蓄電池・技術者3万人育成へ・団体設立(8月31日)
EV電気自動車に欠かせない蓄電池の製造能力を高めるため、経済産業省は2030年までに3万人の技術者を育成するという目標を新たにまとめ、その実現に向けて産学官で人材育成を進める団体がきょう設立された。
高市大臣・先端技術・流出防止へ“制度設計へ検証急ぐ”(8月29日)
高市経済安全保障担当大臣は経済安全保障の強化に向けて先端技術の流出を防ぐため重要な情報を取り扱う研究者などの信頼性を事前に確認するセキュリティークリアランスと呼ばれる制度について具体的な制度設計に向けた検証を急ぐ考えを示した。
セキュリティークリアランスを巡っては経済安全保障の強化に向け経済界などから導入を求める声が出ている。
これについて高市経済安全保障担当大臣は「しっかり信頼性を確保しなければ日本で研究してきた技術が他国の先進的な兵器に使われる可能性もある」とコメントした。...
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高市経済安全保障担当大臣は経済安全保障の強化に向けて先端技術の流出を防ぐため重要な情報を取り扱う研究者などの信頼性を事前に確認するセキュリティークリアランスと呼ばれる制度について具体的な制度設計に向けた検証を急ぐ考えを示した。
セキュリティークリアランスを巡っては経済安全保障の強化に向け経済界などから導入を求める声が出ている。
これについて高市経済安全保障担当大臣は「しっかり信頼性を確保しなければ日本で研究してきた技術が他国の先進的な兵器に使われる可能性もある」とコメントした。
また、制度をしっかりと法制上、位置づけることは重要だと思っている。ただ、個人情報に対する調査を含むものになるので、まずは実際に制度の活用が必要とされる具体的な事例の把握や検証を早急に行っていきたいとして今後の具体的な制度設計に向けた検証を急ぐ考えを示した。
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6G開発最前線(8月20日)
2035年には6Gが実現し、市場規模は約170兆円になると言われている。日本においても「ビヨンド5G推進戦略」を取りまとめるなど、今、世界中で熾烈な6G開発競争が巻き起こっている。
6Gの世界ではプラットフォームが人間に拡張され、自動運転車や医療機器の遠隔制御を更に活用し、リアルな人間やロボットへの接続を6Gを介すことで、今まで以上に遠隔医療を享受することができるようになる。
6Gが実現すると3Dと16Kの動画によるリアルホログラムで、離れた場所から自分の分身にプレゼンテーションを行わせることも可能になる。...
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2035年には6Gが実現し、市場規模は約170兆円になると言われている。日本においても「ビヨンド5G推進戦略」を取りまとめるなど、今、世界中で熾烈な6G開発競争が巻き起こっている。
6Gの世界ではプラットフォームが人間に拡張され、自動運転車や医療機器の遠隔制御を更に活用し、リアルな人間やロボットへの接続を6Gを介すことで、今まで以上に遠隔医療を享受することができるようになる。
6Gが実現すると3Dと16Kの動画によるリアルホログラムで、離れた場所から自分の分身にプレゼンテーションを行わせることも可能になる。
こうした中「NTTドコモ」は「FCNT」と「富士通」、さらにセンシング技術を持つ「H2L」らの協力を得て、スーパードクターの執刀技術を他の医師が再現することも可能となる「人間拡張基盤」という技術を公開した。
この「人間拡張基盤」の最大の特徴は、6Gをベースとし「身体のユビキタス化」「スキルの共有」ができる点にあるという。
その基本構造は、体の動作を把握する機器(センシングデバイス)によって、まずデータを取得し、次に6Gネットワークを介して動作を再現するための駆動機器にこのデータを送り、人やロボットの体に直接動きを伝える。
この一連の作業で、例えば手術時の医師の手の動きを他の医師に伝えることができるようになり、これを使うことによって手術の全体の技術力の底上げを図るというような使い方が期待されている。
6G開発の特許数トップは現在、残念ながら中国であるが、日本は米国と組み、共同で約4900億円を投資するなど、連携することによって6Gの主導権を握ろうとしている。
現在のところ、6G実現のために立ちふさがる最大のボトルネックはプラットフォームを作れるかどうかという点にある。ここを克服できた国が最終的に主導権を握ることになるとみられている。
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携帯基地局で日本企業の巻き返しなるか(8月19日)
携帯電話の基地局は海外メーカーが世界シェアの約75%を占めていて一社でまとめて納入するケースが多いことからコストが下がりにくくなっている。
NTTドコモは異なるメーカーの機器を組み合わせ低コストで基地局のネットワークを作る“オープンRAN”と呼ばれるシステムの開発を進めている。NECや富士通などの機器やソフトウェアを使い海外での事業展開にもつながると期待されている。
次世代日本テクノロジーを代表する技術的な特徴(8月6日)
小型衛星分野に特化した会議「小型衛星会議2022」が米国・ユタ州立大学で8月6日から11日まで開催される。この会議には展示ブースがあり、日本のJAXAもいくつかの小型衛星模型を出展しており参加者は手に取って見ることができるという。
思い返せば2003年、東大の中須賀研究室による1辺10センチの手の平サイズの小型衛星打ち上げが世界における小型衛星の鮮烈なデビューとなった。
搭載したカメラから地上に地球の写真が届けられた瞬間は中須賀研究室にとって最もエキサイティングな瞬間であった。...
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小型衛星分野に特化した会議「小型衛星会議2022」が米国・ユタ州立大学で8月6日から11日まで開催される。この会議には展示ブースがあり、日本のJAXAもいくつかの小型衛星模型を出展しており参加者は手に取って見ることができるという。
思い返せば2003年、東大の中須賀研究室による1辺10センチの手の平サイズの小型衛星打ち上げが世界における小型衛星の鮮烈なデビューとなった。
搭載したカメラから地上に地球の写真が届けられた瞬間は中須賀研究室にとって最もエキサイティングな瞬間であった。
「小型衛星でも宇宙に行けるはず」との同研究室の基本理念は大型衛星が主流であった当時は、異端と言ってもいい考えであった。実際、小型衛星は当時、おもちゃとしてしか見られていなかったという。
1999年頃から必要な部品を秋葉原・電気街で調達し、粘り強く小型衛星の試作品作りを重ね、遂に2003年に打ち上げ成功にこぎつけた。
こうした小型衛星技術を応用したJAXAの月面探査機「エクレウス」が今夏にも月に向かうという。
小さいが月面の観察や月のちりの観測などが行えるという「エクレウス」の試作品の運用実験は街の公園にある砂場でたびたび行われていた。砂場は月の表面に近いからということで選ばれたのだというが、はたから見れば学生がおもちゃで遊んでいるようにしか見えなかったであろう。
このように小さく、おもちゃのようにしか見えないにも関わらず、実は凄い技術が詰め込まれているというのが、ある意味次世代日本テクノロジーを代表する技術的な特徴かもしれない。
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