4月6日付
『AP通信』:「新型コロナウィルス感染流行問題に対する直近の対応」
<特記事項>
●ロシアとシンガポール、感染者急増でロックダウン等強硬対応。
●オーストリアとチェコ、感染収束が見え始めたため、自粛政策軟化。
●レバノン、ウィルス禍で更に財政逼迫のため国際社会に特別支援要請。
<ロシア>(感染者6,343人、死者47人、世界20番目の感染者数)
●政府は4月6日、一日の感染者数が最多の954人、モスクワだけで感染者数が4,484人となったと発表。...
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4月6日付
『AP通信』:「新型コロナウィルス感染流行問題に対する直近の対応」
<特記事項>
●ロシアとシンガポール、感染者急増でロックダウン等強硬対応。
●オーストリアとチェコ、感染収束が見え始めたため、自粛政策軟化。
●レバノン、ウィルス禍で更に財政逼迫のため国際社会に特別支援要請。
<ロシア>(感染者6,343人、死者47人、世界20番目の感染者数)
●政府は4月6日、一日の感染者数が最多の954人、モスクワだけで感染者数が4,484人となったと発表。
●ウラジーミル・プーチン大統領は、必要不可欠な官庁、医療、スーパーマーケット、薬局等を除き、今月一杯の就業自粛を指示。
●一方、ミハイル・ミシュスティン首相は、連邦国内の共和国等各首長に対して、それぞれの国境を封鎖することを禁じ、連邦国内の物流制限の動きを牽制(編注;ロシア連邦は22の共和国及び63の自治州からなるが、プーチン政権下で各首長の権限を大幅削減)。
<シンガポール>(感染者1,375人、死者6人、世界52番目の感染者数)
●政府は、4月5日一日で最多となる116人の感染者が報告されたことから、4月7日以降、必要不可欠なサービスを除き、学校、職場等の閉鎖を求めるロックダウン(都市閉鎖)を1ヵ月実施すると発表。
<オーストリア>(感染者1万2,297人、死者220人、世界14番目の感染者数)
●セバスティアン・クルツ首相は、同国の新たな感染者数が減少に転じてきていることから、これまで続けてきた営業自粛制限を4月7日以降一部緩和すると表明。
●但し、認められるのは小規模商店、園芸用品販売店などで、ヘアサロンなどは5月1日、レストラン、ホテルなどは5月中旬以降。また、イベント等は6月まで禁止。
●更に、4月13日までとした約1ヵ月の外出自粛制限は4月末で継続。
<チェコ>(感染者4,822人、死者78人、世界24番目の感染者数)
●政府危機管理委員会委員長のジャン・ハマチェック内相が、市民の外国旅行禁止措置を4月14日以降解除と発表。
●但し、入出国の厳格管理は継続。また、国内移動制限もイースター(4月12日)まで継続。
<レバノン>(感染者541人、死者19人、世界77番目の感染者数)
●ミシェル・アウン大統領は4月6日、国際レバノン支援グループ加盟国(注後記)の大使を前に、数十年で初めての財政逼迫状況がウィルス禍で更に悪化していると表明。
●同国が受け入れているシリア難民約100万人にも影響が出るとして、各国の支援を要請。
●数週間前からのロックダウンは継続。また、4月5日から首都への自動車乗り入れも禁止。
<スペイン>(感染者13万6,675人、死者1万3,341人、世界2番目の感染者数)
●政府は、4月5日一日の死者が637人と直近13日間で最低、また、新たな感染者も4,273人と直近2週間で最低を記録と発表。
●病院側も、担ぎ込まれる患者数が減少傾向にあり、医療従事者への極端な負担も減少期待。
●政府は、中国やその他アジアの国で実施されている“ノアの箱舟”方式を採用し、感染者のうち軽症者や無症状者をホテル、スポーツセンターなどの施設に移し、病院手当てを重症者だけに限定することで医療崩壊軽減を目指すことを決定。
<日本>(感染者4,361人、死者91人、世界29番目の感染者で、クルーズ船“ダイアモンド・プリンセス号”乗船者を除けば、世界34番目)
●安倍晋三首相は、事業規模108兆円(1兆ドル)の緊急経済対策の実施を発表。
●更に4月7日を以て、特別措置法に基づく緊急事態宣言を出し、ある特定地域における様々な制限を要請する意向を表明。
●東京を含めた大都市圏で、急激な感染者増が連続していることがその背景。
(注)国際レバノン支援グループ加盟国:国連、米国、中国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、英国、欧州連合(EU)、アラブ連盟(イランを除く中東22ヵ国)。カルロス・ゴーン被告を匿っているからではないが、日本は不加盟。
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