5月6日付米
『CNN』:「中国、メーデーの観光客増加も財布のひもは固く」:
中国でレーバーデーを迎え観光客の増加が報告されているが、観光客の消費額は抑え気味で、世界第二の経済大国では経済不況が続く。
中国文化観光省によると、5日まで続いた5連休の間、中国国内の観光客は2億9500万人で、移動が制限されたコロナ禍以前となる2019年の同時期と比べ28%増となった。その一方、観光収益は1668億元(236億ドル)で、2019年比でわずか13.5%増となった。...
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5月6日付米
『CNN』:「中国、メーデーの観光客増加も財布のひもは固く」:
中国でレーバーデーを迎え観光客の増加が報告されているが、観光客の消費額は抑え気味で、世界第二の経済大国では経済不況が続く。
中国文化観光省によると、5日まで続いた5連休の間、中国国内の観光客は2億9500万人で、移動が制限されたコロナ禍以前となる2019年の同時期と比べ28%増となった。その一方、観光収益は1668億元(236億ドル)で、2019年比でわずか13.5%増となった。この結果から、観光客一人当たりの消費額が5年前と比べ6%減額しているといえる。
映画を例にとると、映画を見た人は3777万人で、2019年の3509万人を上回ったが、チケット売上高は2019年とほぼ同額だったという。
中国の消費者は、経済の低迷や雇用状況の悪化により消費を抑えてきた。世帯資産の7割を占める不動産の記録的な不況が消費者マインドに影響している。
6日発表の4月のCaixin/S&Pグローバルサービス指数(PMI)は、前月比52.7から52.5に下落。また、非製造業PMI(購買担当者景気指数)は、3月の52.4から50.3へと大きく下落した。3月の小売販売市場も2月の5.5%から3.1%に落ち込んだ。
同日付香港『SCMP』:「中国、観光業界全面的回復へ向けレーバーデーの観光急増」:
中国の観光業界がレーバーデーで活況を取り戻している。中国経済への弾みとなることが期待されているが、消費支出の伸びは同じようにはいかず、中間層の消費行動に変化がみられるという。
国内消費が低調な一方、旅行需要は高まっており、今年後半も、回復傾向が続くと予想されている。専門家は、コロナ禍で、外食、ライブイベント参加、旅行、贅沢品やハイテクグッズ等、世界的に消費者の支出優先順位に見直しがおきたと指摘する。不動産市場開発も見直され、将来的な不動産購入を控える動きが増した。
首都北京では、1696万人の海外からの観光客を迎え、観光収入は196億元に達した。一方、国民の収入は低水準のままで、コストを抑えるため近場への観光が中心となっている。観光産物による町おこしが盛んになる等、旅行はコロン禍を経た人々の癒やしとなっている。
国家移民局によると、過去5日間に中国を訪れた外国人観光客は前年同時期比98.7%増の77万9千人となった。中国のビザ免除制度、国際線増便、SNS上でのプロモーションが功を奏した。
アウトバウンドも好調で、旅行代理店によると、海外への渡航者は全旅行者の27%で、対前年比で190%の伸びとなり、渡航先で人気なのはマカオや香港に加え、日本、韓国、東南アジアとなっている。
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