既報どおり、新型コロナウィルス感染世界流行に伴う景気後退を憂い、世界株式市場は大幅下落している。特に、ニューヨーク・ダウ平均株価は、ドナルド・トランプ大統領の稚拙なウィルス禍対策を嫌気して、昨夏のピーク時より▼30%以上下落していた。しかし、この程、米議会とトランプ政権によって大規模経済対策がまとまるとの期待感から、1日としては1933年以来+11.30%と史上最大のジャンプアップを見せた。そして、この流れを引き継いで、日経平均株価含めてアジア市場でも軒並み上昇している。
3月25日付米
『ABCニュース』(
『AP通信』配信):「NYダウの1933年以来の史上最大のジャンプアップを好感してアジア市場も軒並み上昇」
ニューヨーク・ダウ平均株価は3月24日、米議会とトランプ政権が、新型コロナウィルス感染問題に伴う景気後退を食い止めるため、2兆ドル(約220兆円)の大規模経済対策につきほぼ合意するとの期待感から、1日としては1933年以来史上最大となる+2,112.98ドル(+11.30%)上昇の2万704.91ドルの終値を付けた。...
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3月25日付米
『ABCニュース』(
『AP通信』配信):「NYダウの1933年以来の史上最大のジャンプアップを好感してアジア市場も軒並み上昇」
ニューヨーク・ダウ平均株価は3月24日、米議会とトランプ政権が、新型コロナウィルス感染問題に伴う景気後退を食い止めるため、2兆ドル(約220兆円)の大規模経済対策につきほぼ合意するとの期待感から、1日としては1933年以来史上最大となる+2,112.98ドル(+11.30%)上昇の2万704.91ドルの終値を付けた。
この流れを引き継いで、3月25日午後時点でのアジア市場も軒並み上昇している。
・日経平均株価:+952.24円(+5.3%)上昇の1万9,044.59円
・香港ハンセン株価指数:+457.34(+3%)上昇の2万3,120.83
・韓国総合株価指数:+67.94(+4.2%)上昇の1,677.91
・豪州S&P/ASX200株価指数:+94.94(+2%)上昇の4,830.60
・その他、台湾市場含め軒並み+2%以上の上昇
ニューヨーク株式上昇には、米連邦準備制度理事会が直近で行った、大胆な▼0.5%緊急利下げ決定からのプレッシャーが効いたともみられる。
更に、機関投資家の間では、新型コロナウィルス感染問題に伴う悪条件での市場価格下落作用が一段落し、そろそろ底値を迎えるとの期待感があったことも見逃せない。
米資産運用会社ノーザン・トラスト・ウェルス・マネジメントのキャティ・ニクソン最高投資責任者は、“例えて言えば、重症患者の緊急治療室に余裕ができたので、有効な治療に当たれる状況になった”ということだと分析している。
なお、日経平均株価の上昇率が高いのは、懸案だった2020年東京オリンピック・パラリンピックのおよそ1年の延期が漸く決定されたことを評価したものとみられる。
同日付香港『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』オンラインニュース:「NYダウが2兆ドルの大型経済対策を好感して1933年以来最大のジャンプアップを見せたことから、アジア市場も軒並み上昇」
ニューヨーク市場の大幅ジャンプアップを受けて、アジア市場も軒並み上昇している。
香港ハンセン株価指数は、本日午後3時15分現在、前日比+3.4%上昇しており、上海総合指数も+2.2%値を上げている。
韓国総合株価指数は、3月24日の+8.6%に続いて本日も+5.9%上昇し、日経平均株価も、同様前日の+7.1%に続いて、更に+8.1%となっている。
また、豪州S&P/ASX200株価指数も、前日の+4.3%に引き続き、+5.5%で終えている。
ただ、アジア市場の上昇は、3月23日に軒並み大幅下落したことに対する反動もあるとみられる。
なお、日経平均株価の上昇率が他のアジア市場より一段と高いのは、2020年東京オリンピック・パラリンピックを1年程延期することが漸く決定されたことが背景にある。
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