欧州ではCO2排出量を厳しく規制する動きがあり、ゼロエミッションへの需要ががたまる中、環境団体の調査では、プラグインハイブリッド(PHEV)の炭素排気量がパンフレット上よりも平均して2.5倍高かったとしている。プラグインハイブリッドの炭素削減効果は、期待されるより低くなっているという。
9月16日付アイルランド
『Irish Times』は「プラグインハイブリッドの炭素排気量が公式数値の2.5倍だと環境団体」との見出しで以下のように報道している。
自動車業界が安定的な生産のため、実証数値を改ざんしていたとプラグインハイブリッドの調査をした環境団体が批判している。
国際環境NGOの「グリーンピース」と「トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)」は、プラグインハイブリッド(PHEV)車の炭素排気量が公式試験の値より平均して2.5倍高かったとしている。...
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9月16日付アイルランド
『Irish Times』は「プラグインハイブリッドの炭素排気量が公式数値の2.5倍だと環境団体」との見出しで以下のように報道している。
自動車業界が安定的な生産のため、実証数値を改ざんしていたとプラグインハイブリッドの調査をした環境団体が批判している。
国際環境NGOの「グリーンピース」と「トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)」は、プラグインハイブリッド(PHEV)車の炭素排気量が公式試験の値より平均して2.5倍高かったとしている。
欧州のPHEV車20,000台のデータによると、PHEVのCO2排気量が1kmあたり117gで、工場試験時の44gではなかったと主張。
PHEVは電気の充電または通常のガソリン燃料で動く。
PHEVは炭素排出量が少ないとされるが、環境団体は、限られた電気量と、あまり充電されなかった場合、排出量が増加するという。
Greenpeace UKのレベッカ・ニューサム氏は、プラグインハイブリッド車は自動車業界の「羊の皮を被った狼」だという。
環境に優しく低排出だとする偽の主張は自動車メーカーがSUVやガソリンディーゼル車を作り続けるための策略なのだという。
バッテリーを頻繁に充電しないと、「通常の車より気候変動に悪い」ようである。
アイルランド政府はガソリン、ディーゼル車の新車販売を2030年から禁止する予定。一方、英国政府は炭素削減目標にあわせ2040年からの前倒しを検討している。
同日付英国『BBC』は「プラグインハイブリッドは“羊の皮を被った狼”」との見出しで以下のように報道している。
新たな調査によると、プラグインハイブリッドの二酸化炭素排出量が、公式な実証試験数値の2,5倍だという。
プラグインハイブリッドは、プラグをつなぎ充電したバッテリー、または搭載されたガソリンやディーゼルエンジンでを使い電気モーターで動き、新車売上の3%を占める。
「グリーンピース」と「トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)」の調査によると、平均して1kmあたり120gのCO2を排出していたという。これは実証実験の1kmあたり44gと食い違っている。
プラグインハイブリッドは、従来のガソリン車やハイブリッド車(外部から充電できない)の代替として、低炭素を売りにしており、人気が高まっている。
欧州で、走行している2万台を調査、ドライバーが走行距離の記録に承諾し、燃料消費や燃料効率が記録された。
データによると、プラグインハイブリッドはCO2を平均28トンを排出。
平均的ガソリンやディーゼル車は39~41トン、通常のハイブリッド車では33トンの排出量だったという。
これらの数値から、プラグインハイブリッドの削減効果は、ディーゼル車の3分の1程度で、実証実験で示された効果よりずっと低かった。
自動車業界は実験値が必ずしも実際の測定値と一致しないのは承知しているが、2年前の排出量データを使っているとしてこの報告を批判している。
Greenpeaceは、低排出で環境に優しいと見えるのは業界の策略だとしている。ハイブリッド車の問題は、所有者がほとんど充電をせず、ガソリンやディーゼルに頼っている点や、多くのモデルは寒い日のエンジン始動やエンジンをふかした時に、にガソリンやディーエルを利用する機能がある点だとする。
これでは排出量はドライバーの行動次第となってしまう。頻繁に充電し、近場を運転するなら、低排出効果は保たれるようである。
政府が新車のガソリン、ディーゼル車、従来のハイブリッド車の販売の禁止を2035年から2030年への前倒しを検討している。
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