スノーデン事件をスクープしたことで有名な調査ジャーナリストのグレン・グリーンウォルド氏は29日、自らが立ち上げたニュースサイト「インターセプト」を去ると発表した。グリーンウォルド氏はインターセプトを含む多くの米メディアが、バイデン疑惑に関する記事など、民主党候補者に不利な要素を含むものを全て検閲していると声明で非難している。
グレン・グリーンウォルド氏(53歳)は、2013年にエドワード・スノーデン氏の米情報機関NSAに関する暴露記事を収集し、報道したことで知られている。その後、調査ジャーナリズムサイト「The Intercept」の共同設立者の一人となった。しかし、仏
『ルフィガロ』や英
『ガーディアン』によると、グリーンウォルド氏自らが書いたジョー・バイデン前副大統領に関する記事に対し、編集者からバイデン氏に関する「批判的な箇所をすべて削除しないと公開しない」との警告を受けたため、同サイトを去ることにしたという。...
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グレン・グリーンウォルド氏(53歳)は、2013年にエドワード・スノーデン氏の米情報機関NSAに関する暴露記事を収集し、報道したことで知られている。その後、調査ジャーナリズムサイト「The Intercept」の共同設立者の一人となった。しかし、仏
『ルフィガロ』や英
『ガーディアン』によると、グリーンウォルド氏自らが書いたジョー・バイデン前副大統領に関する記事に対し、編集者からバイデン氏に関する「批判的な箇所をすべて削除しないと公開しない」との警告を受けたため、同サイトを去ることにしたという。
グリーンウォルド氏は声明の中で、このような出来事は「ほとんどすべての中道左派の主流メディアや学術機関が汚染してしまったウイルス」を表していると指摘し、「全国的な報道機関の多くを蝕む抑圧、検閲、イデオロギーの同質性への傾向は、私が共同設立したメディアにも及んでおり、そしてついに私の記事も検閲された」と述べている。
グリーンウォルド氏の、米メディアや政治を声高に批判する、その鋭い調査ジャーナリズムは、多くのファンだけでなくしばし批判の的にもなっている。最近では、2016年の米大統領選を妨害しようとしたロシアに関する報道について批判していた。
グリーンウォルド氏は、「The Intercept」は、アメリカのジャーナリズムでは滅多に聞くことのできない声を増幅するという、設立時に彼が意図していた使命をもはや果たしていないと指摘した。これに対し、編集長のベッツィー・リード氏は、記事を検閲しているという告発は「馬鹿げている」とし、グリーンウォルド氏の問題は、自身の記事を編集せずに公開したいということだと反論した。
『ロシアトゥデイ』によると、グリーンウォルド氏は、バイデン陣営ではなく、「国のマスコミや元CIAやその他の諜報機関の幹部が率先して、この話が却下されるべきか、少なくとも軽蔑されて扱われるべきかの理由を構築した」と述べており、バイデン疑惑に言及する事は「無責任であり、倫理にも反する」という雰囲気を広めたと批判している。
さらに「報道機関の要ともいえる権力者に関する疑問への答えを追求する、ということを放棄する」メディアは、国民の信頼を失うに値するとし、ほとんどの米メディアは、バイデンの件でまさにそれを行った、と主張している。そして、マスコミが問うことさえも拒否するという事は、バイデンの不正行為の可能性よりも、はるかに大きなスキャンダルだ、と指摘している。
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