中国が北朝鮮に医療団派遣?外交部回答 ~金正恩の5日ぶりの動静報告~(4月28日)
4月27日、中国外交部の定例記者会見で、韓国人記者が「中国は朝鮮に医療団を派遣したのか」と質問した。ただし記者の質問は新型コロナウイルスの感染防止のための医療団の派遣を問うたものであり、金正恩委員長の治療にはふれていない。
耿爽報道官はこれに対し、「赤十字国際委員会等の国際機構が朝鮮に防疫物資の援助を送っているが、中国も朝鮮に検査キットなどの設備を提供している。パンデミックを防ぐために、中国は国内の防疫を行うとともに、援助を必要としている国家にできるだけ援助を提供している」と回答した。...
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4月27日、中国外交部の定例記者会見で、韓国人記者が「中国は朝鮮に医療団を派遣したのか」と質問した。ただし記者の質問は新型コロナウイルスの感染防止のための医療団の派遣を問うたものであり、金正恩委員長の治療にはふれていない。
耿爽報道官はこれに対し、「赤十字国際委員会等の国際機構が朝鮮に防疫物資の援助を送っているが、中国も朝鮮に検査キットなどの設備を提供している。パンデミックを防ぐために、中国は国内の防疫を行うとともに、援助を必要としている国家にできるだけ援助を提供している」と回答した。
医療団ではなく、物資の援助ということになる。
一方、4月22日にシリア大統領に答電を送ったという動静報告があって以来、実際の行動を伴わない動静報告さえ途絶えていた金正恩委員長の動静であるが、27日に南アフリカ大統領宛てに祝電を送ったとの報道があった。
祝電を送るのは、スケジュール通りであり、以前から決まっていたのであろうから、これで直ちに金正恩委員長の無事が確定できるものではないが、少なくとも金正恩委員長の名前を出してもいいという判断があったとすれば、瀕死の状況ではなさそうである。
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金正恩、元山葛麻の建設人員に感謝(4月27日)
27日の北朝鮮の『労働新聞』は、金正恩委員長が元山葛麻の建設人員に対し、謝意を示したと伝えている。謝意がいつ伝えられたかについては言及されていない。
金正恩委員長の重篤説が流れているなかで、健在ぶりをアピールしたかったものと思われるが、日時がはっきりしないことにはなんともいえない。
北朝鮮のメディアでは、通常は前日の動向を伝えることが多いが、重篤説を払拭しようというのなら、日時を示したほうが確実なアピールとなるはずだが、まだそこまでは金正恩委員長の容態は回復していないということか。
中国が医師団派遣か(4月26日)
金正恩委員長の動静がわからないまま、今度は中国が医師団を北朝鮮に派遣した、という報道が流れた。19日に派遣されたというが、もちろん中国が公式には認めたものではない。医師団の人数も6、7人説や50人説さえある。
一方米国の38ノースは人工衛星画像に基づいて分析したところ、金正恩委員長の専用列車が元山駅に停車しているとして、元山に滞在しているのではないかとしている。金正恩委員長の重篤説が流れたときから、韓国はコロナ禍を避けるために元山に滞在しているのではないかと言っていたが、健康か否かは別として、元山滞在に信憑性をもたせるものになっている。...
