数値を挙げると、米国連邦政府の財政赤字が、昨年度の値に比較して、本年度9月時点で、218％に膨れ上がっているという。

すなわち、コロナ禍による国の歳出の増加と、企業活動の低下による歳入の減少に依るものである。...

数値を挙げると、米国連邦政府の財政赤字が、昨年度の値に比較して、本年度9月時点で、218％に膨れ上がっているという。

すなわち、コロナ禍による国の歳出の増加と、企業活動の低下による歳入の減少に依るものである。

国の歳出額は、本年、9月末時点で、6.5兆ドル（＝約683兆円）となり、昨年度に比べ、47%もの増加を示している。

米国の国民に対する直接支援に相当する、短期失業手当、企業への支援など、米国政府と議会は、本年3月に29億ドルの経済支援予算を決定したが、　4月には5000億ドル（=約52.5兆円）が追加された。しかし、この予算額では数千万人におよぶ失業者の発生をくいとめることができず、失業手当の供出により、国の出費増加を招く結果となった。

一方、財務省によれば、各世帯の購買力は、国の支援のお陰で一定水準を保ったものの、連邦政府への歳入は期待したほど伸びなかったという。歳入源である数百万を数える企業からの税収入は激減し、財政赤字増大に大きく影響している。

ともあれ、米国の財政再建には、まずはコビッド19感染流行をくいとめることが肝要と思われる。