北朝鮮による今年3度目のミサイル発射で、金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は、「太平洋への射撃」を示唆しており、日本列島上空を越える弾道ミサイルへの警戒感が更に高まるとみられる。
2月20日付
『ロイター通信』:「北朝鮮が弾道ミサイル発射、「太平洋が射程内となる」と警告」:
北朝鮮が20日東部から弾道ミサイルを2発発射。金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正氏は、太平洋を発射範囲とすることを示唆し、米国の軍事演習をやめるよう警告している。
北朝鮮は2日前にも大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本の西岸に向け発射しており、米国は韓国や日本との合同訓練を中止している。...
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2月20日付
『ロイター通信』:「北朝鮮が弾道ミサイル発射、「太平洋が射程内となる」と警告」:
北朝鮮が20日東部から弾道ミサイルを2発発射。金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正氏は、太平洋を発射範囲とすることを示唆し、米国の軍事演習をやめるよう警告している。
北朝鮮は2日前にも大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本の西岸に向け発射しており、米国は韓国や日本との合同訓練を中止している。北朝鮮の国営メディア(KCNA)は、「口径600ミリ多連装ロケット砲により2発が395キロ、337キロ先に発射された」ことを認めている。
金与正氏は、週末にかけ米韓で行われた軍事演習による米国の戦略軍備強化に警戒感を表明し、「我が国の安全に与える影響を詳細に調査している。太平洋への射撃の頻度は、米国の行動にかかっている」としている。
また、専門家が、「金委員長の発射指示から、9時間も経過している」としたミサイル性能への評価について、「韓国は偵察機さえも用意できていなかった」と反論。「我々は十分な技術と性能を持っており、今後は数量の強化に力を注ぐ段階だ。緊張を高めるような行動は報いを受ける結果となるという我々の意思に変わりはない」と強調している。
今後数ヶ月の間に米韓軍事演習が予定される他、22日には米国防総省にて「抑止戦略委員会机上演習」と呼ばれる核のシュミレーションション訓練も行われる予定で、ますます緊張関係が高まるとみられる。
同日付香港『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』:「北朝鮮が弾道ミサイル発射、太平洋への発射を警告」:
20日の韓国軍の発表によると、金与正氏が太平洋を発射場とすると警告する中、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、緊張が高まっている。
金与正氏は20日の声明で、19日の米韓、米日合同軍事演習後、米国が朝鮮半島で戦略的資産の存在感を高めていることを警告。また北の兵力を疑問視する韓国の見方に反発し、「ミサイル発射の際、韓国が偵察機すら飛ばせなかったのは、米韓当局の協力のもといわゆる特別な方法で偵察を行っていたとでも言い訳をするのだろう」とけん制した。
北朝鮮の核やミサイル脅威に対抗すべく米韓が(3月予定の)軍事演習を行うなら、「前例のない継続的で強力な対応をとる」と北朝鮮が警告して以来、今年3度目のミサイル発射となった。
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