更新を終了しています
ウクライナ・マリウポリ・製鉄所“市民の避難が完了” (5月8日)
ロシア軍が完全掌握をねらうウクライナ東部の要衝マリウポリで、製鉄所に取り残されていた市民について、ウクライナとロシアの双方は7日、避難が完了したと明らかにした。
マリウポリではロシア軍が包囲するアゾフスターリ製鉄所に取り残されていた市民を避難させるためとして、ロシア側が設けた一時的な戦闘停止の期限を日本時間のきょう午前0時に迎えた。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領は動画を公開し「市民の避難が完了した」と明らかにした。...
全部読む
ロシア軍が完全掌握をねらうウクライナ東部の要衝マリウポリで、製鉄所に取り残されていた市民について、ウクライナとロシアの双方は7日、避難が完了したと明らかにした。
マリウポリではロシア軍が包囲するアゾフスターリ製鉄所に取り残されていた市民を避難させるためとして、ロシア側が設けた一時的な戦闘停止の期限を日本時間のきょう午前0時に迎えた。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領は動画を公開し「市民の避難が完了した」と明らかにした。ロシア国防省も声明を出し民間人を避難させる人道的な作戦は完了したと明らかにしている。
閉じる
ロシアの狙いとその動き(5月7日)
NATO・ヨーロッパ連合軍元最高司令官・フィリップブリードラブが今後のロシアがとってくる動きを予想した。そのひとつとして港湾都市オデーサを軍事的に制圧してくる可能性を挙げている。黒海を使えなくし、ウクライナを内陸に閉じ込めることによって、ウクライナ経済に深刻な打撃を与え、ゼレンスキー大統領失脚につなげようとしているというのである。
ただしオデーサにもマリウポリ並の地下迷宮が広がっており、攻略には時間がかかるとみられている。...
全部読む
NATO・ヨーロッパ連合軍元最高司令官・フィリップブリードラブが今後のロシアがとってくる動きを予想した。そのひとつとして港湾都市オデーサを軍事的に制圧してくる可能性を挙げている。黒海を使えなくし、ウクライナを内陸に閉じ込めることによって、ウクライナ経済に深刻な打撃を与え、ゼレンスキー大統領失脚につなげようとしているというのである。
ただしオデーサにもマリウポリ並の地下迷宮が広がっており、攻略には時間がかかるとみられている。ここはマリウポリのアゾフスターリ製鉄所の要塞ほど頑丈に作られてはいないため、バンカーバスター爆弾などを多用すればせん滅できると考えているようである。
さらに同時並行でモルドバ、ジョージアあたりに手をつけていく可能性も指摘されている。問題はロシア軍の人員と兵器の在庫である。東部でロシア軍は膠着状態にあり、人員が足りていないと言われている。ミサイルも数が足りなくなっているのではないかと言われている。
それにも関わらず戦域を広げようというロシアのメンタリティはなかなか理解できない部分がある。新たな人員調達として北朝鮮、カザフスタン、キルギス、ベラルーシなどの名前も挙がっている。最近ではベラルーシもロシアと距離をとるようになってきているので苦しいところである。
思い通りに物事が進まない場合、プーチンは核に手を伸ばしてくる可能性がある。プーチンは核で脅せば相手が言うことを聞くと考えている。その証拠には、ロシアは西と東2正面で威嚇を行った。西では4日、カリーニングラード州で核兵器を搭載できる地上発射型ミサイルシステム「イスカンデル」の模擬発射を行った。
これは米国とNATOに対する脅しである。さらにはNATOに加盟する意思を示しているフィンランド、スウェーデンへの威嚇でもある。一方、日本海では6日、ロシア海軍太平洋艦隊が新型対潜水艦ミサイルシステム「オトベト(返答)」の発射演習を行った。これは特に日本と米国への脅しと言っても良い。
米国空軍のフィリップ元最高司令官は最もやってはいけないことはプーチンの脅しに屈することだと指摘する。プーチンは脅しにひるんだ相手に対しては容赦なく真っ先に制圧にかかるからである。
閉じる
武器供与と軍事情報供与でロシア追い込む米国(5月7日)
5日、複数の米国メディアは4月の黒海艦隊旗艦「モスクワ」の撃沈は米国側の情報を基にウクライナ軍が攻撃したと報道した。またロシアの将官殺害をめぐっても位置情報を米国政府がウクライナに提供していたとしている。
こうした軍事情報はAWACSや衛星、ヒューミントなどからの情報を基にしており、米国は今後さらなる詳細な軍事情報をウクライナ側に提供する考えを示している。
米国が提供していることを明らかにすることによってロシアがどこにいて何をやろうとしているのか、全て筒抜けになっているということをロシア側にわからせてロシアの動きを止めようというのが米国の作戦である。...
