北朝鮮の国営メディアが伝えたキムジョンウン朝鮮労働党委員長の視察の写真。パネルに「火星13」と書かれているのが確認できる。
北朝鮮は5月に新型の中距離弾道ミサイル「火星12型」1発を初めて発射したのに続き、先月にはICBM(大陸間弾道ミサイル)とする「火星14型」2発を相次いで発射し、いずれも液体燃料が使われていたことがわかっている。
「火星13型」の存在はこれまで公式に伝えられたことはないが、写真の研究所が固体燃料開発を行っていることから固体燃料を使った新弾道ミサイルの開発が進められている可能性がある。...
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北朝鮮の国営メディアが伝えたキムジョンウン朝鮮労働党委員長の視察の写真。パネルに「火星13」と書かれているのが確認できる。
北朝鮮は5月に新型の中距離弾道ミサイル「火星12型」1発を初めて発射したのに続き、先月にはICBM(大陸間弾道ミサイル)とする「火星14型」2発を相次いで発射し、いずれも液体燃料が使われていたことがわかっている。
「火星13型」の存在はこれまで公式に伝えられたことはないが、写真の研究所が固体燃料開発を行っていることから固体燃料を使った新弾道ミサイルの開発が進められている可能性がある。
キムジョンイル総書記が軍事優先の政治を始めたとされる記念日「先軍節」をあすに控えており、追加の軍事挑発が懸念される。
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北朝鮮・水中戦略弾道ミサイル“北極星3”で威嚇(8月24日)
米軍と韓国軍による合同軍事演習“ウルチフリーダムガーディアン”に反発している北朝鮮は、昨夜も軍事演習を非難する平和擁護全国民族委員会という団体の談話を発表した。
改めて米国のトランプ政権を威嚇し、北朝鮮の国営メディアは昨日、水中戦略弾道ミサイル“北極星3”と書かれたパネルが写り込んだ写真を放送した。
新型のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の開発を示唆したものとみられる。北朝鮮は明日、キムジョンウン朝鮮労働党委員長の父・キムジョンイル総書記が軍事優先の政治を始めたとされる記念日“先軍節”を迎える。去年はその前日にSLBMを発射しているだけに、各国が警戒を強めている。
戦争を遂行する際に必要な3人の司令官が韓国に集結(8月22日)
21日から米国と韓国の合同軍事演習が始まった。米国太平洋軍・ハリス司令官、米国の核戦力を受け持つ戦略軍・ハイテン司令官がソウル入りして演習を視察した。
ミサイル防衛局・グリーブズ局長もソウル入りする。この3人がそろって韓国入りし演習を視察するのは極めて異例である。
専門家は「北朝鮮は空母や戦略爆撃機が飛んでくるレベルとは別の次元の脅威として感じている可能性がある。戦争を遂行する際に必要な司令官たちが韓国に集まった」と分析している。
北朝鮮はトランプ政権に対し、米国の行動をもう少し見守るという出方を見極める姿勢を示したが、昨日、国営メディアを通じて「演習は火に油を注ぐように情勢をさらに悪化させるだろう」と非難をし、反発を強めている。
北朝鮮は9日、グアム島周辺に向けた弾道ミサイル発射計画を慎重に検討していると発表。各国に緊張が走った。
しかし、15日、トランプ政権の出方を見極める姿勢を示していた。
しかし、今日から米韓合同軍事演習が始まるのを前に北朝鮮は朝鮮労働党機関紙「労働新聞」に論評を掲載しトランプ政権を非難した。...
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北朝鮮はトランプ政権に対し、米国の行動をもう少し見守るという出方を見極める姿勢を示したが、昨日、国営メディアを通じて「演習は火に油を注ぐように情勢をさらに悪化させるだろう」と非難をし、反発を強めている。
北朝鮮は9日、グアム島周辺に向けた弾道ミサイル発射計画を慎重に検討していると発表。各国に緊張が走った。
しかし、15日、トランプ政権の出方を見極める姿勢を示していた。
しかし、今日から米韓合同軍事演習が始まるのを前に北朝鮮は朝鮮労働党機関紙「労働新聞」に論評を掲載しトランプ政権を非難した。
さらに「米国が核のこん棒を振り回し悪ふざけするほど自滅を早めるだけだと米国をけん制している。
北朝鮮は去年の演習期間中にSLBMを発射。米韓両軍は北朝鮮が新たな挑発に踏み切るおそれもあるとして警戒・監視を強化するとしている。
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(米韓合同軍事演習を前に米朝が緊張緩和モード・日米は圧力かけていく姿勢)
マティス国防長官が14日、「
もし北朝鮮が米国に向けてミサイルを撃つなら、すぐさま戦争に発展する可能性がある」と北朝鮮を威嚇すると、金正恩委員長が「
米国の行動をもう少し見守る」(15日)と態度を軟化させ、ティラーソン国務長官も「我々は対話につながる方法に関心はある」と北朝鮮と対話の可能性も示唆するなど、21日の米韓合同軍事演習を前に米朝の緊張は緩和したかのように見える。...
