鉄道輸送は、バイデン大統領のインフラ整備計画の中心となる戦略で、米国人にとっては飛行機輸送全盛の中にあって、今や見捨てられた感のある輸送方法ではあるが、是非とも復活させたいと考えている。
バイデン大統領は、鉄道との関係は深く、上院議員時代の30年間の毎日、本拠地のデラウエア州のウィルミントンからワシントンまで列車で通勤した。これは、妻の死後2人の息子に毎日帰宅することを約束したためで、通称アムトラックのジョーと呼ばれるようにまでなった。...
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鉄道輸送は、バイデン大統領のインフラ整備計画の中心となる戦略で、米国人にとっては飛行機輸送全盛の中にあって、今や見捨てられた感のある輸送方法ではあるが、是非とも復活させたいと考えている。
バイデン大統領は、鉄道との関係は深く、上院議員時代の30年間の毎日、本拠地のデラウエア州のウィルミントンからワシントンまで列車で通勤した。これは、妻の死後2人の息子に毎日帰宅することを約束したためで、通称アムトラックのジョーと呼ばれるようにまでなった。
バイデン大統領はフィラデルフィア駅の機関車の前での飛行機や自動車で旅行する米国民に向かって「アムトラックは私の家族の一部になっている。」と語り、「インフラ整備の2兆ドル(=約216兆円)予算の内、800億ドル(=約8.64兆円)は老朽化した路線の改修や延長工事に当てられるという。
バイデン大統領は、「列車を使えばアトランタからシャルロットまで2時間、シカゴとデトロイト間は2時間半で行けるし、ロサンジェルスとラスベガス間はもっと短時間で行ける。この例のように、鉄道網の整備で迅速な輸送が可能となるし、環境に優しい交通手段であり、おまけに多くの雇用を創出できる。」と強調した。
なお、現在の所、バイデン大統領は毎週末にはワシントンから家族のいるウィルミントンに帰ることにしているが、セキュリテイ面の理由で列車を控えて、飛行機を専ら使用しているとのことである。
エネルギー大量消費国の米国で、少なくとも中小距離の移動には飛行機や自動車の代わりに列車輸送に置き換わっていくことは、環境保護や地球温暖化防止にも大変有効と考えられる。
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