ツイッター、スペイン政治家の「男性は妊娠できない」のツイートでアカウントを一時停止(2021/05/18)
スペインの国会議員がニュース記事に対するコメントとして、男性には妊娠する生物学的能力がないと指摘したことで、ツイッターから12時間の停止処分を受けた。
豪
『スカイニュース』や米
『フォックスニュース』によると、スペイン保守政党「Vox」に所属する国会議員フランシスコ・ホセ・コントレラス氏は、女性から男性へ転換したスペインのトランスジェンダーが、妊娠して最近娘を出産したことで「父親」になったというニュース記事をツイッターに投稿した上で、「男は妊娠できない。男には子宮も卵巣もない。」とツイートした。
しかし、ツイートして間もなく、コントレラス議員はツイッター社から「ヘイトスピーチ」に関する規則に違反しているという連絡を受け取り、12時間の間、アカウントが一時停止された。...
全部読む
豪
『スカイニュース』や米
『フォックスニュース』によると、スペイン保守政党「Vox」に所属する国会議員フランシスコ・ホセ・コントレラス氏は、女性から男性へ転換したスペインのトランスジェンダーが、妊娠して最近娘を出産したことで「父親」になったというニュース記事をツイッターに投稿した上で、「男は妊娠できない。男には子宮も卵巣もない。」とツイートした。
しかし、ツイートして間もなく、コントレラス議員はツイッター社から「ヘイトスピーチ」に関する規則に違反しているという連絡を受け取り、12時間の間、アカウントが一時停止された。ツイッター社によると、コントレラス議員は、人種、民族、国籍、性的指向、性別、性同一性、宗教、年齢、障害、病気などを理由に、他人を脅したり、嫌がらせをしたり、暴力を助長するようなコンテンツに対するポリシーに違反したという。そして、違反を繰り返すと、アカウントの永久停止につながる可能性があるという警告も与えた。
米『ナショナルファイル』は、過去にも同様のことが起きていると伝えている。昨年1月に行われたスペインの選挙では、連立政権に参加していたVox党が、北アフリカからの移民が国内で非常に高い確率で犯罪に関与しているという警察が発表した統計を掲載したことで、ツイッターの公式アカウントが停止された。しかし、Vox党員を攻撃するまたは殺害するという脅迫を、繰り返しツイートしていた左派活動家のアカウントやツイートは放置されていたという。
コントレラス議員は、米『ライフサイト』のインタビューで、「昨年カタルーニャ州の地方選挙が行われた際、ツイッター社はVoxのアカウントを検閲したが、これはアメリカの企業が他国の選挙プロセスに新たに干渉したものだ。ツイッター社の説明は、北アフリカの移民に対する刑事告訴の割合が高いという統計を引用することも、憎悪の扇動にあたるというものだった」と語っている。
コントレラス議員は今回のアカウント停止に関し、「私たちは、ツイッターによる人類学的に間違った、歪んだ世界観の押しつけには屈しない。私たちは、人間の本質についての真実を語り続ける。生物学的な真実をヘイトスピーチとみなすべきではない。生物学であって、偏見ではない。」「これはもう独裁的生物学だということがわかる。次は2+2=4をツイートしてみるよ」と反論している。
閉じる
スペインで9カ月ぶりに正式政権が発足へ、下院でサンチェス首相の再任を承認(2020/01/08)
スペイン下院で7日、中道左派の社会労働党を率いるサンチェス首相の続投が賛成多数で承認された。社会労働党は急進左派ポデモスとの連立政権を発足させるが、これにより、昨年4月の総選挙以来、約9カ月ぶりに正式政権不在の状況が解消されることになる。
地元紙のほか、英
『BBC』や英紙
『ガーディアン』などの報道によると、スペイン下院(定数350)で7日、ペドロ・サンチェス暫定首相の信任投票が行われ、賛成167、反対165、棄権18と僅差で承認された。
スペインでは、昨年4月の総選挙で社会労働党が第1党になったが、連立交渉に失敗し、11月にやり直しの総選挙が行われ、同党が再び第1党となった。サンチェス氏は、ラホイ前首相が、与党内の汚職事件をきっかけに不信任案が成立したことを受けて辞任した後、2018年6月に首相に就任。...
全部読む
地元紙のほか、英
『BBC』や英紙
『ガーディアン』などの報道によると、スペイン下院(定数350)で7日、ペドロ・サンチェス暫定首相の信任投票が行われ、賛成167、反対165、棄権18と僅差で承認された。
スペインでは、昨年4月の総選挙で社会労働党が第1党になったが、連立交渉に失敗し、11月にやり直しの総選挙が行われ、同党が再び第1党となった。サンチェス氏は、ラホイ前首相が、与党内の汚職事件をきっかけに不信任案が成立したことを受けて辞任した後、2018年6月に首相に就任。昨年4月の総選挙以降、暫定首相を務めていた。
サンチェス氏は、昨年11月の選挙後に各党との連携を模索し、急進左派政党のポデモスとの間で連立政権の樹立に向けて協力することで基本的に合意した。そして、東部カタルーニャ自治州の独立派政党、カタルーニャ共和左派(ERC)などが信任投票で棄権に回ることを受け入れ、正式政権の成立を容認したことにより、今回再任を果たした。
スペインでは1978年の民主化以降、保守・革新の二大政党制が長く続いてきたが、最近では極右政党ボックス(Vox)や地域政党の台頭などによって、政治的な分極化が進んでおり、今回初めて連立政権が発足することになる。
社会労働党とポデモスの両党は、最低賃金の引き上げ、年収13万ユーロ(約1570万円)超の高額所得者や大企業への増税、中道右派・国民党による政権時代の8年前に実施された労働市場改革の一部見直しなどで合意している。現在、下院で社会労働党の議席数は120、ポデモスは35で、両党合計の155議席だけでは過半数に達せず、法案毎に他政党の協力を取り付けることが必要となり、政権運営には困難が予想される。
ERCは、サンチェス氏が正式に首相に就任すれば、新政権がカタルーニャ自治州の将来について正式な協議を行い、その結果を同自治州の有権者に明らかにすることに同意したことを受けて棄権に回った。今後国会では、脆弱な少数政権に対し、同自治州の独立を求めるERCの影響力が強まるとみられている。
閉じる
その他の最新記事