カナダ下院は22日、中国共産党政府によるイスラム教徒少数民族のウイグル族に対する扱いを「ジェノサイド(集団虐殺)」だと認定する動議を採択した。これに対し、在カナダ中国大使館は声明で「悪意のある挑発」だと糾弾した。
フランス金融紙
『レゼコー』は、カナダと中国の間で緊張が高まっていると報じている。カナダ下院は22日、「中国のウイグル人は集団虐殺行為の対象とされており、今も続いている」とする動議を可決した。最大野党の保守党が提出したこの動議は、議員338人中、賛成266人、反対0人で可決された。与党自由党のトルドー政権閣僚らは棄権した。
当然のことながら、動議に対し中国は猛反発しており、駐カナダ大使は、カナダ下院に対して「中国に対し内政干渉しようと人権を口実にした新疆ウイグル自治区での政治的操作に関与」しようとしている、「偽善的で恥知らずな行為」だと糾弾した。...
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フランス金融紙
『レゼコー』は、カナダと中国の間で緊張が高まっていると報じている。カナダ下院は22日、「中国のウイグル人は集団虐殺行為の対象とされており、今も続いている」とする動議を可決した。最大野党の保守党が提出したこの動議は、議員338人中、賛成266人、反対0人で可決された。与党自由党のトルドー政権閣僚らは棄権した。
当然のことながら、動議に対し中国は猛反発しており、駐カナダ大使は、カナダ下院に対して「中国に対し内政干渉しようと人権を口実にした新疆ウイグル自治区での政治的操作に関与」しようとしている、「偽善的で恥知らずな行為」だと糾弾した。
動議では特に、新疆のイスラム教徒少数派に対する「政治的・反宗教的な教化」「強制労働」「文化遺産の破壊」を指摘しており、「集団虐殺」が続くならば、2022年北京冬季五輪の開催地を変更することを求める動議の修正案も採択された。
専門家らは、100万人以上のウイグル人が政治的な再教育キャンプに拘留されていると指摘しているが、中国当局はこれを否定している。ウイグル族が仕掛けたとされるテロ攻撃への対策として、ウイグル人をテロと分離主義から遠ざけるため職業訓練センターであると主張している。
カナダ日刊紙『グローブアンドメール』によると、集団虐殺であるとする動議が可決されたことを受けて、与野党の議員らは中国に対し行動を起こすようトルドー政権に呼びかけているという。
議員らは、ウイグル人や他のトルコ系イスラム教徒への安全な避難所の提供、強制労働で作られた商品の輸入を禁止する規則の強化、そして弾圧の責任を負う中国政府の最高幹部らに制裁を課す「難民プログラム」を作成するようカナダ政府に求めている。
中国外務省の報道官は23日、動議に対し「中国に対する中傷と攻撃」であると非難し、カナダが「嘘」 を広めることは自国の価値観を踏みにじっていることになると批判した。中国政府は「中国の利益を害する」いかなる行動に対しても「確実に断固たる対応をとる」と警告している。
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