錦織圭、20代ラストイヤー・約3年ぶりの戴冠(1月7日)
「ようやく優勝できてとても嬉しいです。チームの皆ありがとう」久々にエア・ケイの笑顔がコートに弾ける。テニス世界ランク9位の錦織圭が約3年ぶりとなるツアー優勝を果たした。
2019年シーズン最初の大会となるATP250ブリスベン国際男子シングルス。錦織はここまで1セットも落とさずストレート勝ちで決勝に駒を進めてきた。準決勝後のインタビューでは「きょうは完璧なプレーができたと思う」と好調さをアピールしていたが、決勝の相手はロシアのダニル・メドベージェフ。...
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「ようやく優勝できてとても嬉しいです。チームの皆ありがとう」久々にエア・ケイの笑顔がコートに弾ける。テニス世界ランク9位の錦織圭が約3年ぶりとなるツアー優勝を果たした。
2019年シーズン最初の大会となるATP250ブリスベン国際男子シングルス。錦織はここまで1セットも落とさずストレート勝ちで決勝に駒を進めてきた。準決勝後のインタビューでは「きょうは完璧なプレーができたと思う」と好調さをアピールしていたが、決勝の相手はロシアのダニル・メドベージェフ。去年10月のジャパンオープン決勝で敗れた相手だ。
錦織はツアー決勝では2016年4月のマイアミマスターズから9連敗中。その間右手首の故障もあり2年11か月優勝からは遠ざかっていた。第1セットは、いきなり3ゲームを連取される苦しいスタートから6-4で逆転し先取。しかし、第2セットはサーブで崩され3-6で落とし、今大会初めてセットを奪われてしまう。2年前のブリスベン決勝ではフルセットの末に敗退。そんな嫌な空気を払拭したのはタフな精神力だった。身長198cmの大きな相手に対して一歩も引かず、前に出続けると打ち合いで圧倒。6-2でセットを取り返し、見事に通算12勝目となるトロフィーをその手中に収めた。
最高のスタートを切った錦織。いよいよ来週14日には全豪オープンが開幕する。今年は悲願のグランドスラム初制覇に向けて、20代最後となるシーズン。ちなみに30代に入ってから四大大会を初制覇した選手は140年を超える長い歴史の中でわずか3人しかいない。正念場となる一年。錦織のさらなる飛躍に期待したい。
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ジャンプ界のニューヒーロー・小林陵侑(22)(1月6日)
日本ジャンプ界の歴史に新たな1ページが刻まれた。オーストリア・インスブルックで開催されたノルディックスキーW杯男子個人第10戦。今シーズン小林陵侑が267・0点で優勝し、日本男子初のW杯4連勝を達成。これで小林は今季通算7勝目となり、1シーズンでの日本人男子歴代最多だった葛西紀明の6勝を超え、20年ぶりに記録を塗り替えた。
この日の1本目はヒルサイズを越える136.5m、2本目も130m越えの圧勝に小林は「2本ともビッグジャンプだったので楽しかった」と満面の笑顔だ。...
