ノルウェーで、新型コロナウィルス感染症に感染するリスクの高い職業について大規模な調査が行われた。調査の結果、第1波では医療従事者とタクシー運転手が最もリスクの高い職種であったことが確認された。しかし第2波ではバーテンダーとウェイターなどが感染リスクが最も高くなっている。
『ヤフーニュース.fr』によると、ノルウェー公衆衛生研究所の研究者らは、顧客、学生、患者や旅行者などとの接触が伴う数多くの仕事のうち、新型コロナウィルスの感染リスクの最も高い職種について調査を行った。
ノルウェー公衆衛生研究所は、350万人以上の現役世代(20歳から70歳、平均年齢44歳、男女同数)のデータを分析した。分析されたデータは、国内の様々な保健所から集められたもので、新規感染者が数週間の間ゼロだった7月中の18日を境にして新型コロナウィルスの第1波と第2波に分けて分析を行った。...
全部読む
『ヤフーニュース.fr』によると、ノルウェー公衆衛生研究所の研究者らは、顧客、学生、患者や旅行者などとの接触が伴う数多くの仕事のうち、新型コロナウィルスの感染リスクの最も高い職種について調査を行った。
ノルウェー公衆衛生研究所は、350万人以上の現役世代(20歳から70歳、平均年齢44歳、男女同数)のデータを分析した。分析されたデータは、国内の様々な保健所から集められたもので、新規感染者が数週間の間ゼロだった7月中の18日を境にして新型コロナウィルスの第1波と第2波に分けて分析を行った。
『レゼコー』によると、ノルウェー公衆衛生研究所のカリン・マグナソン氏は、「新型コロナウィルスの第1波では、医療従事者と運転手といった職種で、感染リスクが最も高かったことが分かっている」と報告している。
第1波では、人口1,000人あたり平均2.3人の感染者が確認されていたが、タクシーやバス、路面電車などの運転手の場合は3.4人から5.5人を記録していた。また、理学療法士、歯科医師、看護師、医師などの医療従事者では、1,000人あたり3.5から6.5人と、それ以外の現役世代の平均感染者数に比べて1.5倍から3倍も多かった。
しかし、秋の第2波で感染リスクに変化が見られた。マグナソン氏は、「この秋、医療従事者の間では、他のグループと比較しても新型コロナウィルスのより高い感染率は確認されなかった」と報告している。
第2波ではむしろ、バーテンダーやウェイター、客室乗務員などのケータリング関係者が感染リスクの高い職種となっている。この職業における感染者数は、1,000人当たり6.2から8.9人であるのに対し、全体平均は2.6人となっている。
しかしマグナソン氏は、第1波と第2波での感染リスクの違いは、検査基準の変更によるものかもしれないと指摘している。第1波では検査機器が不足していたため、リスクのあるグループや医療従事者の検査を優先したことが影響していることが考えられる。
なお、この調査では、入院率に関する職種間の差は確認されなかったものの、歯科医だけは例外的に、入院率が高かったことが判明した。しかし、調査では、高用量のウイルスに感染すると、より重篤な疾患のリスクが高まるのかという疑問が生じるものの、分析するデータがまだ少なく確かな結論は導けないと述べている。
閉じる