北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は今週、4度目の訪中をして、習近平(シー・チンピン)国家主席と、来るべき2度目の米朝首脳会談に臨む上での作戦会議を開いた。ただ、公式な話題とされていないものの、金委員長にとって重要な議題として提案された案件として、北朝鮮の経済開発を後押しするため、是が非でも中国が推す“一帯一路経済圏構想(OBOR)”への参画を認めてもらい、中国他海外からの投資を北朝鮮に呼び込むことがあると報じられている。
1月11日付
『CNBCニュース』:「北朝鮮の金委員長の最大の目標は、OBORに基づく中国からのインフラ投資」
北朝鮮の金正恩委員長の3日間の訪中の際、習近平国家主席との間で、経済協力、核問題、及び来る2度目の米朝首脳会談に関わる協議がなされたとみられる。
しかし、公式には議題とされていないが、金委員長が最大の関心事として話題に上げたと考えられるのが、習国家主席が主導するOBORについて、北朝鮮も加えて欲しいという提案である。...
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1月11日付
『CNBCニュース』:「北朝鮮の金委員長の最大の目標は、OBORに基づく中国からのインフラ投資」
北朝鮮の金正恩委員長の3日間の訪中の際、習近平国家主席との間で、経済協力、核問題、及び来る2度目の米朝首脳会談に関わる協議がなされたとみられる。
しかし、公式には議題とされていないが、金委員長が最大の関心事として話題に上げたと考えられるのが、習国家主席が主導するOBORについて、北朝鮮も加えて欲しいという提案である。
すなわち、核技術開発は成し遂げたとする金委員長にとって、もう一つの重要課題である経済開発を遂げるためには、是非ともOBORに基づく、中国からのインフラ投資が必要だからである。
特に、国連からの経済制裁のため、北朝鮮は心の底から海外からの投資に飢えていると考えられる。
北朝鮮海外交易部(省に相当)の情報として先月報じた、韓国『NKニュース』記事によると、北朝鮮は770万ドル(約8億3,500万円)以上のインフラ支援を望んでいるという。
政治コンサルタントのコントロール・リスク社アジア太平洋部門デイン・チャモロス代表社員は1月11日、『CNBCニュース』のインタビューに答えて、北朝鮮は2017年に開催された中国主催のOBOR関係国総会に招待されたこともあり、同構想への参画によって、鉄道・港湾他インフラ建設促進を強く望んでいるはずであるとコメントした。
しかし、米国務省元職員の日系外交官ミンタロー・オーバ氏(オバマ大統領時代の朝鮮半島問題専門家)は、中国としては、北朝鮮のインフラ開発によるメリットより、それによってもたらされる問題の方が大きいと考えていると思われるため、この話をすぐさま進めることにはなるまいと述べた。
特に、トランプ政権は中国のOBORに難色を示していて、アジアにおける中国の影響力増大阻止のため、様々な圧力・政策をぶち上げてきているので、ここで中国が北朝鮮に資金を投入することによって、またしても米国の逆鱗に触れると恐れているとみられるからである。
ただ、チャモロス氏は、北朝鮮が中国の提案に従って、朝鮮半島の非核化に邁進すれば、中国としてもインフラ開発の手を差し伸べてくることは十分考えられるとする。
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