ギリシャとトルコの関係は、数週間前から緊張感がつづいていたが、トルコの軍艦で護衛された資源探査船が、8月10日、月曜日、東地中海に現われ、資源探査作業を開始すると、両国の関係はさらに悪化した。
ところで、ギリシャとトルコとの間で領有権紛争している海域の海底には、天然ガスが豊富に埋蔵されていると予測されている。 過去数年間での、東地中海、海底での広大なガス層の発見が、ギリシャとトルコ間の関係を悪い方向に刺激している。...
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ギリシャとトルコの関係は、数週間前から緊張感がつづいていたが、トルコの軍艦で護衛された資源探査船が、8月10日、月曜日、東地中海に現われ、資源探査作業を開始すると、両国の関係はさらに悪化した。
ところで、ギリシャとトルコとの間で領有権紛争している海域の海底には、天然ガスが豊富に埋蔵されていると予測されている。 過去数年間での、東地中海、海底での広大なガス層の発見が、ギリシャとトルコ間の関係を悪い方向に刺激している。
ギリシャのニコス・デンディアス外務大臣は、「トルコに対しては、ギリシャの大陸棚から即刻に、資源探査船を撤退するように要求している。 我々の海域で資源探査することは、受け入れられない。」と語った。
トルコのカブソルグル外務大臣は、東地中海での資源探索をしばらく継続すると表明しており、両国間の関係の改善の兆しは、当分の間、見られない。
EUのペーター・スタノ報道官は、「両国の緊張関係は、極めて憂慮すべき状態であり、この緊張関係を解きほぐす必要がある。」と表明した。
なお、トルコによる東地中海、すなわちキプロス島沖の海域の資源探査船による探査活動に対しては、ギリシャに限らず、イスラエルやエジプトなど、ほとんどの周辺国が憤慨している。
資源が埋蔵されている海域の領有権の問題は、各国の利害関係があって、なかなか解決できなく、紛争の原因になる。本来なら、国連やEUが調停役を引き受けて解決することが理想である。東地中海の領有権の問題を国連かEUが調停できるか、今後を見守りたい。
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