中国は、ウクライナ軍事侵攻に関わり欧米諸国からの非難にも拘らず、依然ロシア支持を止めようとしない。そうした中、中国がもし台湾軍事侵攻を仕掛ける場合、ロシアの協力を仰ぐ恐れがあると、米情報当局トップ2人が警鐘を鳴らした。
5月3日付米
『ブルームバーグ』、英国
『メール・オンライン』は、米情報当局幹部が、中国による台湾武力侵攻がある場合、ロシア軍との共同作戦となる恐れもあると警告したと報じている。
米情報当局トップが、中国とロシアは台湾侵攻の可能性を含む軍事問題で、より緊密に連携しようとしているとの認識を示した。
まず、アブリル・ヘインズ米国家情報長官(54歳、2021年就任)が5月2日、上院軍事委員会の公聴会の席上、“中国とロシアが、台湾に関して初めて協調しているとみている”とした上で、“中国にとって台湾統一は最優先課題であり、この達成のためにロシアの協力を仰ぎたいと考えるのは疑う余地のない話だ”と証言した。...
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5月3日付米
『ブルームバーグ』、英国
『メール・オンライン』は、米情報当局幹部が、中国による台湾武力侵攻がある場合、ロシア軍との共同作戦となる恐れもあると警告したと報じている。
米情報当局トップが、中国とロシアは台湾侵攻の可能性を含む軍事問題で、より緊密に連携しようとしているとの認識を示した。
まず、アブリル・ヘインズ米国家情報長官(54歳、2021年就任)が5月2日、上院軍事委員会の公聴会の席上、“中国とロシアが、台湾に関して初めて協調しているとみている”とした上で、“中国にとって台湾統一は最優先課題であり、この達成のためにロシアの協力を仰ぎたいと考えるのは疑う余地のない話だ”と証言した。
同長官は、同委員会のマイク・ラウンズ上院議員(69歳、サウスダコタ州選出の共和党議員、2015年初当選)の質問に答えたものである。
また、同議員から同じ質問をされて、ジェフリー・クルーゼ国防総省情報局長官(50代、2024年就任、米空軍中将)も同様の証言を行った。
すなわち、クルーゼ長官は、“中国とロシアが軍事作戦において協力的であることは間違いがない”とした上で、“国防総省としても、それを十分考慮に入れて対応する必要がある”とコメントした。
更に、ヘインズ長官は、“中国とロシアのパートナーシップは「制限なく」拡大していると分析している”とした上で、“どちらか一方の国と紛争になれば、もう一方も参戦してくる可能性は高い”と警鐘を鳴らしている。
(参考)習近平国家主席(シー・チンピン、70歳、2012年就任)は2019年1月初め、“台湾統一のためには、場合によって武力行使の可能性を否定しない”と公言。更に、欧米側から台湾問題に関わる干渉発言が続いたことから、2023年4月、欧州連合代表との会談の席上、“台湾問題は、中国の核心的利益(国家主権、安全保障、領土の保全等に関わる国家利益を指す政治的な用語)の中の核心だ”と改めて宣言している。
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