7月30日付米
『ロイター通信』:「ベトナム漁民、中国に対して具体的行動を取るよう政府に要求」
ベトナム漁業協会は7月29日、南シナ海において勝手に海底油田探査を続ける中国船を追い出すべく、もっと毅然とした対応を取るようベトナム政府に求める声明を発表した。
同協会は、ウェブサイトに掲載しただけでなく、ベトナム外務省にも当該声明を送付し、中国による漁妨害行為を直ちに止めさせるよう、具体的行動を要求している。...
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7月30日付米
『ロイター通信』:「ベトナム漁民、中国に対して具体的行動を取るよう政府に要求」
ベトナム漁業協会は7月29日、南シナ海において勝手に海底油田探査を続ける中国船を追い出すべく、もっと毅然とした対応を取るようベトナム政府に求める声明を発表した。
同協会は、ウェブサイトに掲載しただけでなく、ベトナム外務省にも当該声明を送付し、中国による漁妨害行為を直ちに止めさせるよう、具体的行動を要求している。
ベトナム側によれば、中国の地質調査船“海洋地質(ハイヤン・ジーチ)8号”及び警護に当たる中国海警武装船が7月初め以降、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)及び大陸棚海域に侵入して、勝手に海底油田探査を続けているため、速やかに退去するよう求めている。
しかし、中国側は、“中国領有権を尊重せよ”として同船による探査を継続させている。
一方、7月20日には、米国務省も、中国によるベトナム領海内での一方的探査活動について懸念する旨表明している。
ただ、中国外交部(省に相当)はこれに対しても、根拠のない中傷だと非難した。
7月29日付ベトナム『ベトナム・ピクトリアル』紙:「ベトナム、従来より平和的方法で領海監視活動を徹底」
南シナ海南沙諸島内の最西端にあるトゥ・チン礁(英名バンガード礁)は、ベトナムのEEZ内にあることから、1982年制定の「海洋法に関する国連条約」(1982 UNCLOS、注後記)に基づき、ベトナムに属することは明らかである。
しかしながら、中国の地質探査船“海洋地質8号”は当該礁海域で勝手な探査活動を実施している。
そこで、ベトナム外務省は様々な外交ルートを通じて、ベトナムの主権を尊重して、可及的速やかに領海から立ち去るよう求めているが、一向に聞き入れようとしない。
ベトナム政府としては、これまで同様、平和的な方法で領海監視活動を継続する方針であるので、国際平和と地域安定を築き上げていくため、他国に対して改めて、1982 UNCLOSを含めた国際法に準拠しての責任ある活動を望む。
(注)1982 UNCLOS:海洋法に関する包括的・一般的な秩序の確立を目指して1982年4月30日に第3次国連海洋法会議にて採択され、同年12月10日に署名開放、1994年11月16日に発効した条約。通称は「国際海洋法条約」。国際海洋法において、最も普遍的・包括的な条約であり、基本条約であるため、別名「海の憲法」とも呼ばれる。
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