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日本ジャンプ界の歴史に新たな1ページが刻まれた。オーストリア・インスブルックで開催されたノルディックスキーW杯男子個人第10戦。今シーズン小林陵侑が267・0点で優勝し、日本男子初のW杯4連勝を達成。これで小林は今季通算7勝目となり、1シーズンでの日本人男子歴代最多だった葛西紀明の6勝を超え、20年ぶりに記録を塗り替えた。
この日の1本目はヒルサイズを越える136.5m、2本目も130m越えの圧勝に小林は「2本ともビッグジャンプだったので楽しかった」と満面の笑顔だ。現在、例年年末年始に行われる「ジャンプ週間」中。残す最後のビショフスホーフェン大会についても「良いジャンプをしたい」と完全制覇に意欲を示した。ジャンプ週間の総合優勝となれば97/99シーズンの船木和喜以来、日本人2人目の快挙となる。
その小林が所属する土屋ホームの監督を務めるのが葛西紀明だ。愛弟子に記録を更新された“レジェンド”はいま現役選手として自身29回目のW杯を戦っている。今季は予選落ちを経験するなど苦しいシーズンとなっていたが、7戦目(12月16日)で30位に入り、今季初のW杯ポイントを獲得。「まずポイントを積み重ねること」と気合いを入れる。今年47歳を迎える「生ける伝説」の闘志は全く衰えを見せない。
その一方で、小林の活躍には「めちゃくちゃ嬉しい」と顔をほころばせる。2月に開幕する世界選手権では小林と表彰台に上りたいと夢も語った。昨年末には大阪の医療機器メーカー・コラントッテとの間でアドバイザー契約も結んだばかり。2022年北京五輪への挑戦も表明している葛西のジャンプにも注目していきたい。
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マリナーズへ入団・夢の舞台で輝け、菊池雄星(1月5日)
「I feel chemistry between us.(ケミストリーを感じました」マリナーズを選んだ理由をそう語った菊池雄星。日本時間の4日に行われたメジャーリーグ・シアトルマリナーズへの入団会見。ほとんど英語で交わされた記者との質疑応答を見て、菊池の英語力の高さに驚いた人も多かったのではないだろうか。
2017年は最多勝と防御率の二冠。昨シーズンもライオンズのエースとして14勝をあげ3年連続の二桁勝利でチームV奪還の原動力となった。...
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「I feel chemistry between us.(ケミストリーを感じました」マリナーズを選んだ理由をそう語った菊池雄星。日本時間の4日に行われたメジャーリーグ・シアトルマリナーズへの入団会見。ほとんど英語で交わされた記者との質疑応答を見て、菊池の英語力の高さに驚いた人も多かったのではないだろうか。
2017年は最多勝と防御率の二冠。昨シーズンもライオンズのエースとして14勝をあげ3年連続の二桁勝利でチームV奪還の原動力となった。今オフのポスティングでのMLB移籍を目指していたが、シアトルマリナーズへの入団で合意。契約は4年間で、活躍次第では最大7年・約117億円にもなる破格の好条件である。
花巻東で甲子園出場を果たし注目を集め、10年ドラフトでは6球団の1位指名を受けた。西武入団後1年目から4勝をマーク。レオ投手陣の屋台骨を支える存在に期待されたが、ややマイペースな性格が災いしたのか一時コーチとの確執が囁かれ、暴力を受けるなど不遇な状況に陥ったこともある。その試練を乗り越え、今や日本球界を代表する左腕となった菊池。彼は信念を曲げない一途な性分なのだと感じる。(後に件のコーチとは謝罪を受け入れ和解を果たした)
以前からメジャー志向を持っていた菊池をサポートしたのは妻・瑠美さんだった。彼女はアナウンサーでMLB番組の担当もしていたほど英語が堪能。その指導で日常会話は問題ないレベルに達した。ベンチ内でも助っ人右腕・ウルフとは親しく英語で会話していたという。不断の努力で掴んだ夢の舞台。流暢な勝利インタビューで全米のファンを虜にする日ももうすぐだ。
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激走!箱根駅伝・ドラマチックな展開の陰で…(1月4日)
すっかり日本の正月の風物詩となった箱根駅伝中継。30%近い高視聴率をマークするお化け番組だが、今年のレース展開も波乱あり劇的な逆転劇ありと目が離せない展開となった。
最大の注目は5連覇に挑む王者・青山学院。昭和48年の日本体育大以来およそ半世紀ぶりの偉業達成に期待がかかったが、往路ではまさかの6位。往路は昨年に続き東洋大学が制覇した。
しかし、続く往路で主役に躍り出たのは出場46回を誇る古豪・東海大学だった。...