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(米韓合同軍事演習を前に米朝が緊張緩和モード・日米は圧力かけていく姿勢)
マティス国防長官が14日、「
もし北朝鮮が米国に向けてミサイルを撃つなら、すぐさま戦争に発展する可能性がある」と北朝鮮を威嚇すると、金正恩委員長が「
米国の行動をもう少し見守る」(15日)と態度を軟化させ、ティラーソン国務長官も「我々は対話につながる方法に関心はある」と北朝鮮と対話の可能性も示唆するなど、21日の米韓合同軍事演習を前に米朝の緊張は緩和したかのように見える。ただ、米国は北朝鮮が反発している米韓合同軍事演習を予定通り行うことを表明しているし、トランプ政権発足後初めてとなる2プラス2・日米外務防衛閣僚会議(ワシントン・17日)においても両国は連携を確認し北朝鮮に圧力をかけていく姿勢を鮮明にしている。今後の北朝鮮の動き、米国の動き、中国の動きを読み取っていきたい。
(21日から始まる米韓合同軍事演習の規模が鍵となる)
韓国・中国訪問後に18日に来日した米軍・ダンフォード統合参謀本部議長は防衛省・河野統合幕僚長との会談で、「この地域の安全保障は今、非常に重要な時期にある」との認識を示したが、米韓合同軍事演習の規模が朝鮮半島の今後を占う意味でも大きな鍵となるようだ。外交関係筋によると、米韓合同軍事演習に関連し北朝鮮は「
毎日の訓練内容を詳しく公開しないこと」と「
グアムからの戦略爆撃機が北朝鮮のレーダーに映らないこと」の2点を米国に要求をしているという。これらの要求の背景には金正恩委員長が北朝鮮の領土・領空に入らずにピンポイント射撃を行うことができる
B1爆撃機を非常に恐れているということがある。これらの要求をどの程度満たしているかを基準に北朝鮮は行動を変えてくるだろう。もし完全にこれらの要求が満たされていれば少なくとも米韓合同軍事演習の期間中は何も行動をとらないかもしれない。どちらかが欠けていたり、その程度が低ければ、21日前後にグアム方面ではなく、日本海などに潜水艦発射型ミサイル、短距離ミサイルなどを撃つ可能性もある。グアム方面に撃たない予測をしたのには他にも理由がある。中国の存在だ。
(中国が中立の姿勢を示す事でグアム方面のミサイル発射という選択肢は消える)
中国を訪問した米軍・ダンフォード統合参謀本部議長は習近平国家主席と会談した後、北朝鮮と国境を接する遼寧省瀋陽を訪れ、北朝鮮と向き合う中国人民解放軍の軍事演習を視察した。
現役の米軍の軍人が制服を着ていくことを中国が受け入れたということは米国が北朝鮮に対して軍事力を行使しても中国は参戦しないということを意味する。これを裏付けるように10日の
環球時報社説は「もし北朝鮮が自ら米国の領土を威嚇する弾道ミサイルを発射し、軍事的報復を招いたのなら中国は中立を保つだろう」とはっきり書いている。北朝鮮は有事の際、中国が応援してくれないことを一番恐れており、背後に中国がいないとなれば公海上に必ずしも落ちるとも限らない
ミサイルをグアムに発射することはできないだろう。中国が中立の姿勢を示す事はグアム方面のミサイル発射という選択肢がなくなることを意味する。
(懸念材料はトランプ政権の内部事情と日米韓の足並みの乱れ)
トランプ大統領は対北朝鮮強硬派であり、8日には「北朝鮮は世界が見たことがないような火力と怒りに直面するだろう」と場合によっては北朝鮮に軍事攻撃も辞さないスタンスだが、これに対しトランプ大統領に更迭されたバノン首席戦略官は「軍事的な解決策はあり得ない」と反発していた。加えて軍事路線を望んでいないティラーソン国務長官も立場上対話重視派であり、対北対策でトップと側近の足並みが揃わぬ事態は北朝鮮に対し隙を見せることにつながっている。さらに「朝鮮半島での軍事行動は韓国だけが決められる」と米国の軍事的な動きをけん制する文在寅大統領の存在は日米韓の足並みを乱すことにもつながる可能性もある。こうした不安定要因が顕在化した場合には事態は更に読みにくくなってくるだろう。
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