6月18日付
『ワシントン・ポスト』紙(
『AP通信』配信):「南シナ海をめぐる最近の動き」
*ポンペオ国務長官が懸念表明
マイク・ポンペオ国務長官は6月14日、王毅(ワン・イー)外交部長(外相に相当)と会談した後の記者会見で、米国政府は中国が軍事力を以て南シナ海を制圧下に置こうとしていることに重大な懸念を持っていると中国側に改めて伝えたと表明した。
同長官は、この発言に対して王部長が、中国は領有権問題に関し、脅し・強要・威嚇などせず、平和裏に解決する旨約束したと言及した。...
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6月18日付
『ワシントン・ポスト』紙(
『AP通信』配信):「南シナ海をめぐる最近の動き」
*ポンペオ国務長官が懸念表明
マイク・ポンペオ国務長官は6月14日、王毅(ワン・イー)外交部長(外相に相当)と会談した後の記者会見で、米国政府は中国が軍事力を以て南シナ海を制圧下に置こうとしていることに重大な懸念を持っていると中国側に改めて伝えたと表明した。
同長官は、この発言に対して王部長が、中国は領有権問題に関し、脅し・強要・威嚇などせず、平和裏に解決する旨約束したと言及した。
なお、同長官は、米朝首脳会談結果を踏まえて、対北朝鮮問題に関し中国側と協議するため訪中していた。
*前NATO最高司令官が警告
北大西洋条約機構(NATO)欧州連合の前最高司令官だったジェームズ・スタビリディス氏は6月8日、『ブルームバーグ』ニュースの意見欄に寄稿して、トランプ政権は、北朝鮮問題に関わる中国への協力要請と引き換えに、南シナ海問題で中国側に決して譲歩してはならないと主張した。
何故なら、中国は南シナ海のほぼ全域を制圧できるよう、新たな空母を建造していることでもあり、米国の少しの妥協で、中国側は計り知れないほどの勢いで軍事拠点化を進めてしまうからだと同氏は強調している。
*ドゥテルテ比大統領が非難の的
左派系の青年活動家グループは先週、ドゥテルテ大統領がカウィット(ルソン島南西部の、マニラ郊外の都市)で演説した際、同大統領は南シナ海領有権問題で、フィリピンを“裏切って”中国側の言いなりになっていると非難した。
同グループの声明文によると、フィリピン主権内と言われる中沙諸島内のスカボロー礁(ルソン島の約230キロメーター西の岩礁で、2012年以来中国が実効支配)において、フィリピン漁船が取った魚を中国海警によって何度も収奪されているにも拘らず、ドゥテルテ政権は一切黙殺して中国側に何ら責任追及していないという。
なお、在フィリピンの趙剣貨(チョウ・チアンホァ)中国大使は、中国当局が当該事件について調査を始めているとした上で、仮にそれが事実であったとしても、“滅多にない出来事”であり、今や改善されつつある中比関係に何ら影響を及ぼさないだろうとコメントしている。
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