アゼルバイジャンは20年かけて、カスピ海沖で発見されたシャー・デニス巨大ガス鉱脈の開発からパイプライン建設までのプロジェクトを完成させた。
このパイプラインは、EU諸国へのガス供給元を多様化することを目指し、特にロシアからのガス供給依存度を減少することを目的としていた。
シャー・デニスガス開発コンソーシアム(BP、トルコ石油、ペトロナス、ロシアルークオイルなどから成る。)は1月1日金曜日カスピ海アゼルバイジャン沖のガス田からヨーロッパに向けて商業的なガス供給運転を開始したと発表した。...
全部読む
アゼルバイジャンは20年かけて、カスピ海沖で発見されたシャー・デニス巨大ガス鉱脈の開発からパイプライン建設までのプロジェクトを完成させた。
このパイプラインは、EU諸国へのガス供給元を多様化することを目指し、特にロシアからのガス供給依存度を減少することを目的としていた。
シャー・デニスガス開発コンソーシアム(BP、トルコ石油、ペトロナス、ロシアルークオイルなどから成る。)は1月1日金曜日カスピ海アゼルバイジャン沖のガス田からヨーロッパに向けて商業的なガス供給運転を開始したと発表した。
なおフランスの資源開発専門家によるとEU諸国のガス輸入元は現在の所、ロシアからが40-50%、ノルウエーからが約20%、カタールからとアルジェリアから同割合での輸入となっている。アゼルバイジャンがガス輸入元として加わることでロシアからのガス輸入量割合を減少できるものと期待されている。
EUはロシアからのガス輸入割合を減少したいと考えているが、 一方では東ヨーロッパにおける石炭火力発電所をガス火力発電所に置き換えてCO2の排出を減少させるためにガス輸入量を増加したいと考えている。
同氏によると東ヨーロッパのルーマニア、ブルガリアおよびポーランドの電力の石炭火力発電所依存度は各々80%、60%、40%となっている。
EUの「緑のニューディール」政策(炭酸ガスの大気中への放出を減少と経済活性化の両立)を推し進めるためには石炭火力をガス火力発電に置き換えていく必要があるという。
そのため、EUとしては、アゼルバイジャンなど天然ガス輸入国を多様化することで、天然ガス輸入量を増やしつつもロシアへの依存割合の減少を図りたいと考えている。
閉じる