フランス保健総局(DGS)は9日、新型コロナウイルスの流行が始まって以来、集中治療室(ICU)に入る重症患者の数より出た患者数が上回り、集中治療室で治療を受ける患者数が初めて減少したことを発表した。
『BFMTV』によると、保健当局トップのジェローム・サロモン氏は9日の記者会見で、ICUで治療を受けている重症患者は7,066人になったことを発表した。前日は7,148人であった。
減少が確認されたものの、フランスの当初の集中治療病床数は5,000であったため、集中治療室の受け入れ能力をまだはるかに上回る高い数字となっている。また、全体で82人減ったものの、集中治療室には新しい患者が369人入り、依然として非常に高い数となっている。...
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『BFMTV』によると、保健当局トップのジェローム・サロモン氏は9日の記者会見で、ICUで治療を受けている重症患者は7,066人になったことを発表した。前日は7,148人であった。
減少が確認されたものの、フランスの当初の集中治療病床数は5,000であったため、集中治療室の受け入れ能力をまだはるかに上回る高い数字となっている。また、全体で82人減ったものの、集中治療室には新しい患者が369人入り、依然として非常に高い数となっている。
サロモン局長は、集中治療を受けている人の年齢についても詳細を述べた。患者の33%は60歳未満であり、61%は60歳から80歳の間。集中治療室で治療を受けている105人は30歳未満であり、同局長は、若者であっても深刻な影響を受けている場合があると指摘している。
経済月刊誌『キャピタル』は、サロモン局長が、今回の減少は、徐々に流行を抑え込めていると考えられると述べたことを報じている。しかし状況が安定したという希望が持てたとしても、数字はまだ依然として高く、引き続き細心の注意を払う必要があることを強調した。外出制限や命を守る行動など、集団または個人レベルで引き続き努力が必要だと述べた。
『フランス アンフォ』は、集中治療室の患者数の増加が止まったものの、流行のピークに達したことを意味するものではないと指摘している。 集中治療室への新規患者数は482人と依然として高く、軽・中等症含む入院患者数と死亡者数も、現時点では減少していないためだ。 外出制限開始から3週間余り、ピークが見え始めたのか、あるいは最悪の事態がまだこれから来るものなのかどうか、判断するには時期尚早だという。
フランスでは3月にウイルス流行が始まって以来、病院で8,044人、老人ホームおよびケア施設で4,166人の、合計12,210人が死亡している。4月15日までとされていた外出制限も延長されることが発表されている。
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