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日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射した北朝鮮について、安倍総理と米国・トランプ大統領は一昨日に続いて、昨夜も電話で会談し、北朝鮮に対しさらに強い圧力で政策を変えさせる必要があるという認識で一致した。
日本と米国の首脳が2日続けて電話で会談するのは極めて異例なことである。
火星12型の発射映像を公開した北朝鮮は、米韓合同軍事演習への対抗措置で目標水域に予定通り落下したと主張した。
専門家は金正恩党委員長が近くで見ていることに注目した。...
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日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射した北朝鮮について、安倍総理と米国・トランプ大統領は一昨日に続いて、昨夜も電話で会談し、北朝鮮に対しさらに強い圧力で政策を変えさせる必要があるという認識で一致した。
日本と米国の首脳が2日続けて電話で会談するのは極めて異例なことである。
火星12型の発射映像を公開した北朝鮮は、米韓合同軍事演習への対抗措置で目標水域に予定通り落下したと主張した。
専門家は金正恩党委員長が近くで見ていることに注目した。そのうえで今後も実用化に向けた発射が続くと分析している。
その北朝鮮はスイス・ジュネーブで開かれている軍縮会議に代表を派遣。各国にミサイル発射を非難される中、国連安保理で採択される議長声明を強く非難し「核開発を辞めることはない。米国の核の脅威を自ら守るためだ」と述べた。
米国・トランプ大統領は昨夜、ツイッターで「米国は北朝鮮と対話をし続け、この25年間法外な金額を支払ってきた。話し合いは解決策ではない」と書き込み、対話ではなく圧力で臨む姿勢を示した。
さらに米国・国防総省は30日、ハワイ沖で中距離弾道ミサイルをイージス艦のミサイルで撃ち落とす迎撃実験に成功したと発表した。
一方、別所国連大使は「新しい提案をしたい」と述べ、北朝鮮への石油禁輸を視野に更に厳しい制裁決議案の取りまとめに向け、近く米国と協議する考えを示した。
その石油を北朝鮮に輸出している中国の孔鉉佑特別代表は日本の国会議員団との会談で「圧力の強化に賛成だ」と注目すべき発言をした。
その一方で対話による解決が重要だという考えも合わせて強調した。
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国連安保理・北朝鮮を非難する議長声明が全会一致で採択(8月30日)
北朝鮮が日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、国連安保理では日本、米国、韓国の要請に基づき、緊急会合が開かれ、北朝鮮を非難する議長声明が全会一致で採択された。
「安保理は北朝鮮による国連加盟国を脅かす暴挙を強く非難する」として議長声明は日本上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を改めて非難した上で、北朝鮮によるこうした行為の即時停止を求めるとしている。
議長声明は、決議のような拘束力はないものの、安保理の総意を示すものである。...
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北朝鮮が日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、国連安保理では日本、米国、韓国の要請に基づき、緊急会合が開かれ、北朝鮮を非難する議長声明が全会一致で採択された。
「安保理は北朝鮮による国連加盟国を脅かす暴挙を強く非難する」として議長声明は日本上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を改めて非難した上で、北朝鮮によるこうした行為の即時停止を求めるとしている。
議長声明は、決議のような拘束力はないものの、安保理の総意を示すものである。
別所国連大使は「国連安保理の各国とも北朝鮮のとんでもない行動であると、ここから具体的な作業が始まっていくと思う」と話した。
安保理で核やミサイル開発に関する議長声明が採択されるのは、2012年4月に事実上の弾道ミサイルを発射したとき以来4度目。安保理では今後の対応をめぐり、各国で立場の違いがある中、あらたなミサイル発射を非難するメッセージを迅速に打ち出すことを優先した形になった。
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北朝鮮・「火星12型」の発射訓練と発表(8月30日)
北朝鮮は国営メディアを通じてキムジョンウン挑戦労働党委員長の立会のもと新型の中距離弾道ミサイル「火星12型」の発射訓練を行ったと発表した。
北朝鮮は昨日、首都・ピョンヤン郊外のスナン付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射し、北海道の上空を通過して襟裳岬の東、約1180キロの太平洋上に落下したと推定されており、発表はこのミサイルを指しているとみられる。
北朝鮮・弾道ミサイルを発射し、北海道上空を通過(8月29日)
北朝鮮がけさ、弾道ミサイルを発射した。3つに分離し、北海道から太平洋に通過したとみられるが自衛隊の迎撃システムによる破壊措置の実施はなかった。
北朝鮮のミサイル発射を受け、北海道・釧路市内では午前6時過ぎに防災無線のサイレンが鳴った。釧路海上保安部によると、これまでのところ船舶などへの被害の情報は入っていない。釧路市漁協によると沖合の太平洋で巻き網漁船7隻が操業しているが今のところ被害の情報は入っていない。...
