米国では現在、記録的多数の人が3カ月以上自動車ローン返済の滞納をしているという。米国の好調な労働市場にあっても、米国人にとり大切な足である自動車の支払いが行われないとは、エコノミストも驚く結果であったという。また、滞納者の多くは若者やサブプライムローン利用者だという。
2月13日付米国
『CBS』は「カーローンを3カ月滞納する米国人の数が700万人と記録的;政府報告書」との見出しで以下のように報道している。
家計のローン負債に関する報告書によると、700万人が90日以上自動車ローン返済を滞納しているという。
ニューヨークの連邦準備銀行によると、現在3カ月以上の返済滞納をしている人は返済率が最低だった2010年よりも百万人ほど多くなっているという。...
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2月13日付米国
『CBS』は「カーローンを3カ月滞納する米国人の数が700万人と記録的;政府報告書」との見出しで以下のように報道している。
家計のローン負債に関する報告書によると、700万人が90日以上自動車ローン返済を滞納しているという。
ニューヨークの連邦準備銀行によると、現在3カ月以上の返済滞納をしている人は返済率が最低だった2010年よりも百万人ほど多くなっているという。同銀によると、問題がある人の多くは、クレジット信用スコアの低い30歳未満の債務者で、車が買えないのに学費ローンを同時に借りているような人たちなのだという。
2月12日付米国『ビジネス・インサイダー』は「記録的な7百万人が自動車ローンを滞納、エコノミストにも衝撃」との見出しで以下のように報道している。
連邦準備銀行が公表した報告書で、7百万人が90日以上自動車ローンを滞納していることが分かり、経済学者らにも衝撃が走っっている。同銀のエコノミストは好調な労働市場や経済が背景にありながら”驚きだ“としている。多くの米国人は通勤で車を使用するため、自動車ローンの返済を優先するのが普通だという。その支払いが滞っているというのは、低所得かつ労働者階級の米国人への負担が重くなっているという事が分かる。現在の好調な労働市場から全ての人が恩恵を受けているとは言えず、この状況を注意深く監視している必要があるという。
データによると、最近ローン滞納となった多くの人は、30歳未満の若者でクレジット信用スコアが低く、そのうち8%はスコアが620未満であったという。また、多くは銀行や信用金庫からでなく、自動車金融からの借り入れであった。
同銀によると、自動車金融から借り入れ、滞納している人の半数は、サブプライムローン利用者だという。
今回の滞納者数は自動車ローン市場で新記録となる高さとなった。同銀は、5年以上自動車ローンの動向を追跡調査しており、過去にも2017年、2011年以降自動車金融のサブプライム自動車ローンを滞納した人が約2倍になったと発表したこともある。2016年には大学進学で学費ローンを組んだ人より多くの人が自動車ローンを組んだとの報道もある。
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