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すっかり日本の正月の風物詩となった箱根駅伝中継。30%近い高視聴率をマークするお化け番組だが、今年のレース展開も波乱あり劇的な逆転劇ありと目が離せない展開となった。
最大の注目は5連覇に挑む王者・青山学院。昭和48年の日本体育大以来およそ半世紀ぶりの偉業達成に期待がかかったが、往路ではまさかの6位。往路は昨年に続き東洋大学が制覇した。
しかし、続く往路で主役に躍り出たのは出場46回を誇る古豪・東海大学だった。10区間中7区間に黄金世代と言われる3年生を配置。8区でトップに立つとそのまま独走し、10時間52分09秒の大会新記録で総合優勝。悲願の箱根初制覇を果たした。必死の追い上げを見せた青山学院は復路優勝。4年前に自校で記録した大会記録を更新する5時間23分49秒のタイムで総合2位と4連覇王者の意地を見せた。
一方で往路の1区ではアクシデントも。スタート直後に転倒した大東文化大は、その後足を引きずりながら21キロ余を完走。何とかタスキをつないだものの3区で繰り上げスタートとなり、総合順位は19位に終わった。1区走者を棄権させなかった判断について監督は「棄権しなかったのが良かったのかはわからない」と苦しい心情を吐露した。
昨年10月には女子駅伝で転倒したランナーが四つん這いでレースを続けたことが大きな波紋を呼んだ。今回もネット上では「感動した」との声のほかに、選手の安全確保への懸念や、マラソンのトップ選手などからは、この様子を賛美するTVの実況を疑問視する意見も上がっている。今後とも議論されるべき課題であろう。
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年末ボクシング決戦②・井岡4階級制覇ならず(1月2日)
続く大晦日には場所を中国・マカオに移し再びトリプル世界戦が繰り広げられた。元ミニマム級世界王者の京口紘人は階級を一つ上げWBAライトフライ級に出場。昨年5月に同王座7度防衛の田口良一を破った新王者・ヘッキー・ブドラーに挑んだ。試合は中盤から京口がボディーを攻めたて、10R終了時にはブドラーが戦意喪失。デビューから12戦無敗で2階級制覇を達成した。前日5度目の防衛を果たしたWBC王者・拳四朗との統一戦も噂される京口。...
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続く大晦日には場所を中国・マカオに移し再びトリプル世界戦が繰り広げられた。元ミニマム級世界王者の京口紘人は階級を一つ上げWBAライトフライ級に出場。昨年5月に同王座7度防衛の田口良一を破った新王者・ヘッキー・ブドラーに挑んだ。試合は中盤から京口がボディーを攻めたて、10R終了時にはブドラーが戦意喪失。デビューから12戦無敗で2階級制覇を達成した。前日5度目の防衛を果たしたWBC王者・拳四朗との統一戦も噂される京口。動向が楽しみである。
この日最大の注目を集めたのは引退表明から一年でリングに復帰した三階級王者・井岡一翔だ。WBOスーパーフライ級王座決定戦は同じく三階級制覇のドニー・ニエテスとの対戦。試合は互いに一歩も譲らぬ伯仲した闘いとなった。前に出て左右からボディーを攻めたてるが、ニエテスもカウンターを繰り出し、90試合近い戦歴を誇る老獪なテクニックで揺さぶる。試合は判定に持ち込まれ、スプリットデシジョンとなるも、有効打で勝るニエテスに軍配が上がった。日本人初の四階級制覇が果たせなかった井岡は試合後「今日は僕の日ではなかった」と悔しさをにじませた。(また現役大学院生として注目された坂本真宏は世界王座奪取に失敗している)
一方、大晦日はもう一件ボクシング絡みの話題が。さいたまスーパーアリーナで行われた総合格闘技・RIZINのリングに、無敗で5階級制覇を成し遂げたボクシング界のレジェンド、フロイド・メイウェザーが“エキシビジョンマッチ“に登場した。相手はキックボクシング&総合格闘家の那須川天心。だが、試合はキック禁止でほとんどボクシングのルールを適用。試合はメイウェザーが終始笑みを浮かべる一方的な展開となり、那須川は1R139秒でKO敗けとなった。メイウェザー側のファイトマネーは10億円とも言われており、海外のメディアでは批判的な意見も多いようだ。契約が何度か流れかけた経緯があったためであろうが、那須川にはあまりにも気の毒なマッチメイクだった。
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