ロシア政府は先週、猛威を振るう新型コロナウィルスの滲入を防ぐため、4,300キロメートルに及ぶ中国国境を封鎖した。しかし、感染者が2人発生したことから、疑わしき患者等を一ヵ所にまとめて隔離して感染拡大を防ぐべく、シベリアに一大検疫センターを設置することとした。
2月4日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「ロシア、新型コロナウィルス感染拡大防御のためシベリアに検疫センターを設置」
ロシア政府が立ち上げた新型コロナウィルス対策チームは2月4日、ロシア国内で2人の感染者が発生したことを受けて、感染の疑いがある患者全てを隔離し、これ以上の感染を防ぐべく、シベリアに検疫センターを設置したと発表した。
ウラジーミル・プーチン大統領は、訪問先のチェレポベツ(モスクワ北方)で、“新型コロナウィルス防御のため、可能な限り有効な対策を講じる”と表明した。...
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2月4日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「ロシア、新型コロナウィルス感染拡大防御のためシベリアに検疫センターを設置」
ロシア政府が立ち上げた新型コロナウィルス対策チームは2月4日、ロシア国内で2人の感染者が発生したことを受けて、感染の疑いがある患者全てを隔離し、これ以上の感染を防ぐべく、シベリアに検疫センターを設置したと発表した。
ウラジーミル・プーチン大統領は、訪問先のチェレポベツ(モスクワ北方)で、“新型コロナウィルス防御のため、可能な限り有効な対策を講じる”と表明した。
大統領府のドミートリィ・ペスコフ報道官も、ラジオ局『モスクワのこだま』のインタビューに答えて、同大統領が感染拡大を防ぐための諸対策について定期的に報告を受けて、適切な指示を出していると語った。
ロシア軍機が今週初め、武漢市滞在中のロシア人80名を乗せて帰国した。
そして2月4日晩、残ったロシア人及びカザフスタン・ベラルーシ・ウクライナ・アルメニア市民合計70名を避難させるため、2機目を現地に派遣している。
この措置を受けて、タチアナ・ゴリコーバ副首相は、中国から避難してきた全ての人をシベリア西部のチュメニに設置した検疫センターに隔離して、検疫を受けさせ、結果が判明するまで2週間滞在させると発表した。
同検疫センターは、周囲をフェンスで囲い、逃亡を防ぐためにロシア親衛隊が警備に当たるという。
ロシア国営『タス通信』はロシア大使館の情報として、武漢市には341人のロシア人が滞在しているが、一部の人たちはすぐに避難する必要はないだろうという。
就任後3週目となったミハイル・ミシュスチン新首相は2月4日、新型コロナウィルス感染疑いのある外国人の入国は拒否するとした上で、ロシア南部の黒海東岸保養地ソチで開催予定だった国際経済サミットを暫くの間延期すると発表した。
ロシア政府は先週、4,300キロメートルに及ぶ中国国境を全て封鎖し、また、中国人への訪問ビザの発行を停止している。
そしてこの措置に加えて、中国とロシアを往来する航空機について、国営アエロフロートによるモスクワ~北京、上海、広州、香港便のみに限定することとした。
一方、『RBK』紙によると、医療用マスクの在庫減少、また、価格高騰を受けて、ロシア政府は当該マスクの輸出を禁止することを検討しているという。
また、サンクトペテルブルグの著名なマリインスキー劇場で2月11日に開演予定だった、中国国立歌劇場・舞踏団のショーも“適当な時期”まで延期されている。
2月5日付ロシア『タス通信』:「監視団体、中国からの避難者に新型コロナウィルス感染症状の人はいないと報告」
ロシア消費者権利擁護監視庁のアンナ・ポポバ氏は2月4日、“中国から避難してきたロシア人は、目下のところ新型コロナウィルス感染の疑いはない”との中間報告を行った。
今回派遣された2機のロシア空軍機が、合計147人を中国から避難させることになるが、同氏は、“現状では、感染の疑いがある人を連れて帰ることは不可能”だと付言した。
それでも、避難してきた人全員が、シベリアのチュメニに設営された検疫センターで2週間留まり、感染の有無を確認することになるという。
そして、同検疫センターは、二重のフェンスを設け、また、ロシア親衛隊が警備を行うことで、万一逃亡などすることがないよう対応することになるとも言及した。
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