今年3月、トランプ大統領のフロリダ州別荘への不法侵入を謀った中国人女性容疑者に、最長で6年の禁固刑が科せられる見通しである。同別荘は、トランプ大統領の“冬季のホワイトハウス”と呼ばれるほど、頻繁に要人を招き入れている。今回の裁判で、スパイ容疑までは訴追されなかったものの、不必要なほどの携帯電話や悪質ウィルスソフト格納のUSBメモリー等を携帯していたことから、同別荘でのトランプ大統領が行う大統領執務に関わる機密保持体制の脆弱性が取り沙汰されている。
11月24日付
『USAトゥデイ』紙:「トランプ氏別荘マー・ア・ラゴに不法侵入の中国人女性容疑者に最長6年の禁固刑の可能性」
米連邦フロリダ州巡回裁判所は11月25日、トランプ大統領別荘のマー・ア・ラゴに不法侵入した中国人女性の張于静(チャン・ユージン、33歳)容疑者に対して、量刑を言い渡すことになっている。
張容疑者は今年3月、トランプ大統領が同別荘に滞在する際は制限区域に指定される同敷地内に、受付け等に虚偽の申告をして不法に侵入した容疑で逮捕・起訴されていた。...
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11月24日付
『USAトゥデイ』紙:「トランプ氏別荘マー・ア・ラゴに不法侵入の中国人女性容疑者に最長6年の禁固刑の可能性」
米連邦フロリダ州巡回裁判所は11月25日、トランプ大統領別荘のマー・ア・ラゴに不法侵入した中国人女性の張于静(チャン・ユージン、33歳)容疑者に対して、量刑を言い渡すことになっている。
張容疑者は今年3月、トランプ大統領が同別荘に滞在する際は制限区域に指定される同敷地内に、受付け等に虚偽の申告をして不法に侵入した容疑で逮捕・起訴されていた。
逮捕された際、同容疑者はパスポート2冊、携帯電話4台、ノートPC 1台、悪質ウィルスソフトが格納されたUSBメモリー等を携行していたことから、スパイ容疑も取り沙汰された。
ただ、連邦検察局の訴状によると、スパイ容疑の動機が解明されず、同別荘への不法侵入及び連邦捜査員等への虚偽の申告の罪での訴追となっている。
今年9月に陪審員が有罪判断を示したことから、連邦地裁は11月25日、18ヵ月から最長6年の間での量刑を言い渡すことになる。
今回の不法侵入事件を受けて、米上下院の民主党議員らから政府監査院(GAO)に対して、マー・ア・ラゴの情報管理体制に問題はないか調査するよう要求が出されている。
特に、2017年2月、トランプ大統領が安倍首相を同別荘に招いて、同別荘を訪れたクラブメンバーがいる前で北朝鮮のミサイル発射問題等を協議する姿が、あるクラブメンバーが撮影した写真から明らかになっている。
なお、シークレットサービス(大統領警護隊)によると、同別荘を訪れたクラブメンバーは誰で、トランプ大統領と会話したのは誰か等を把握するシステムは用意されていないという。
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