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北朝鮮がけさ、弾道ミサイルを発射した。3つに分離し、北海道から太平洋に通過したとみられるが自衛隊の迎撃システムによる破壊措置の実施はなかった。
北朝鮮のミサイル発射を受け、北海道・釧路市内では午前6時過ぎに防災無線のサイレンが鳴った。釧路海上保安部によると、これまでのところ船舶などへの被害の情報は入っていない。釧路市漁協によると沖合の太平洋で巻き網漁船7隻が操業しているが今のところ被害の情報は入っていない。
安倍首相は「政府としてはミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守るため万全の体制を取ってきた。断固たる抗議を北朝鮮に行った。
国連安保理に対し緊急会合の開催を要請した。国際社会と連携し北朝鮮井対するさらなる圧力の強化を日本は強く求めていく。強固な日米同盟のもと緊張感を持って国民の安全安心確保に万全を期す」と述べた。
国連安保理では新たな制裁決議がロシア、中国含め全会一致で採択された。これは石炭など北朝鮮の収入減になっているものを一切輸入禁止とするもの。
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(グアムではなく日本海に向けて短距離弾道ミサイルを3発発射するも失敗)
北朝鮮がミサイルを撃つだろうと予測されていた先軍節の翌日である26日早朝、ついに北朝鮮が旗対嶺(キテリョン)から3発の短距離弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。今回は予告していたグアム方面への中長距離弾道ミサイルの発射ではなかった。米国国防総省によると1発目と3発目は失敗し、2発目は発射直後に爆発したとみられるという。...
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(グアムではなく日本海に向けて短距離弾道ミサイルを3発発射するも失敗)
北朝鮮がミサイルを撃つだろうと予測されていた先軍節の翌日である26日早朝、ついに北朝鮮が旗対嶺(キテリョン)から3発の短距離弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。今回は予告していたグアム方面への中長距離弾道ミサイルの発射ではなかった。米国国防総省によると1発目と3発目は失敗し、2発目は発射直後に爆発したとみられるという。米国国防総省は北朝鮮の動向を引き続き注視していくとしている。米国は今回の発射について、グアム方面への発射でないことや短距離ミサイルであること、なおかつ全部失敗していることなどから特に意識するものではないと考えているようだ。菅官房長官も「我が国の安全保障に直ちに影響を与えるものではない」との声明を発表したが、日本としてはこれで油断すべきではない。北朝鮮は22隻もの潜水艦を所有しており、そこに入れるための固形燃料タイプの北極星型ミサイルの開発を進めている。実現されれば日本近海のどこからでも、その位置を知られることなくミサイルを発射できることになり、日本にとっては大きな脅威となる。今回のミサイル発射はそのための伏線になるもので、それが可能になった場合には、現在日米で組んでいる防衛システムがうまく機能しなくなるとも言われている。北朝鮮問題を根本的に解決するには核・ミサイル開発の凍結ではなく、日本が主導して放棄を迫るべきと主張する専門家もいる。
(北朝鮮の今後の動きは?それに対する国際社会の対応は?)
北朝鮮は今回の3発の失敗をそのままにしておくはずがない。北朝鮮が今後、行動を起こす可能性があるのは8月28日の海軍節で、SLBMを発射する可能性が高い。さらには米韓合同軍事演習最終日の8月31日、建国記念日である9月9日前後も可能性として考えられる。この日は一部の報道では米国が北朝鮮に攻撃を仕掛けるのではないかという憶測も流れていて油断は禁物だ。国内問題で追い詰められているトランプ大統領が矛先を変えるために行動を起こすということも可能性としては考えられる。すでにトランプ政権の主要ポストは軍人で固められている。韓国の文大統領は韓国の了解なしに北朝鮮を攻撃することはできないと米国に対し釘をさしているが、米国軍属の韓国からの移動が確認できたらそれはやるというサインと受け取るべきだ。一方、対話に向けた動きに関してだが、現段階では交渉のテーブルに乗る準備は米国も北朝鮮もできていない。「核戦力を中心に自衛的国防力を百倍、千倍に強化していかなければならない」としている北朝鮮、しばらくはお互いの神経戦が続いていくことになる。
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