6日、広島市では第二次大戦中の原爆投下から73周年となる平和記念式典が行われた。海外メディアは、米朝会談による北朝鮮の非核化への期待の中の式典での安倍首相や広島市長のスピーチを報じている。
8月6日付
『AP通信』は「第二次大戦の原爆投下から73周年の広島」との見出しで以下のように報道している。
広島では犠牲者や負傷者を追悼する厳格な式典が行われ、北朝鮮の非核化への期待が高まる中、核兵器廃絶への警鐘が鳴らされた。松井市長は、平和スピーチを73年前の朝の地獄絵のようなシーンの説明から始め、聴衆に「愛する人々がそこに居たかのように」想像してほしいと述べた。また、世界における利己主義的政策の台頭を懸念し、安全保障としての核の抑止力という考えへの警鐘を唱えた。...
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8月6日付
『AP通信』は「第二次大戦の原爆投下から73周年の広島」との見出しで以下のように報道している。
広島では犠牲者や負傷者を追悼する厳格な式典が行われ、北朝鮮の非核化への期待が高まる中、核兵器廃絶への警鐘が鳴らされた。松井市長は、平和スピーチを73年前の朝の地獄絵のようなシーンの説明から始め、聴衆に「愛する人々がそこに居たかのように」想像してほしいと述べた。また、世界における利己主義的政策の台頭を懸念し、安全保障としての核の抑止力という考えへの警鐘を唱えた。世界の指導者に核兵器のない世界へ向けた着実な努力を求めた。
この式典は、6月金正恩とトランプ米大統領の間で行われた米朝会談で、朝鮮半島の非核化へ向けたやや不明瞭な共同声明が交わされた事により、北朝鮮の非核化への期待が高まる中で行われた。
式典に出席した安倍首相は、「核保有国と非保有国の間で考えに開きが出ている」とし、「その双方の橋渡しが使命である」とした。また、「双方からの協力を得るため、核攻撃の悲惨さの現実を理解してもらうことは重要である」と述べ、日本が平和主義と非核原則を維持することを再度強調した。
同日付中国『新華社』は「広島原爆投下73周年を記念して日本は第二次大戦の悲惨さを語り継ぐ」との見出しで以下のように報道している。
広島の平和記念式典で、市長は数千人の参列者の前で核兵器を世界からなくすべきであると述べ、「人間は歴史を忘れたりそれに向き合うのを辞め、またひどい過ちを犯してしまう恐れがあるのである。」と述べた。中には原爆の生き残りである被爆者も参列していた。多くの被爆者は82歳を超え、国連が採択した核兵器禁止のための国際キャンペーンに協力してきた。しかし日本は、昨年施行された核兵器禁止条約に調印していない。
国連のグテレス議長は、式典でのメッセージで、広島のレガシーは「回復力」であるとし、今後も被爆者からの支援を求めているとした。
だが年月が経つにつれ、日本は自国の悲劇のみに目を向ける可能性があり、多くの専門家は日本にも第二次大戦の大参事への関与を思い起してほしいと願っている。例えばハルビン市の日本帝国陸軍731部隊による殺菌兵器や科学兵器使用などである。捕虜のソ連人、モンゴル人、韓国人、連合軍の兵士など3千人に人体実験が行われたという。そして、国際軍事裁判によりその殺菌実験データは米国に渡されたのである。
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