ショルツ首相は、最後に残った3基の原子力発電所は電力需要の1部をまかなうためには役立てることができると説明した。 なお、ドイツは原則的に今年の年末までには、全ての原子力発電所を全面停止することを決めていた。
ウクライナ戦争の影響を受けて、ロシアの天然ガスのドイツへの供給は見込み薄となった現在、エネルギー不足を補うため、最後に残った稼働中の原子力発電所の運転期間延長の案が現実的な対策として持ち上がっている。...
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ショルツ首相は、最後に残った3基の原子力発電所は電力需要の1部をまかなうためには役立てることができると説明した。 なお、ドイツは原則的に今年の年末までには、全ての原子力発電所を全面停止することを決めていた。
ウクライナ戦争の影響を受けて、ロシアの天然ガスのドイツへの供給は見込み薄となった現在、エネルギー不足を補うため、最後に残った稼働中の原子力発電所の運転期間延長の案が現実的な対策として持ち上がっている。 ショルツ首相は、ドイツ政府がこれからの数週間で専門家の査定を実施し、その結果に基づき、運転延長に関する決断を行う必要があると語った。
ショルツ首相は、シーメンス・エネルギー社の工場を訪問し、ノルド・ストリームー1のパイプラインに設置されるカナダで修理済のガスタービンを視察した。 しかし、ガスタービンについてはドイツとロシアで見解に隔たりがあり、配送されずにドイツに留まった状態になっている。
ショルツ首相は水曜日、ロシアがガスタービンのパイプラインへの配送の障害になっているとロシア側を非難した。さらに、ロシア側がガスタービン配送のための税関書類を用意する必要があるだけだと追加説明した。
一方、ロシアのパイプライン・オペレーター会社のガスプロモは、ドイツのシーメンス・エネルギーに対して、ガスタービンの設置手順の書類がロシア側に送付されていないと非難している。ところで、ガスタービンが動かないとパイプラインでの天然ガス輸送能力はフル稼働状態の20%しか出ないという。
以上の状況により、ノルド・ストリームー1でのロシア産天然ガスのドイツへの供給は期待できないので、ショルツ首相としては、苦肉の策で原子力発電所の運転延長を視野に入れ始めた。
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