今回は原油パイプラインで、10月12日水曜日にポーランド中央部を経由するロシアとドイツ間を結ぶ2本のドリュバ原油パイプラインのうち、1本から原油の漏洩が発見された。 この事故は最近バルト海で起きたノルドストリーム2でのガス漏れ事件を思い起こさせる出来事である。
黒い原油の池が、ポーランドの穀物畑に突如として出現した。ロシアに対しては、ガスパイプラインからのガス漏れがロシアの破壊工作ではないかと疑っていたが、ポーランドでの原油漏れについては原因調査中である。...
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今回は原油パイプラインで、10月12日水曜日にポーランド中央部を経由するロシアとドイツ間を結ぶ2本のドリュバ原油パイプラインのうち、1本から原油の漏洩が発見された。 この事故は最近バルト海で起きたノルドストリーム2でのガス漏れ事件を思い起こさせる出来事である。
黒い原油の池が、ポーランドの穀物畑に突如として出現した。ロシアに対しては、ガスパイプラインからのガス漏れがロシアの破壊工作ではないかと疑っていたが、ポーランドでの原油漏れについては原因調査中である。
石油パイプライン運転会社の緊急サービス班や消防団員は、いち早く原油漏れの現場に急行し、原油の貯まった池からの原油回収作業に当たった。
この作業が終わってからパイプラインの破損状態と原因の調査が可能となる。
この出来事は、あらためてヨーロッパのインフラの安全性に新たな疑問を投げかけることとなった。この問題は先週、チェコのプラハで開催された全ヨーロッパ諸国サミットでの中心議題ともなっていた。
原油漏れの原因究明とパイプラインの補修が終了するまでの間、ドリュバ原油パイプラインは正常な1本でロシアからドイツへの原油供給運転を余儀なくされることとなる。
なお、ポーランド政府は自国のトラック運転手たちにトラック燃料の不足に至らないことを呼びかけている。
ロシアからヨーロッパへの天然ガスや原油の供給がパイプラインで結ばれていることによる地政学的な問題や環境汚染問題が、ウクライナ戦争で一気に露呈された。
そのため、今後はヨーロッパ各国での化石燃料の輸入インフラを多角化する政策が大いに加速するものと予想される。
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