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武漢・当局「感染抑え込んだ」ネット上では疑念・批判も(4月8日)
武漢市内では外出を制限する措置は完全には解除されていないが、中国の保健当局は武漢を主戦場とする国内の感染は基本的に抑え込んだと強調した。
これに対しネット上では新たな感染者がゼロだという発表には漏れがあるとの当局への懐疑的な見方のほか、武漢の人たちがほかの地域に出てきたら混乱をもたらすなどといった批判的な書き込みも見られる。
米国・トランプ大統領は外からの見え方と公表されているものを見比べると若干少ないように見えるとコメントした。...
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武漢市内では外出を制限する措置は完全には解除されていないが、中国の保健当局は武漢を主戦場とする国内の感染は基本的に抑え込んだと強調した。
これに対しネット上では新たな感染者がゼロだという発表には漏れがあるとの当局への懐疑的な見方のほか、武漢の人たちがほかの地域に出てきたら混乱をもたらすなどといった批判的な書き込みも見られる。
米国・トランプ大統領は外からの見え方と公表されているものを見比べると若干少ないように見えるとコメントした。
中国政府の統計の信ぴょう性を疑う見方が中国国外からも出ている。
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4日はコロナ犠牲者哀悼の日(4月4日)
国務院は、4月4日をコロナウィルスと戦い、犠牲になった人々の哀悼を捧げる日とすると3日に発表した。4日には全国と海外各地の大使館・領事館は半旗を掲げ、全国の娯楽活動を停止する。10時より3分間の黙祷を行い、自動車や汽船は警笛を鳴らし、哀悼の意を表すこととする。
いつもは赤字で書かれている「人民日報」の表題も黒字で書かれ、紙面はモノトーンとなっている。「哀悼の日」を設けることによって、コロナウィルスとの戦いが終わったという宣言のようである。...
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国務院は、4月4日をコロナウィルスと戦い、犠牲になった人々の哀悼を捧げる日とすると3日に発表した。4日には全国と海外各地の大使館・領事館は半旗を掲げ、全国の娯楽活動を停止する。10時より3分間の黙祷を行い、自動車や汽船は警笛を鳴らし、哀悼の意を表すこととする。
いつもは赤字で書かれている「人民日報」の表題も黒字で書かれ、紙面はモノトーンとなっている。「哀悼の日」を設けることによって、コロナウィルスとの戦いが終わったという宣言のようである。3日に新たに発症した患者数は19人で、うち湖北省で1人、あとの18人は海外から来た人であったと発表されている。確かにこの数字を見れば、終息しているように見えるが、習近平主席が湖北省を視察した後に、患者数が激変したことに違和感を覚えずにはいられない。
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米国議員は米国民のために働くべき~中国人記者失踪について尋ねられ(4月3日)
中国においても、コロナウィルスの初動体制の失敗や、現状の患者数や死者数への疑義がだされていくなかで、中国はそのような声を打ち消し、疑義を挟ませないように対応に追われている。その一方で習近平主席自らがコロナウィルス惨禍に見舞われた国家の首脳に電話をかけ、慰問や支援の表明を行い、中国がいかにコロナ禍との闘いに貢献しているかのアピールに余念がない。3月27日にはトランプ大統領に電話をかけ、コロナウィルス問題で連携を強化することを話し合った。...
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中国においても、コロナウィルスの初動体制の失敗や、現状の患者数や死者数への疑義がだされていくなかで、中国はそのような声を打ち消し、疑義を挟ませないように対応に追われている。その一方で習近平主席自らがコロナウィルス惨禍に見舞われた国家の首脳に電話をかけ、慰問や支援の表明を行い、中国がいかにコロナ禍との闘いに貢献しているかのアピールに余念がない。3月27日にはトランプ大統領に電話をかけ、コロナウィルス問題で連携を強化することを話し合った。
4月2日の外交部の定例記者会見で、ロイターの記者が、米国の国会議員が、中国人記者が3名失踪していることを早く調査するように言っているが、これはコロナウィルス問題と関係があるのかと、質問をした。
これに対し華春瑩報道官は、「米国人民が選んだ、米国人のための国会議員は、コロナウィルス禍のときに、何をしていたというのか。彼らが、他国の状況に対し、完全に間違った、歪曲された、捏造されたニュースを述べるのは、害毒を流すものであり、3人の記者というのは何をいっているのかわからない。中国は関連する問題について、透明性を持って公表している。米国議員は他国のためではなく、選挙民のために、最大でも米国民のために働くべきだ」と答えた。
トランプ大統領が「中国」ウィルスというのを止め、両首脳が連携強化をいおうが、コロナウィルスが新たな米中の火種になっている。それとともに、中国では中国の初動体制の遅れや対応のまずさを指摘する言論は封印され、習近平の無謬性をクローズアップするために必死となっている。失態を糊塗しようとすればするほど、失態があったことが明らかになってくる。
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ポストコロナ見据えた中国の動き(3月28日)
26日、G20はテレビ会議を開き経済対策や途上国支援のため、5兆ドル(550兆円)以上もの資金を投入することを決めた。
米国は新型コロナウイルスを対岸の火事のように見ていたが、瞬く間に感染者数は8万3329人に達し、中国を抜き世界一となってしまった。26日に行われた米中首脳電話会談の中で、両国は連携を確認した。この会談の中で習近平国家主席は「米国が困難に陥っていることはよく理解している」として医療物資などで支援する意向を示したという。...
