党大会の報道など、政治問題を扱える司会者として信頼されてきた。最初に中国で2001年就職、ビジネスアナリストとして、CGTNの前身CCTV局に2002年入局しており、同局でのキャリアはビジネス分野からスタート。
中国とシンガポールの金融チャンネルCNBCアジアで9年務めた。
ビジネス協会や豪州大使館などの様々なイベントの司会を務めており、北京の豪州コミュニティでも有名人。
豪州のアンカーが中国で拘束されたのは、昨年スパイ行為で逮捕された元中国政府職員Yang Hengjunに続き2人目。
7月、豪政府は中国への渡航情報として、任意に拘束される危険があると警戒勧告を追加している。
同日付豪『シドニー・モーニング・ヘラルド』は「オーストラリアのテレビアンカー、チェン・レイが中国で拘束」との見出しで以下のように報道している。
中国系オーストラリアのテレビ司会者チェン・レイが中国で拘束されたという。
チェン氏は中国出身のジャーナリスト、クイーンズランド大学卒、メルボルンのCadburyとExxonMobilで5年勤務、2003年中国帰国前に豪市民権を取得。
米国テレビ局CNBCの中国特派員を9年務めた。2013年からは英語ニュースの国営メディアCGTNでビジネス担当記者となった。
2018年には外務省推進プログラムの一環で、豪の教育システムを賞賛。
コロナウィルス、香港問題、ウイグル人弾圧、東シナ海進出を巡り、オーストラリアと中国の貿易関係が緊張状態にある中、この問題が生じた。同じ中国系オーストラリア人で民主化活動家のYang Hengjun氏も中国の国家安全保障を脅かした疑いで、中国国家安全局に逮捕され、1年半以上刑務所に入っていた。
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