ロシアがアフガニスタンでタリバン系の武装勢力に対し米兵殺害に報奨金を出したという報道が事実なら、米国は新たな対ロシア経済制裁を検討する必要があるとの認識を示している。
6月30日付
『ロイター通信』は「報告が事実なら、民主党はロシア制裁を要請、ボルトン」との見出しで以下のように報道している。
民主党と共和党タカ派は火曜、トランプ大統領に、ロシアがタリバンに米兵殺害の報奨金を出そうとしていたとの報道が事実なら、ロシアへ新たな制裁を課すよう要請した。ニューヨークタイムズ紙は金曜、ロシア軍情報部隊が米国および有志連合軍の兵士の殺害に報奨金を提供したと報じた。...
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6月30日付
『ロイター通信』は「報告が事実なら、民主党はロシア制裁を要請、ボルトン」との見出しで以下のように報道している。
民主党と共和党タカ派は火曜、トランプ大統領に、ロシアがタリバンに米兵殺害の報奨金を出そうとしていたとの報道が事実なら、ロシアへ新たな制裁を課すよう要請した。ニューヨークタイムズ紙は金曜、ロシア軍情報部隊が米国および有志連合軍の兵士の殺害に報奨金を提供したと報じた。又トランプがこの件で2月に報告を受けていたとした。
一方でトランプは報告を受けていないと主張。ホワイトハウスは、トランプが「個人的には」報告を受けていないとしたが、文書を受けとったのか、読んだのか、なぜ積極的な対応を取らなかったか等については説明しなかった。二転三転する声明は、民主党のみならず共和党内で議論を巻き起こした。
民主党のアダム・シフ下院情報委員長は、ロシアに対し行動するべきとし、「ロシアの悪意ある行動を阻止するため適切な制裁を検討すべき」としている。ジョー・バイデン大統領候補は、この問題へのトランプの対応を職務怠慢と述べた。共和党タカ派の前国家安保担当補佐官ジョン・ボルトンは、「報道が事実なら、米国人への直接的な攻撃も同然。非常に重大な対応が必要となる。非対称の経済制裁が想定される。」としている。
同日付米国『ザ・ヒル』は「共和党上院議員、情報機関の情報が正確なら、ロシアをテロリズムのスポンサー国と認識すべき」との見出しで以下のように報道している。
トム・ティリス上院議員は、ロシア軍情報部隊がタリバン戦闘兵に米兵殺害の報酬を提示していたというのが事実なら、ロシアをテロリズムのスポンサー国とみなすべきだと述べている。ティリスの発言は、共和党上院議員の間で、制裁を求める声が高まっていることを示すもの。
ベン・サッセ上院議員は、政権の早急な対応を求めると述べ、上院外交委員会の幹部メンバーであるボブ・メネンデス上院議員は、ロシア制裁に関し評決を行うべきだとして上院共和党議員の説得に回っている。上院議員らは、火曜、ロシア工作員の報奨金提示評価に関する情報機関の文書へアクセスする予定である。
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