トランプ氏は「フォックスニュース」のインタビューで17日の父の日に何をするのか問われた際に「北朝鮮へ電話をしようと思う」と答えたという。誰と話すのかとの問いに、「北朝鮮の人と話し、北朝鮮に住む米国人と話をする」と言うにとどめ、詳細については語らなかった。ただその後の記者会見で金氏にすでに直通の電話番号を渡してあると明かし、「もし何かあれば直接電話をかけてくることができる。私自身も電話をかけることができる」と述べた。
トランプ氏と金氏は今月12日米朝首脳会談を行い、朝鮮半島の完全な非核化に対する認識を再確認し、共同文書に署名した。しかし、そこには検証可能で不可逆的な完全非核化について明言されておらず、米国の民主党議員らからは「人権侵害で批判されている金氏に対して、大きすぎる譲歩だ」と批判を受けていた。
またトランプ氏は、米韓合同軍事演習を中止する意向を発表した件について、記者団に対し「北朝鮮からの要請に反応したわけではなく、私の考えである」と話した。同氏は、合同演習にかかる多額の費用を懸念しており、中止することで相当額を節約できる点を強調した。また「CNN」によると、同氏が記者から北朝鮮の人権問題に圧力をかけないことについて質問されると「私は核兵器があなたやあなたの家族を破壊するのを見たくない。私は北朝鮮と良好な関係を築きたい」と答えたという。
これに対し、米海軍大学の卒業式で演説を行ったマティス国防長官は、米朝首脳会談について必ずしも過去が未来を決めるわけではないが、米国は警戒の手を緩めないと強調。「世界中のあらゆる国が核兵器を追求する動きに対して、我々は緊張感を持ち続ける」と述べた。
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