オランダで25日、新型コロナウイルスの感染拡大対策の一環として導入された夜間外出禁止令に対する3回目の抗議デモが各地で行われた。抗議に参加した一部の若者たちが暴徒化しており、3日間で合計約250人が拘束された。
フランス放送局
『ヨーロッパ1』によると、オランダは新型コロナウイルス感染拡大の対策として23日から午後9時からの夜間外出禁止令を全土で導入した。既に12月からロックダウンが導入されているオランダでは、更なる規制強化に反対する市民が首都アムステルダムをはじめ、オランダ各地で抗議集会を開いた。
オランダ警察は、月曜日も含めた3夜連続で起きた暴動で少なくとも250人を逮捕したと発表した。今回の抗議集会はアムステルダム、ハーグ、ロッテルダムを含む複数の都市で、店を略奪したり車に火をつけたりした破壊行為が発生しており、過去40年で最も深刻な暴動となっている。...
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フランス放送局
『ヨーロッパ1』によると、オランダは新型コロナウイルス感染拡大の対策として23日から午後9時からの夜間外出禁止令を全土で導入した。既に12月からロックダウンが導入されているオランダでは、更なる規制強化に反対する市民が首都アムステルダムをはじめ、オランダ各地で抗議集会を開いた。
オランダ警察は、月曜日も含めた3夜連続で起きた暴動で少なくとも250人を逮捕したと発表した。今回の抗議集会はアムステルダム、ハーグ、ロッテルダムを含む複数の都市で、店を略奪したり車に火をつけたりした破壊行為が発生しており、過去40年で最も深刻な暴動となっている。
暴動でお店を破壊されたという女性は、これはデモではなく破壊行為であったと述べている。また、窓から破壊行為を目撃した市民の1人も、「デモではなく、略奪だった」と指摘している。60人ほどが逮捕されたロッテルダムでは、警察は「地元の若者たち」が破壊行為を行っていたと説明している。
暴動が滅多に起こらないオランダでは、市民だけでなく政治界にも衝撃が拡がっている。オランダの英語ニュース『ネザーランドタイムズ』や『ダッチニュース』によると、市長や国会議員は、オランダ各地での暴動に怒りをあらわにしている。
10年以上ロッテルダムの市長を務めてきたAchmed Aboutaleb氏は、若者たちが店を略奪し、警察を攻撃したことに対し、「恥知らずの泥棒だ、これ以上何と言えばいいのか」と語った。「私は催涙ガスの使用で威嚇しなければならず、本格的な対策が求められた。市長としてのキャリアの中でこれまで一度もそのような必要はなかった。」と述べている。
ハールレムのJos Wienen市長は、誰もがコロナ規制から解放されたいと思っていると述べた。「しかし、だからといって、誰もがギャングになって街中を移動したり、物に火をつけたり、花火を打ち上げたり、財産を破壊したりする権利があるわけではない」と非難した。
国会議員のTunahan Kuzu氏も「夜間外出禁止令にどれだけ反対していても、暴動を起こしたり、他人の財産を壊したり、店を略奪したりする許可を得ることにはならない」と語った。
フローニンゲン大学の講師であるBerend Roorda氏は、先週末のデモの主催者は暴力の責任を問われることはできないが、「デモが何を伝えることを望んでいるのかを認識しておくのは良いことだろう」と述べている。「昨年、コロナウイルス対策に反対する比較的平和なデモも、トラブルメーカーに乗っ取られた」と指摘している。
『ダッチニュース』によると、警察やオランダ当局は、夜間外出禁止令が導入されてから4日目となる火曜の夜は、比較的平和に過ぎたと発表した。警察がパトロールを強めており、一握りの逮捕者は出たものの、深刻な事件はなかった。
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