フランスでは、新型コロナウイルスのワクチンの職場接種が2月から始まっている。優先接種対象者を皮切りにスタートし、6月15日からは成人全般に対象が広がる。職場接種は提供する側にとっても受ける側にとっても利便性が高いとして好評を得ている。
仏ニュースサイト
『20ミニュッツ』と仏紙
『リベラシオン』によると、企業がワクチン接種を実施する場合、各企業で自由に実施体制を整えることができる。職場接種で使用されるワクチンは、当初アストラゼネカ社製のみだったが、その後ヤンセンファーマ社製が加わり、5月17日からは、モデルナ社製も使えるようになった。アストラゼネカ社製とヤンセンファーマ社製は55歳以上に限定されている。
Kantar Instituteの調査によると、フランス人の85%が、接種を希望する従業員のために職場での接種を設置することに賛成しているという。...
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仏ニュースサイト
『20ミニュッツ』と仏紙
『リベラシオン』によると、企業がワクチン接種を実施する場合、各企業で自由に実施体制を整えることができる。職場接種で使用されるワクチンは、当初アストラゼネカ社製のみだったが、その後ヤンセンファーマ社製が加わり、5月17日からは、モデルナ社製も使えるようになった。アストラゼネカ社製とヤンセンファーマ社製は55歳以上に限定されている。
Kantar Instituteの調査によると、フランス人の85%が、接種を希望する従業員のために職場での接種を設置することに賛成しているという。しかし、企業内での接種はあくまで任意であり、企業が社員に強制することは禁止されている。接種をオフィス勤務に戻る条件とすることも出来ない。そして、接種したかどうか、接種に反対しているかどうかなども、個人情報として扱われ、個人が特定されるような形で企業側が接種に関する情報を収集することは禁止されている。
仏放送局『フランスアンフォ』によると、パリ交通公団(RATP)では5月下旬よりモデルナ社製のワクチン接種を社員に提供している。自治体を通したワクチン接種ではまだ予約が混雑しているため、企業で摂取できることに社員たちは好意的に受け止めている。RATPが手に入れた1,000回分のワクチンはすぐに予約が埋まり、5日間で570人以上の従業員が接種を済ませたという。接種のための2回分の予約を取る専用サイトが用意された。
接種当日は、会場にいる医師の診察を受けてから予防接種を受ける。予防接種情報は国のソフトウェアに入力され、副作用がないことが確認されると、QRコードと予防接種証明書を持って会社に戻ることができる。
アメリー・デバティス医師は、企業によるワクチン接種は、より身近な環境の中で摂取できるため、社員側の予防接種に対する抵抗感が下がり、より積極的に受ける傾向が見られると話している。
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