全部読む
5日、複数の米国メディアは4月の黒海艦隊旗艦「モスクワ」の撃沈は米国側の情報を基にウクライナ軍が攻撃したと報道した。またロシアの将官殺害をめぐっても位置情報を米国政府がウクライナに提供していたとしている。
こうした軍事情報はAWACSや衛星、ヒューミントなどからの情報を基にしており、米国は今後さらなる詳細な軍事情報をウクライナ側に提供する考えを示している。
米国が提供していることを明らかにすることによってロシアがどこにいて何をやろうとしているのか、全て筒抜けになっているということをロシア側にわからせてロシアの動きを止めようというのが米国の作戦である。
精度の高い情報を先に出すことでロシアの動きをけん制するというやり方を米国は今回の戦争で終始一貫してやってきた。
直近では5月9日にプーチン大統領が戦争宣言をするという情報も確度の高い米国のインテリジェンス情報であり、これを先回りして公開してしまったため、ロシア・ペスコフ報道官は否定せざるを得ない立場に追い込まれてしまった。
米国には武器供与と軍事情報供与の2本柱でロシア側を圧倒していきたい思惑があるが、ロシア側が正常な判断能力を持っていない場合、裏目に出る可能性もないとはいえない。
逆にプーチン大統領を刺激し、化学兵器使用や小型核爆弾の使用など、なりふり構わない予測不能な手段をとらせてしまうリスクもあるので、そうさせないよう細心の注意を払いながらぎりぎりの攻防を行っていると考えられる。
閉じる
国連安保理・軍事侵攻以降初めて・全会一致で議長声明(5月7日)
国連安保理では6日、米国・ニューヨークで緊急の会合が開かれ、議長声明が全会一致で採択された。声明では“安保理はウクライナの平和と安全維持に深い懸念を表明する。平和的解決策を探るグテーレス事務総長の努力を強く支持する”としている。
軍事侵攻以降、ロシアも含めたメンバーが一致して議長声明を発表したのは初。議長声明に法的拘束力はなくロシアの名指しを避けた内容となっている。
今回の声明でロシアも事務総長の取り組みについて支持する立場を示した形で、停戦交渉が停滞する中、仲介外交による成果につながるかが焦点。
EU・ロシアへの追加制裁・年内に石油輸入禁止の方針の懸念の声も(5月5日)
EUヨーロッパ連合は軍事侵攻を続けるロシアへの追加の制裁として年内に石油の輸入を禁止する方針を発表したが、一部の加盟国からは懸念の声が上がっており、実施までには難しい調整が求められそう。
EUの執行機関ヨーロッパ委員会は4日、ロシアに対する追加の制裁案を発表しロシアからの石油の輸入を年内に禁止することが盛り込まれた。外交筋によると加盟国の大使級の会合では制裁案への支持が表明された一方で一部の国からは石油の輸入禁止について懸念も示されたということ。...
全部読む
EUヨーロッパ連合は軍事侵攻を続けるロシアへの追加の制裁として年内に石油の輸入を禁止する方針を発表したが、一部の加盟国からは懸念の声が上がっており、実施までには難しい調整が求められそう。
EUの執行機関ヨーロッパ委員会は4日、ロシアに対する追加の制裁案を発表しロシアからの石油の輸入を年内に禁止することが盛り込まれた。外交筋によると加盟国の大使級の会合では制裁案への支持が表明された一方で一部の国からは石油の輸入禁止について懸念も示されたということ。
チェコのフィアラ首相は「年内に輸入を禁止することは難しい」としたうえで「実施を遅らせることができるなら支持する用意がある」と述べ、ほかの調達先から石油を確保するため2年から3年の猶予期間を求める考えを示した。
またハンガリーのシーヤールトー外相は「今の形では制裁案を支持できない」と述べ、「ロシアからパイプラインで運ばれる石油は輸入禁止の対象から除外するべきだ」と主張した。制裁の実施にはすべての加盟国の同意が必要で実施までには難しい調整が求められそう。
閉じる
「ウクライナ情勢」内の検索