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金正恩委員長の動静がわからないまま、今度は中国が医師団を北朝鮮に派遣した、という報道が流れた。19日に派遣されたというが、もちろん中国が公式には認めたものではない。医師団の人数も6、7人説や50人説さえある。
一方米国の38ノースは人工衛星画像に基づいて分析したところ、金正恩委員長の専用列車が元山駅に停車しているとして、元山に滞在しているのではないかとしている。金正恩委員長の重篤説が流れたときから、韓国はコロナ禍を避けるために元山に滞在しているのではないかと言っていたが、健康か否かは別として、元山滞在に信憑性をもたせるものになっている。
一方咸鏡南道宣徳で、中短距離ミサイルの発射の兆候がある、と韓国の「東亜日報」が伝えた。ミサイル発射を視察するために、金正恩委員長が姿を見せるかも注目される。
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米韓合同空中訓練を実施 ~米軍は偵察飛行回数増加さす~(4月25日)
2018、19年と実施されなかった米韓の合同空中訓練が4月20日から24日まで実施された。北朝鮮が2020年3月以降繰り返し飛翔体を発射させていることに警戒してのものと思われる。
2015年から行われていた米韓合同空中軍事演習であるビジラントエースは、南北朝鮮と米朝の対話が行われていた2018年、19年は延期(事実上の中止)されていた。また2019年11月にはASEANとの国防大臣会議で、米国のエスパー国防長官と韓国の鄭景斗国防部長官との間で「外交努力と平和を促進する環境を整えるため」今年も訓練を延期することで合意していたが、今年に入り北朝鮮が5回にわたって飛翔体を発射したことから、北朝鮮への警戒と警告もこめて実施された。...
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2018、19年と実施されなかった米韓の合同空中訓練が4月20日から24日まで実施された。北朝鮮が2020年3月以降繰り返し飛翔体を発射させていることに警戒してのものと思われる。
2015年から行われていた米韓合同空中軍事演習であるビジラントエースは、南北朝鮮と米朝の対話が行われていた2018年、19年は延期(事実上の中止)されていた。また2019年11月にはASEANとの国防大臣会議で、米国のエスパー国防長官と韓国の鄭景斗国防部長官との間で「外交努力と平和を促進する環境を整えるため」今年も訓練を延期することで合意していたが、今年に入り北朝鮮が5回にわたって飛翔体を発射したことから、北朝鮮への警戒と警告もこめて実施された。
一方米軍も朝鮮半島上空に偵察機を何度か飛ばしている。4月20日にはRC135Wが、21日には空軍のE-8Cと海軍のP-3C偵察機が、22日にもRC-135Cが各々偵察飛行を行っている。
また韓国の国防部は、24日「北朝鮮空軍機の飛行が異例の増加をしている」として北朝鮮が軍事的緊張を高めていることに警戒を強めている。
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未だ金正恩活動報告なし ~コロナ患者なしを再三強調~(4月24日)
金正恩重篤説がでてから3日がたつが、未だに北朝鮮のメディアは金正恩委員長の状況について報道していない。重篤でなかったとしても、基礎疾患がある金正恩委員長であるので、コロナウィルスの感染のおそれがあるなかでは、無理をさせられないという可能性もある。
トランプ大統領は金正恩重篤説を「不正確」と述べたようだが、「不正確」との情報をどこで得たのかについては言及していない。
その一方で北朝鮮ではコロナウィルスの感染者がいないと再三にわたって強調している。...
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金正恩重篤説がでてから3日がたつが、未だに北朝鮮のメディアは金正恩委員長の状況について報道していない。重篤でなかったとしても、基礎疾患がある金正恩委員長であるので、コロナウィルスの感染のおそれがあるなかでは、無理をさせられないという可能性もある。
トランプ大統領は金正恩重篤説を「不正確」と述べたようだが、「不正確」との情報をどこで得たのかについては言及していない。
その一方で北朝鮮ではコロナウィルスの感染者がいないと再三にわたって強調している。23日の「労働新聞」が伝えたもの。
そのなかでは「医者の指示なくして薬を使用してはいけない、アルコールは消毒用に使うべきで、飲酒しても予防にはならない。抗生物質は濫用してはならない、マスクは適当な時期に交換すること」などが強調されている。
日本では度数の高い飲料用のアルコールを消毒薬として使うことが認可されたが、戦後の日本と同様に、北朝鮮では消毒用アルコールを飲酒用としている人がいるのかもしれない。
なお北朝鮮ではこれまで2.5万人が隔離されたが、大部分はすでに隔離を解除されたが、なお200人が観察の対象になっているという。
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