米大統領出馬表明のバイデン氏と年齢問題
米民主党のバイデン大統領が2024年大統領選への再選出馬を正式表明。歴代最年長となる年齢問題が注目されている。
4月25日付英
『BBC』:「バイデン陣営、年齢問題の克服に期待」:
25日バイデン氏が再選出馬を表明したが、最新の世論調査によると国民はまだ納得していないようだ。
調査で国民の70%、民主党員の51%が再選出馬すべきでないと回答している。そう回答する人の半数の大きな懸念は彼の年齢である。
バイデン氏はすでに歴代米大統領で最年長。再選されれば就任時は82歳で、2期目終了時には86歳となる。...
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4月25日付英
『BBC』:「バイデン陣営、年齢問題の克服に期待」:
25日バイデン氏が再選出馬を表明したが、最新の世論調査によると国民はまだ納得していないようだ。
調査で国民の70%、民主党員の51%が再選出馬すべきでないと回答している。そう回答する人の半数の大きな懸念は彼の年齢である。
バイデン氏はすでに歴代米大統領で最年長。再選されれば就任時は82歳で、2期目終了時には86歳となる。米政府の保険数理表によれば、82歳男性の平均寿命は6.77歳で、12ヶ月以内に死亡する確率は8%となる。
バイデン氏は出馬表明をしたビデオの中で、「個人の自由」の尊重や、共和党の脅威への警戒感をアピールしたものの、年齢問題への対策は示されなかった。代わりに、効果音を用い、ジョギングや各地訪問での溌剌としたイメージを打ち出していた。カマラ・ハリス副大統領が注目される場面も多く、54歳の彼女の若さをアピールする狙いも見られた。2012年当時のオバマ大統領の選挙ビデオには副大統領だったバイデン氏が出演していなかったことも注目すべき点である。
4年前にも、既に年齢の疑問は生じていた。コロナ禍の中での大統領選で、候補者は予備選や本選挙で接触をさけることになったが、年齢要素はトランプ氏に勝った要因ではなかった。
今回は現職である利点を享受できるだろう。政治イベントに専門スタッフのみならず安全にも配慮された大統領専用機で移動できる。ライバル候補は、ニューハンプシャー州やアイオワ州を雪の中予備選に駆け回らねばならず、低予算で1年以上戦わねばならない。
バイデン氏の出馬を望まないとする世論に少しばかり期待要素があるとすれば、バイデン氏が出馬すると決めた場合、支持する民主党員が88%いる点である。
4月26日付米『USAトゥデイ』:「2024年大統領に再選されたらバイデン氏は何歳?」:
ジョー・バイデン大統領が25日再選出馬を表明した。実現すれば歴代最高齢の大統領となる。
2024年に民主党候補として2期目のバイデン氏が勝利すると、2029年の任期終了時に同氏は86歳となる。今年11月に80歳になるからといい、年齢制限があるわけではもちろんないが、既に元大統領45人中33人より長生きなのは注目すべき点だ。
バイデン氏は同じく出馬を表明しているドナルド・トランプ氏から、「最も高齢の現職大統領」と呼ばれている。トランプ氏は、勝てば史上2番目に高齢の大統領となる。これより30年以前には、二期を務めたロナルド・レーガン氏が、最高齢大統領を名乗っていた。
過去数ヶ月の間、バイデン氏は2期目の出馬意向を述べていたものの、正式な表明は避けていたのだが、2020年のキャンペーン開始4周年のタイミングでの出馬発表となった。
一方、先週の世論調査によると二期目への支持は大きくない。「AP通信-NORC広報研究センター世論調査」によると、民主党員のわずか47%が、全体では国民の26%のみが出馬を支持している。
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ポーランドにロシア製とみられるミサイル着弾
ポーランド政府によると15日、東部のウクライナ国境近くの村に、ロシア製とみられるミサイルが着弾した。誤爆か、意図されたものかは不明だが、ポーランドが北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であることから、ロシアとの緊張関係が高まることは必至とみられている。
11月16日付
『AP通信』:「ポーランド:ロシア製ミサイル着弾で2人死亡」:
ポーランドは15日、同国東部でロシア製ミサイルが着弾し、2人が死亡したと発表。
ロシアによるウクライナ侵攻後、ロシア製ミサイルがNATO加盟国に着弾したのは初めてとなる。
ポーランドのモラヴィエツキ首相は、「政府はミサイルについて調査中で、軍の配備を準備している」としている。ポーランドのラウ外相の声明では、ミサイルがロシア製だと確認されたとしていたが、ドゥダ大統領は断定を避け、「ロシア製の可能性が高いが調査中」だとし、同国は「困難な状況に有る」と述べている。...
