米・中国メディア報道によると、台風3号(アジア名「チャバ」)が、中国が領有権を主張する南シナ海において、洋上集合型風力発電所建設に携わっていた中国クレーン船を沈没させたという。目下、作業員30人のうち、救助されたのは僅か4人、死亡したのは12人で、残り14人の安否は絶望的である。
7月4日付米
『AP通信』:「救助隊、沈没した中国船作業員のうち生存者4人、死者12人発見・救助」
中国海事局は7月4日、南シナ海で作業中に、台風チャバの直撃に遭って沈没した中国クレーン船の作業員16人を救助したが、生存者は4人に止まると発表した。
上海海洋科技有限公司所属のクレーン船“福景001(フーチン)”は、香港の300キロメートル(186マイル)南沖で作業中、6月30日に南シナ海で発生した台風チャバの直撃を受けて、船体が二つに引き裂かれて7月2日に沈没した。...
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7月4日付米
『AP通信』:「救助隊、沈没した中国船作業員のうち生存者4人、死者12人発見・救助」
中国海事局は7月4日、南シナ海で作業中に、台風チャバの直撃に遭って沈没した中国クレーン船の作業員16人を救助したが、生存者は4人に止まると発表した。
上海海洋科技有限公司所属のクレーン船“福景001(フーチン)”は、香港の300キロメートル(186マイル)南沖で作業中、6月30日に南シナ海で発生した台風チャバの直撃を受けて、船体が二つに引き裂かれて7月2日に沈没した。
香港行政府は同日、航空機2機とヘリコプター4機を現地に派遣し、作業員の救助活動を行った結果、中国海軍艦船によって7月4日までに16人の作業員が救助されたが、生存者は4人だった。
当局によると、本船が沈没した際、台風の目に相当する海域にいたことから、救助活動は非常に困難であるため、残りの14人の安否は絶望的だという。
本船は広東省(コワントン)から請け負って、同省西端の陽江市(ヤンチアン)沖で洋上集合型風力発電所建設作業に従事していた。
同日付中国『CGTN』(1997年開局の国際ニュース放送局、中国中央テレビ傘下):「台風チャバ、本船“福景”作業員救助活動を阻害」
クレーン船“福景”は7月2日、広東省陽江市沖で船体が二つに引き裂かれて沈没した。
当局は乗船していた作業員30人の救助活動を続けているが、生存・救助されたのは4人だけで、台風チャバによる悪天候のため、引き続いての救助活動が難航している。
本船オーナーによると、台風襲来を受けて避難措置を講じたが、風速が余りにも強く、また、波も10メートルにも及び、錨チェーンが切られてしまい本船制御ができなくなったという。
なお、本船は同海域において、100基に及ぶ洋上集合型風力発電所タービン据え付け作業に当たっていた。
(参考)台風のアジア名:台風には従来、米国が英語名(人名)を付けていたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本含む14カ国等が加盟)は、2000年から、主に下に記すことを目的として、同領域で発生する台風には、共通のアジア名として、同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることを決定した。
●国際社会への情報に台風委員会が決めた名前を付けて、それを利用してもらうことによって、アジア各国・地域の文化の尊重と連帯の強化、相互理解を推進すること。
●アジアの人々になじみのある呼び名をつけることによって人々の防災意識を高めること。
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