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26日、G20はテレビ会議を開き経済対策や途上国支援のため、5兆ドル(550兆円)以上もの資金を投入することを決めた。
米国は新型コロナウイルスを対岸の火事のように見ていたが、瞬く間に感染者数は8万3329人に達し、中国を抜き世界一となってしまった。26日に行われた米中首脳電話会談の中で、両国は連携を確認した。この会談の中で習近平国家主席は「米国が困難に陥っていることはよく理解している」として医療物資などで支援する意向を示したという。
不思議なのはこれまで新型コロナウイルスをチャイナウイルスと呼んだり、「WHO・テドロス事務局長は中国寄りだ」などとして事あるごとに中国に批判的な態度を取ってきたトランプ大統領の言説が変節したことである。
トランプ大統領は感染対策の初期対応を誤り、自国の感染対策に追われる状況を自ら招いたといえる。このような状況の中でトランプ大統領としては、今後の大統領選も見据え米中対立の鎮静化を図りたい思惑があったと考えられる。
一方の中国側の動きはポストコロナを見据えた政治的な動きということができよう。イタリアは8165人の死者を出し致死率10%にも及ぶオーバーシュートに苦しんでいるが、そのイタリアに対し中国は約30トンの医療物資、人道支援物資、医療の人的リソースを提供している。本来であれば欧州のまとめ役であるEUの支援があって然るべきだが、加盟国それぞれが国境を封鎖し、感染対策に追われる中で結果的にイタリアは見捨てられる形となっていた。ここに救いの手を差し伸べたことでイタリアでは一気に中国を歓迎する見方が広がっている。
こうした一連の動きを見ていたセルビア・アレクサンドルブチッチ大統領も「結局、我々にとって頼りになるのはEUではなく中国なのかもしれない」と言い出し始めた。水面下で中国は各国に支援を申し出る代わりに「中国の5Gを採用すること」、「中国の一帯一路に参加すること」という条件をつけているという話も伝わってくる。中国にとって支援を申し出ることは新型コロナウイルスが中国由来のウイルスであるというイメージを潰すことができ、国際的な批判が高まることを防ぐ役割も期待できる。同じく感染爆発で苦しんでいるスペインなど他の欧州諸国にも次々と援助の手を差し伸べ、手なずけることに成功すればEUは内部から中国によって骨抜きにされ、EUという仮面をかぶった中国にされてしまう可能性すらある。中国のポストコロナを見据えた動きを注意して見ておく必要がある。
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中国外交部、ポンペオ発言を非難 ~中国のコロナウィルスとの闘いは?~(3月27日)
26日に行われた中国外交部の定例記者会館で、耿爽報道官は25日に行われたG7外相会議で米国のポンペオ国務長官が、新型コロナウィルスを「武漢ウィルス」とよび、中国が偽情報を流している、と発言したことに対し次のように非難した。
中国は新型コロナウィルスが発生して以来、全面的で、徹底的な、厳格な措置をとり、世界のコロナウィルスとの闘いに大きな貢献をしてきた。中国は終始情報を公開し、G7を含む各国や国際機関に情報を提供してきた。...
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26日に行われた中国外交部の定例記者会館で、耿爽報道官は25日に行われたG7外相会議で米国のポンペオ国務長官が、新型コロナウィルスを「武漢ウィルス」とよび、中国が偽情報を流している、と発言したことに対し次のように非難した。
中国は新型コロナウィルスが発生して以来、全面的で、徹底的な、厳格な措置をとり、世界のコロナウィルスとの闘いに大きな貢献をしてきた。中国は終始情報を公開し、G7を含む各国や国際機関に情報を提供してきた。米国は自国の惨状から国民の目をそらさせ、矛盾を中国に転嫁しようとしている、として米国を非難した。
G7外相会議では、ポンペオ国務長官が中国非難を撤回しなかったことなどから、共同声明を出すことができなかった。
一方26日にはG20の首脳会議がテレビ会議で行われ、感染症対策の強化や世界経済の立て直しについて協力していくことで合意した。
ただし27日の「人民日報」は、G20で習近平主席が新型コロナウィルスとの闘いについての重要演説を行った、との記事を1面トップで大々的に掲載している。
果たして中国のコロナウィルスの現状はどうなのか。もし封じ込めに成功したのであれば、延期されている全国人民代表大会の日程がそろそろ発表されてもいいのではないかと思われるが、地方の人民代表大会のニュースも含め、情報が出てこない。もちろん現状ではまだ輸入型(国外からの入国者)の感染者がいるので、油断できないということなのだろうが、中国の「貢献」をたからかに言うにしては、足許がおぼつかない。
一方中国はイタリア、チェコを含めた89か国、4国際機関に新型コロナウィルス関連の援助を行っているという。
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