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11月16日付
『AP通信』:「ポーランド:ロシア製ミサイル着弾で2人死亡」:
ポーランドは15日、同国東部でロシア製ミサイルが着弾し、2人が死亡したと発表。
ロシアによるウクライナ侵攻後、ロシア製ミサイルがNATO加盟国に着弾したのは初めてとなる。
ポーランドのモラヴィエツキ首相は、「政府はミサイルについて調査中で、軍の配備を準備している」としている。ポーランドのラウ外相の声明では、ミサイルがロシア製だと確認されたとしていたが、ドゥダ大統領は断定を避け、「ロシア製の可能性が高いが調査中」だとし、同国は「困難な状況に有る」と述べている。
一方、NATOは声明で、「悲劇的な事件」とし、ストルテンベルク事務総長は加盟国代表に緊急会議を招集した。国連安保理もウクライナ情勢に関する会合が予定されているため、今回の件についても協議するとみられる。
ポーランドからの声明では、ロシア軍の標的ミス、あるいは、ウクライナ軍のミサイルが飛んできたものかなど、ミサイルの状況については触れられていない。仮にロシアがポーランドに意図的に攻撃したものならば、ウクライナ軍に苦戦している中、ロシアはNATO加盟30カ国と対立関係に至るリスクがある。
ポーランドの国内メディアによると、攻撃されたのはウクライナ国境に近い穀倉地帯のワイヤー村だとされている。
ロシアの国防相は声明で、ポーランド国境への攻撃を否定し、事故の写真はロシアとは関連性がないものだと主張している。ポーランドのラウ外相は、ロシア大使に「早急な詳細説明」を求めた。
ミサイル着弾前、ロシアはウクライナの電力設備のミサイル攻撃を続け、ウクライナの約4割のエネルギーインフラが破壊されている。攻撃は隣国モルドバにも及んでおり、モルドバでも電力施設への攻撃後に大規模停電が起きていたと報じられている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は演説で、戦争が「非常にエスカレートしている。ポーランドへの攻撃はテロがウクライナ国外にも及んでいる証拠だ。ロシアが罰を逃れ続けると、ロシアのミサイルはより広範囲に及ぶようになる」と非難している。
バリのG20サミットで主要国は、ロシアによる侵攻を厳しく非難する決議にむけ協議を進めていた。15日もバイデン米大統領とゼレンスキー氏は、ロシアによる核脅威や穀物禁輸を参加国に訴えていた。
同日付米『USAトゥデイ』:「米英首脳会談でポーランドへのロシア製ミサイル攻撃を協議」:
ロシアのミサイルがポーランド国内に着弾し、NATO内で懸念が高まる中、バイデン米大統領とスナク英首相は16日、二者会談を行う予定。
ミサイルは15日、ポーランド国内のウクライナ国境に近い穀物施設に着弾したと報じられている。誤って攻撃されたのか、意図されたものかは不明だが、どちらにせよ、ポーランドがNATO加盟国である点から、ロシアによるウクライナ侵攻が9ヶ月に及ぶ中、より危機感が高まるものとみられている。
米英首脳による会談はG20サミットの最終日となり、会談終了後バイデン氏は帰国するとみられる。
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