ホワイトハウスのサンダース報道官は18日、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)の次期議長人事について、トランプ大統領が近日中に決定の発表を行う見込みであることを明らかにした。
トランプ大統領は、19日にジャネット・イエレン現議長と面談する予定である。イエレン氏は利上げやバランスシート縮小など、金融政策移行期の難しいかじ取りを任されてきたが、その任期は2月までで、同氏は大統領が次期議長候補として絞り込んだ5人の中の1人とされている。
大統領はイエレン氏の他に、ジェローム・パウエルFRB理事、スタンフォード大学のジョン・テイラー教授、ケビン・ウォーシュ元FRB理事、自身の経済の助言者であるゲーリー・コーン国家経済会議委員長を候補としており、11月初旬のアジア歴訪に出発する前には発表を行うものと考えられている。...
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トランプ大統領は、19日にジャネット・イエレン現議長と面談する予定である。イエレン氏は利上げやバランスシート縮小など、金融政策移行期の難しいかじ取りを任されてきたが、その任期は2月までで、同氏は大統領が次期議長候補として絞り込んだ5人の中の1人とされている。
大統領はイエレン氏の他に、ジェローム・パウエルFRB理事、スタンフォード大学のジョン・テイラー教授、ケビン・ウォーシュ元FRB理事、自身の経済の助言者であるゲーリー・コーン国家経済会議委員長を候補としており、11月初旬のアジア歴訪に出発する前には発表を行うものと考えられている。
米下院保守派の議員らは、イエレン議長を再度指名することに反対している。保守的な下院自由議員連盟に所属する、オハイオ州選出の共和党下院議員、ウォーレン・ダビッドソン氏が、下院金融委員会のメンバーに対して書簡を回付し、イエレン議長の再指名に反対の署名をするよう求めていることを明かした。同議員は「再びFRBを偉大にできるかは確かでないが、これまでより改善することはできる。イエレンはイエレンの偉大な後任者にはなれない。」と述べている。
下院の共和党議員らは、FRBの最大の批判勢力の1つであり、既定の金融政策から逸脱する場合には、政府の監視を受けることを求める等、中央銀行の力を抑制することを狙った法律を通過させるなどしてきた。イエレン氏も2014年の就任当初は議員らに協力的な姿勢を示したが、それ以降は保守派とは緊張した関係を続けている。FRB議長は大統領によって任命され、上院が承認するため、下院がこれを直接阻止する権限はない。
保守派の中には、オバマ前大統領が指名したジェローム・パウエルFRB理事にも難色を示すなど、FRB関係者や金融業界のエリートを嫌って全くの部外者を任命すべきとする議員らもいる。ダビッドソン議員自身は、テイラー教授、ウォーシュ元理事が最も望ましいとしつつも、コーン委員長やパウエル理事でも構わないとして、「ポイントは、ジャネット・イエレンよりもうまく行くということだ。」と述べた。
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