英国のジョンソン首相は14日、同国が欧州連合(EU)から離脱する瞬間に、英議会議事堂、ウェストミンスター宮殿の大時計「ビッグベン」の鐘を鳴らす計画の実現のために、クラウドファンディングによって資金の提供を募集することを提案した。
英
『BBC』や
『ロイター通信』などの報道によると、同計画は、英国がEUを正式に離脱する1月31日の午後11時にビッグベンを鳴らすものである。ジョンソン首相はBBCのインタビューで、「ビッグベンを鳴らすために、人々が資金を提供することができるように構想を練っているところだ。」と語った。
ビッグベンの13.7トンの鐘が設置されている時計台「エリザベスタワー」では、2017年から21年までの予定で改修工事が行われているため、ビッグベンは元日や戦没者追悼記念日など、一部の重要なイベントが行われる場合を除き、鳴らされていない。...
全部読む
英
『BBC』や
『ロイター通信』などの報道によると、同計画は、英国がEUを正式に離脱する1月31日の午後11時にビッグベンを鳴らすものである。ジョンソン首相はBBCのインタビューで、「ビッグベンを鳴らすために、人々が資金を提供することができるように構想を練っているところだ。」と語った。
ビッグベンの13.7トンの鐘が設置されている時計台「エリザベスタワー」では、2017年から21年までの予定で改修工事が行われているため、ビッグベンは元日や戦没者追悼記念日など、一部の重要なイベントが行われる場合を除き、鳴らされていない。
もし、EU離脱時にビッグベンを鳴らす場合には、タワー内に鐘を打つのに使われる装置を一時的に設置するため、鐘楼の床を張るなどの作業の費用が必要となるほか、改修工事が中断してその期間が伸びるための費用も発生し、相当の出費が予想されるという。
英議会では、離脱派の議員グループが、約半世紀続いたEU加盟国の地位を失うことに対する弔いの鐘を鳴らす運動を主導し、離脱日にビッグベンを鳴らすよう立法化を目指していたが、この動きは先週失敗していた。議会・下院委員会では、費用がかかり過ぎるとして、同計画を却下している。ホイル下院議長も、鐘を鳴らす費用や、時計台の近くに住む人や同地を訪問する人しか音を聞けないことなどを考えて欲しいと述べていた。
こうした動きを受けて、ジョンソン首相は、ビッグベンを鳴らすために必要な費用は50万ポンド(約7170万円)ほどと見積もっており、この費用を支払うために一般から寄付を募ることを提案するとし、そのための方法を検討中であると説明した。クラウドファンディングなどの方法が考えられるとしている。
英国は3年間のEU離脱をめぐる激しい論争の後、ビッグベンを鳴らすことなどで正式な離脱日を祝うことにより、再度分断の危機に直面する恐れがある。しかし、首相報道官は、31日は英国史上重要な日であり。何が起ころうと「適切に記念」し、特別な日として扱うと述べた。また、ブレグジット(離脱)党のナイジェル・ファラージ党首は、31日に議会広場でパーティを行うことを企画しているという。
閉じる